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好きなことの何が好きなのかわからないときに

自分が好きなことの、何が好きなのか分からないときや、興味を持っている分野が広すぎてどうつつけばいいか分からないときの私的処方箋を考案した。
「本屋さん(図書館)へ行く」
これが私にとってはかなりの効き目だった。

ここで「はい無理~私は活字が無理なのでこの処方箋はイイデス~」と思った人も、もう少し待ってもらいたい。必ずしも「読む」ことは必須ではなく、本屋さんや図書館に行くだけである程度効くはずだから。

私の場合、一年前の今頃に「よし、もう自分が食いしん坊であることを自認して突っ走ろう」と思い立った。ただ、”食”と一口にいっても「ここは宇宙なのかな」と思えるほどに広く深く、突っ走ろうにもどんな装備を携えて、どちらに走り出せばいいのかよく分からなかった。

幸い、途方に暮れて立ち止まっておける性分ではなく、その間にも憑りつかれたように料理したり、友人とzineを作ったり、クッキー缶を作ったりいろんなことをしてみた。あれこれ考えることがあったので、それをnoteにも記録したり。

それ自体は全然無駄ではなかったし、今後も続けていきたい楽しみが増えたけれど、最近、自分の本棚を見て思うことがあった。

「どうやら今の私は、食の中でも栄養素や調理技術、美味しいレストランというより、歴史上や社会における"食の位置"について興味があるんだな。」(インテリぶってすみません…)

例えば、最近読んでいる本はこんな本 ↓

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もし私に「料理の腕をとことん磨き、人に美食と幸福な時間をお届けする!」という気持ちや、「100人中100人が失敗しないレンジでできる絶品カルボナーラレシピを開発する!」という熱意があれば、本棚に並んでいるのは料理の基礎が学べる教科書や、レシピアイデアが多数掲載されている本だと思う。

でも、憧れの職人気質からは程遠い私の棚にあるのは、”~学”とか”~論”とかそんな本が多い。あるいは食を手掛かりとした社会派コラム、エッセイ、物語など。
それでもまだまだ幅が広すぎて銀河系くらいはあるけれど、少なくとも今の自分が右と左のどちらを向いているか程度は、分かったような気がした。


自分がどんな本を手に取っているかを分析してみる

趣味でも仕事でも、分野は決まったけれど何から始めようかな、どの専門性を極めていくかな、と迷うときには、本屋さんや図書館へ行って、どんな本に自分のアンテナが反応するのかを観察してみる。(既に本が家に溢れかえっている私のような人は、自分の本棚を俯瞰してみる)

食といってもTHEレシピ本ではなく、「社会」のコーナーの本ばかり手に取っている私のように、

建築が好きだと思っていたけれど、手に取る本は建物そのものではなく、街のコミュニティや、ランドスケープの本が多いな、とか
経済の中でも、私は開発経済に興味があるんだな、など、色々発見があると思う。


好奇心を胸に秘めてひとり、「これからどっちに進みたいんだっけ」となっている人には、ぜひ本屋さんか図書館に行って、書架の間を歩き回ってみることをおすすめしたい。アンテナがピン!となる本が見つかったら、多少は好きなことの何が好きなのか、見えてくると思う。


おまけ;

好きな分野に踏み込んでいくと、自分より詳しい人がたくさん見えてきて「この界隈レッドオーシャンすぎ…真紅…」と、しょんぼりしてしまうことがある。

そんなときに読むと元気が出てくるのは、こちらの記事。


もとより、何かを好きだという気持ちを、それに対する知識量で人と競う必要は1μm(マイクロメートル)もないというのも、おさえておきたい大前提ではある。



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