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私のパートナー紹介

今回はハンディを持つ主人の事を書いてみようと思います。
うまく冷静に書けるかどうかわかりませんが、書いてみました。

私(48歳)は統合失調症という診断ですが、主人(58歳)は知的障害・発達障害の診断があります。
私の見てる限り、文章に書いてある事が分からないとか、主人が使う日本語も適切でない場合が多いです。
でも本人は「人と違う」という事を全く認めませんし、その事を自分でもまったく気にしていません。
そんな主人が夜間高校とはいえ、昔の時代とはいえ、高校をでてるのが奇跡だと、私は内心思っています。

生活の事はあまり不便がありません。主人は家の事はよく協力してやってくれます。結婚して一年以上たちますが、今はもう私よりもこまめに洗い物や買い物をしてくれるほどです。

私達二人はあまり自分を障害者とおもわずに生活できています。普段はデイケアや作業所に通っています。健常な人と身近に深く触れる機会があまりないから、違いは気にしないでいられる環境かもしれません。

去年に結婚したばかりですが、この人と結婚出来て本当に良かったと毎日いまも実感できています。私は統合失調症の症状は薬で治まっているので、一見は何の問題も無いように見えます。こっそりと「あなたならもっといい結婚相手いたでしょう」と言われることも実はあります。いえいえ私はやっぱり「この人で良かった」と思うのです。

適齢期に結婚して子供をもうけて親になり住宅ローンとか学資ローンを組んで働いて子育てして暮らす、というような、私たちはそういう結婚ではありません。それでも私にピッタリな相手と結婚できたので、すごく幸運だったと思っているのです。

私は占いが好きですが、水瓶座同士だし、そこも合うのかなと思います。
水瓶座は、あまり、物質的・金銭的にこだわらなくてフレンドリーで博愛主義と言われています。どっちか片方だけがそんな浮世離れした性質なら、もう片方が苦労するかもしれませんが、互いにそういう性質を持っているので、しんどくはありません。それぞれの世界を尊重して平和に暮らしていける相性なのかと思っています。

主人に対して思うのは、いろんな点から、こんな障害者は珍しいな?という事です。ハンディがある事で焦って頑張っていないし、劣等感もなく、人に大らかで優しいし、堂々としています。

知的な障害があること気にしないでいられるのは、持って生まれた自分のバイタリティーや、鈍感力の強さも重要ですが、親御さんの対応にも関係してるような気もします。

主人の子供の頃は、今のように知的障害や発達障害に理解がなく、全員が健常なのは当たり前という世界です。その中で、主人はやはりいじめられていたようです。先生にまでいじめられていたという事です。
主人も黙っていじめられてるタイプではなく、先生でも生徒でも、いじめてくる人にちゃんと歯向かったりできる性格なようですし、問題になっても親御さんはいつも主人の味方になっており、そんな小学校にも中学校にも行かなくていい!と言ってくれていたようです。息子をいじめる担任をやめさせたとかいうエピソードもあります。

(小学校からほとんど学校に行っていないから、国語力がないのかどうか?私にはわかりませんが、多分生まれつきに、読解が苦手なのではないかと思います。小学校からほとんど学校に行っていない人って他にもいますが、皆が皆そんなにもめちゃくちゃに言葉を使ったりはしないからです。義務教育がない時代でも、みなが会話に不便していたとも思いません)

その時代に、他の子とは違う息子をそこまで守り抜いた親御さんの思いというのは、ものすごい新しい感覚だと感じてます。健常でない子の居場所が全くない時代に、どれだけ本当は心配していて悩んでいたかのか、今はもう知る事ができないですが、ありのままの主人を自然に受け入れて、甘やかさず、彼なりに育つようにと育ててくれたようです。おかげで自分らしく生きられる男性に仕上がっています。

主人は親への感謝をあまり口にはしないし、当然と思っているようです。そして親御さんをどちらも一人で最期まで自宅介護して看取っています。それも当然と思っているようです。そういう損得抜きの家族への愛情というものが、私には宝物のように思えます。いまは私がそんな主人の家族への愛情を受けている妻なので、お義父さんお義母さんには、感謝の気持ちでいっぱいです。

学校でいじめられていたから友達がいなかったとかいう事はなく、学校外で、年上の不良なお兄ちゃん達にかわいがってもらっていたようです。知的障害だから働いた事はないという事もなく、昔の時代はいろんな誰でもできる仕事もあって、一般の雇用で働くこともできていたようです。

主人は他の人よりスムーズにできない事はたしかに多いのです。仕事でも恋愛でも友人でも、やってきてはいるのでしょうが、苦労もたくさんして来てると思います。それがすべて心の栄養になっていて、今のように適当にくたびれたおっちゃんに無事になれています。

「おれは普通やで?」と主人は言います。彼の言わんとする意味は「人間としてごく普通」という意味です。たしかにその中身はごく普通の男性です。主人は自分以外の他の人の事も能力で見ることをしません。心が「ごく普通の人間かどうか?」だけで見てるようです。恋人になった最初、私は、パートナーに自分が優れてる所をみせて認められたい!という欲があり、主人に「ふーん」というそっけない対応されて物足りませんでしたが、家族となった今はそれが気楽で落ち着く関係と思っています。

自分なりのやり方でマイペースに楽しく暮らす主人がいるので、妻の私も心が元気になります。彼のそんなところを見習いつつ、これからも仲良く、補い合って、細々と暮らしていきたいと思っています。

この画像は、こないだインドのお祭りで買った主人の好きそうなシャツの柄です。主人の服のセンスは派手でまったく独特です。ガチャガチャした組み合わせであり、イマドキのシンプルな普通の服ではありません。。

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