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躁鬱(双極性障害)の人向け やりたいけれど、できるかどうかわからない時

双極性障害の症状が出て、自宅で療養していると、どんどん気持ちが縮こまり、外に出る怖さ、先への不安で、家にこもって暗い気持ちで過ごしている時期がありました。

毎日毎日、悩んでは落ち込み、の繰り返し。でも、ある時思い出した言葉があります。「心のドアノブは内側にしかついていない」こう教わっていたのです。

どんなに外側から働きかけようとも、ドアを開けることはできません。つまりは、誰も助けてはくれない、自分でドアノブを回すしかないのです。

私は当時、悩みながらも、悩んでいることに飽きてきました。猛烈に「このままじゃ嫌だ」と思っていました。

「このままじゃ嫌だ」というネガティブな感情の対岸には、「こうありたい」という想いがあります。

「このままじゃ嫌だ」(現実)と「こうありたい」(望み)がとてつもなく遠く感じてしまいます。

私の場合は、家族と笑って過ごしたい、といった些細なものですが。

その些細な願いに向かって、ドアノブを回すとは、どういうことでしょうか?

それは、誰か助けてほしい、環境が変わってくれたら出たい、と待っているのではなく、「あぁ、そんな時は来ないんだ」と心から納得し、自分に主導権を持たせるイメージです。

主導権持ったら何をするのか?ですが、超現実的にものを考えるようにしました。今日何をして過ごすのか?どういう生活習慣を身につけるのか?

最初の方は、こればかり意識していました。習慣には家事も含まれます。家事なんてやってもしょうがない、と思う人もいるかもしれませんが、習慣をこなせず、例えば、仕事をするのは無理があります。

私はよく自分にツッコミを入れていました。漠然と「働きたい」という希望に対して

  • 決まった時間に起きれないのに?

  • 運動習慣がないのに?

  • よく眠れてないのに?

  • 人と関わることに不安があるのに?

今の状態を逃れたい=「働きたい」、のような感じなので、夫に相談しても「生活できてないのに仕事できるの?」とバッサリ。

そう言われれば、返す言葉もないんですが、本当にド正論だと思います。

健康的に働けている人は、当たり前過ぎて言わないけれど、生活をしている、という事実。

生活とは、規則正しい生活なのどの時間管理、自分にあった休息、ストレスの対処法、運動習慣を含むもの。

これを身につけなければ始まらないんだと思い、優先的に取り組みました。自分で決めたことを守れるようになると、自分に対する信頼が上がり、自然と不安が減っていきました。

「これならできるかな?できないかな?」というのを相談するのではなく、自分の中で「これはできると思うけど、やってみていいかな?」みたいな話し方になってきたと思います。

私は大きい躁と鬱を2度体験しましたが、1度目は自分のルールを決めず、生活習慣も深く意識することなく過ごしてしまったので、再発しました。

鬱になって閉じこもった状態から、外へ出る時、このタイミングでは自分の生活の確立が必要なのだろうと思います。

そして、何かやってみたい気持ちが出てきたとき、周りの人の客観的な意見を聞いてみるのも大切だと感じます。耳に痛い助言などを受け止められる素直さ、タフさも大事かもしれません。

色々なことに慎重になりますが、始めないことには何も変わらないので、少しの量で何かやってみるのがいいのかな、と今は思っています。

たびたび書いている農業ボランティアは、週一の2時間半ほどです。行っても行かなくてもいいし、連絡もする必要なし。←条件的にはハードルが低く、始めやすいです。

私は自分に新しい体験をさせるつもりで参加していますが、自分に「やること」を与えてあげると退屈しなくて良いし、ここのボランティアは得るものの方が多いと感じています。

前半に書いた、“ドアノブを回す”、自分が主導権を持って自分を連れて行く、に関して、小さく道を刻んで行けば、戻ったり選択し直したりしやすいし、気持ちの負担は少ないのかな、と思います。

私の場合、やりたいけれど、できるかどうかわからない時、それならできそうと思えるくらいにハードルを下げます。

例えば、農業バイト週5(無理)→週一(経験ないから無理)→週一ボランティア(できそう)

ボランティアはできた→週一(できそう)みたいな感覚です。その他、太陽に当たってると頭痛がする→室内作業の方がいいかも?という経験からわかることもあります。

時間をかけてゆっくりでも、「やっててよかったなー」とか「よくやってるわ!」なんて思える瞬間が増えると嬉しいですね。

お読みいただきありがとうございました。






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