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09. ラテンの歌のリズム…実際のレッスンで 3iica

spicy music duo "Kitchen Mood" の ミーカです♪

前回のカウベルの話、書きたいことがあり過ぎて、
まとまらないので、また次回!
 
さて、先日、

「ラテンを歌いたい!」

という女性が、はるばる都内から
電車を乗り継いでレッスンに来てくれました。

うちは東京と言っても、最寄りは無人駅!
おまけに単線!(笑)

以前は、ネイティブのかたに歌を習っていたそう♪
 
スペイン語の歌詞を学びたいのかな?と思ったら、
「スペイン語は分かる」とのこと。

「では、どんなことが出来るようになりたいですか?」
と聞くと、

「ラテンの歌のリズムが難しい。
 楽しく歌えるようになりたい。」

とのこと。

うぉおぉーーーー!!!

きたぁぁぁーーーー!!!

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彼女が持ってきた課題曲は、
リズムの面白さを実感するには「もってこい!」の曲でした🎵 

まず、最初に私が伝えたのは

「ラテンの人たちは、全て逆!」

ということ。
というか、

日本人が特殊!

なんです。

日本語、という言語が
私達日本人の脳を特殊なものにしている

そうです。

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医学者・角田忠信教授 著『日本語人の脳』

それが

耳の聞こえ方やリズムにも影響する。

これについては話すと長くなるので、いずれまた。

要は、

日本人の感覚しか持っていないと、
ラテンを歌うには限界がある

ということです。

歌をどう歌おうと、間違いなんて無いのですが、
ラテンの面白みを活かして歌う には・・・っていう意味です。
 
ラテンを表面的にそれっぽく歌う・・・例えば、
・スペイン語の発音をちゃんとする
・声量をつけて歌う
・音符の通りにちゃんと歌う
・クラーベとかのリズムパターンを分かって歌う

・・・ぐらいまでは、普通に取り組んでいれば
行けるんじゃないかと思います。

でも、それで続けていても
「何かが違う!」って思う時が来るのです。

それは、高揚感だったり、弾ける感じだったり・・・

そういうのって、「上手い」とか「正確」とか、
技術だけでは出せないんです。

そしてその違いを、「流れている血が違う」で片付けないで
ほしいのです。

「聞こえ方、考え方、すべてが違う」

という「根本」を受け入れる必要があり、

それが遠回りなようで一番の早道なのですが、

この生徒さんはすんなりと納得されていたので、
すぐに本題のレッスンに入りました!

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まずは、

土台に流れる大きなリズム

を一緒に練習しました。

「トートタ」

というリズム。

トが1&3拍目。
タが4拍目。

4拍目がスタート

と捉えて
(要は、タトートタトート…)

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身体を動かしたり、コンガを叩いたりして、
そのリズムを感じながら歌っていただきました。
 
すると、最初は曖昧に歌っていた歌詞が

実は、トートタのリズムに
ぴったり重なる部分が多い!

っていうことにお気づきになり、
この段階ですでに、歌がグッ!と良くなりました。
 
でも、続く歌詞は、その感覚だけでは難しいものでした。 
  
「ただ歌えればいい」という方にはそこまではお伝えしませんが、
リズムに興味があるという生徒さん!
 
ここで、私の大好きな数字

「3」の出番です(笑)

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その部分の歌は、完全に「裏2拍3連」 に乗ったものでした。
 
まずは、2拍3連の練習
「ひゃっかじてん ひゃっかじてん」と言いながら、
右手は3連、左手は2拍を叩いて練習🎵

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ここは難なくクリア!

次に、裏2拍3連。同じ要領で、こんどは
「やこうれっしゃ やこうれっしゃ・・・」

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生徒さん、混乱し始めました(笑)

でも、仕組みは理解し「確かに歌が裏2拍3連に乗っている」
と、実感されていました。
 
3が流れているものの譜割りを聞き取るのって、
歌詞がついているとなると、リエゾンがあったりもするので、
リズムを明確に捉えるのは日本人には困難です。
 
というか、そもそも

私達日本人は「3」に慣れていないので、
3に気付かず、偶数の世界で歌ってしまいがち。


でも、

心臓は3拍子。
本当は、身体に流れているのです。


ですから、

3を思い起こしてあげて、
練習すれば誰でもできるようになります!


リズム話をとても面白がってくれる生徒さんなので、
私は調子に乗って、SONのギターを弾きました。

例の「ズレ」を感じていただくためです。
 
もちろん、彼女の耳にも「ズレて」
聞こえました。

でも、

「あぁ!コレだーっ!!」
「衝撃が走った!」

と言うんです!
 
私ごときのギターでそんなに感動してくれるのか!と
逆に、私の方がビックリ(笑)

「目から鱗!」
 
「遠くから来た甲斐あったー!」
 
「コロンビアの先生だと
 こういうことは教えられない!」 


以前、ネイティブの先生に習っていたということで、
実はドキドキしていたのですが、
このコトバを聞いて、ものすごくホッとしましたぁ~(笑)

ネイティブの先生だと

当たり前に感じているリズムを
日本人に分かるように
説明することは難しいでしょう。


今回は、表面に現れている音(打点)の説明をしましたが、
ラテンは、

打点と打点の間が命

だと思います。
 
それは休符を感じることが大事、
とか、そんなヤワなことじゃーあーりません。
 
打点と打点の間、っていう言い方もそもそも違う。
打点はあくまでも結果。

音楽に流れるウネリを、いかに
一緒に演奏する人と共有できるか。

いかに視覚化して、
相手の気配を察知できるか。
 

私もまだまだですが、
そういう世界によーやく足を踏み入れたところ(笑)
 
こういう話をいずれ生徒さんと
できるようになることが楽しみです🎵

☆☆ Kitchen Mood ☆☆

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