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bosyuに報酬が設定できるようになりました。

タイトルの通り、bosyuに報酬が設定できるようになりました。例えば、「500円でユーザーヒアリングに参加してくれる人募集!」といった使い方や、「5,000円でプロフィール写真を撮ります!」といったbosyuの使い方ができるようになります。

この機能のリリースは、昨年から続けているbosyuの変化の中でも大きな意味を持ちます。このエントリでは、bosyuに報酬がつけられるようになった背景と、報酬をつける機能を設計するにあたってプロダクトチームが考えていたことを記します。

わたしたちがbosyuで成し遂げたいこと。

ひとことでいえば、世の中に仕事を増やすこと。これがわたしたちがbosyuというサービスを通じて実現したいことです。詳しくは昨年7月のbosyu分社化の際に代表の石倉が書いたnoteをご覧ください。

これらの背景には、社長の石倉をはじめとする各メンバーの思いが色々と詰まっています。石倉でいえば学生時代までの極貧生活、私でいえば一歩踏み出したいのに踏み出せずにもがいている友人たち、インターネットを通じた出会いによって人生の数々の場面で助けられてきたメンバーなど、同じコンテキストの別の背景をもったメンバーそれぞれの思いが込められています。

世の中に一つでも多くの仕事を作り出し、誰もが気軽にその一歩を踏み出せる社会をつくっていくこと。事業を通じて実現していきたいそんなことが、私たちが感じてきた生きづらさやモヤモヤした何かを解決していくことに繋がると信じていて、だからこそ私たちはこのようなサービスを運営しています。

仕事未満を、しごとにしたかった。

先ほど紹介したnoteにあるように、この社会には「仕事未満のしごと」がたくさんあります。ただそれらの多くは既存の仕事の枠には収まらず、しごととして認識されていません。

だからといって、それらの「仕事未満」が無価値だと私たちは思いません。それらは確実に誰かの役に立っていて、それにもかかわらず値付けがされていないがために、仕事と定義されていないだけだからです。

その「仕事未満」として分類されていた「しごと」が掛け値無しに世の中から仕事として認められ、ふだんの自分たちが出来る何かが誰かの役に立つ「しごと」になる未来。

このような未来を実現するための一つの手段として、募集に「報酬」をつけられるようにし、「しごとに値付けができる現在」を生み出することは、私たちにとってはとても大切なことでした。

報酬をつける機能の設計について

機能を設計するに当たっていくつか思いを込めた部分があります。

報酬金額をどのように設定させるか。
報酬金額の設定についてはいくつかのパターンを考えたものの、最終的には「少数の選択肢から選ばせる」といった形をとりました。金額を自由に入力できない不自由さは承知の上で、選択肢を減らすことでの心理的負荷の低減や、値下げ合戦になり辛いプロダクトの空気感を優先させました。

現状で値付けがされていない「仕事未満のしごと」に対して、私たちはどのようにして値付けしていくのでしょうか。明確な基準がない中で1円単位の報酬金額の設定を行うことは現実的ではなく、ユーザーさんにとっての選択負荷が非常に高くなると考えています。そのため、可能な限り選択肢を減らし、誰もがそれらしい金額を設定できるという状況を優先させました。

また、これまでのクラウドソーシングサービスの歴史を見る限りでは、報酬額は値下げ合戦の道を辿るのが常です。搾取にしか見えないような報酬設定を食い止める手段はなく、それを許容するしかないのが実情です。私たちとしてはそのような事態を未然に防きたいと考えており、あまりにも安い報酬については最初から選択できないようにするという手段をとりました。

この辺りの考え方については是も非もあることは重々承知です。とはいえ、上記のような考えに基づき、初期仮説の一つとして「少数の選択肢から金額を選ばせる」という設計を行いました。

性善説か、性悪説か。
報酬設定〜報酬の受け取りにいたるまで、募集者/応募者においていくつかのやりとりが必要となります。それらのやりとりを考えるにあたっては、ユーザーさんは性善説に従った行動をとるはずだという信念をもち、設計を行いました。

とはいえ、現実問題としては性悪説の動きをするユーザーさんがいるのも重々承知です。この辺りは顧問弁護士の先生ともリスクの観点から何回もすり合わせを行い、一定のリスクは許容したうえで、最悪の場合の防御は備える形とし、それでもユーザーさんを信じるという立場を取っていくことにしました。

実現したい未来はまだまだ先にあるのだけれども、最初の一歩として。

仕事を通じてお金が稼げることは勿論大切です。それだけでなく、その経験を通じて自分自身に自信が持てること、そしてもっと大きなチャレンジに向かっていっていけること、そしてもちろん誰かの役に立てることという、お金だけではない仕事の価値についても、私たちは大切だと考えています。

そのための最初の一歩を可能な限りかんたんに踏み出せる状況を実現したいと考えた時に、「仕事未満をしごと」に変えていくことが、私たちが世の中に対して実現していける手段だと考えています。その上で、何かを始めたいと思っている人たちの背中をそっと押してあげたい。そんな思いをもって、私たちはbosyuというサービスを運営しています。

その最初の一歩として、募集に報酬をつけるという機能をリリースしました。

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