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【月報2023年7月】元公僕が地域おこし始めてみた件

トップ写真は、小鎚神社で行われた野染めの様子です。

7月は、
【大槌を学びなおし】
【多様な伝え方、どれだけ活かせるか】
【次世代の語り部へ】
【子供の相手は災害対応(笑)】
【退屈しない大槌の休日】
【郷土芸能の季節始まる】
の内容でお送りします。


1.防災教育・震災伝承への違和感

公益社団法人3.11メモリアルネットワーク主催の「防災学習・震災伝承実践交流会2023〜学校現場での防災学習・震災伝承の充実のために」が開催されたので、参加してきました。

計3回のうち2回が既に実施され、岩手・宮城・福島の学校で取り組まれている防災学習・震災伝承についての取組紹介などがありました。

詳細な内容をお伝えすると長くなるのですが簡単にすると、一点とても気になった点がありました。

学校現場で子どもたちの命を守るために、防災教育・震災伝承をすることは大切だということは、ほとんどの方にご理解いただけると思います。

そしてその思いに応えるための学びや意見交換の場があることはその思いに応えることだと思います。

ただ、そこで思うことがあります。

公立の学校の先生が、子供の教育のためという業務上の目的のために、休みの日に、自腹を叩いて参加するという現状は本当に正しいことなのでしょうか?

また、実施する公益社団法人3.11メモリアルネットワークも、寄付金や助成金で成り立っている団体であり、万が一のこともあるかも知れません。

多くの人が大事だと思っていることにも関わらず、個人の思いだけでなんとか成り立っており、教育のために必要な税金はほとんど使われてないということに違和感を感じます。

ただ、先程防災学習や震災伝承をやることは大切だと言いましたが、それは自分の思い込みであり、世間一般的にはもっと優先度の高いことがたくさんあると言う可能性もあります。

防災学習・震災伝承は社会のニーズが低いから、税金をあまりかけていない、または社会のニーズが高いにも関わらず、一部の人の強い思いに依存している。

どちらが現状なのでしょうか?

本当にそれでいいのでしょうか?

今の自分にはその答えを出すことができません。

震災を学び災害から命を守ることより、人が人生で直面する出来事を乗り越えることの方が大切なのかも知れません。

震災を学び災害から命を守ることより、結婚して幸せな家庭を築き、少子化に歯止めをかけることに貢献する方が大切なのかも知れません。

様々な分野で様々な課題が過度と感じるぐらいに出され、それが教育現場を圧迫しつつある現状で、何が何のために必要なのか、今一度自分自身も考え直す必要があるのではと感じました。

その中でも、東日本大震災を経験した人々が同じ思いする人を増やさないために伝えたい、活かして欲しいと思っていることを伝えるためにこのような一部の人のやる気や、身銭に頼っている現状を知った人はどう思うのでしょうか?

2.地域と学校が紡ぐもの

第1回コミュニティスクール委員会 兼 みんなの学習会「本町の子どもたちの豊かな育ちと確かな学びの実現に向けて、コミュニティスクールで出来る事」に参加しました。

講師の話で印象に残った点をまとめます。

①なぜ地域が学校に関わるのか

時代の変化と共に学校での課題が顕在化する中で、「開かれた学校づくり」や地域の大人も学校に関わり、子どもの教育に協力するなど担い手となっていったとのことでした。

また、大槌では震災以降減りつつあった不登校がコロナの影響で増加しているとのことでした。

これはコロナだけが原因ではなく、個別に子供の話を聞くことが大切ということでした。

また、不登校の大きな理由が「無気力」「不安」「親子の関わり」「友人関係」とのことでした。

そういった課題を解決するために「コミュニティ・スクール構想」という「学校におまかせの教育」から「ボランタリーなコミュニティによる開かれた」学校へと変化して来たとのことです。

そして大槌でもふるさとである地域と人と触れ合い学ぶ機会としての「ふるさと科」があります。

そういったふるさとで過ごした思い出や経験、人は覚えているので、それを子どもたちにも伝えたいサイクルになればと思います。

その一方で、地域おこし協力隊としては、移住者がこういったふるさとの原体験のサイクルに入る機会が必要だとも思いました。

長い目線で言うと、移住者のその子供たちの世代で新たな差が生まれないようにする必要性を感じました。

②つながりを生み出す情報のネットワーク

次で出たこのネットワークに関する話が、自分の現状と一致することが多かったのでお伝えします。

難しい説明は省くとして、特に印象に残った点は同じようなタイプの人同士が強い結びつきを作りがちといったことでした。

こういった強いネットワークから得られる情報は同じものになりがちで遠くに飛ばないということでした。

なぜかというと、どちらも同じ友達リストだからということでした。

そこでは、誰が何を知っているかを知っていることが重要とのことでした。

大槌という小さな町ですが、そこを知ることが出来れば、もっと関係性が広がり、それが人の行動に影響を与える事に繋がると感じました。

また、これと同様のことを自分自身もよく感じてきました。

例えば、今まで大学生、公務員、震災復興、防災、震災伝承、移住者といった文脈で様々な人とつながることがありました。

当時は、新たな知り合いが増えることで世界が広がることに期待しました。

しかし、共通の知り合いがいる狭いコミュニティの中から一向に出ることが出来ないと感じました。

例えば、移住者の知り合いをたどっても移住者ばかりで、その地域の人に一向にたどり着かないと感じたこともあります。

また、防災関係でもどんどん深いマニアックな人ばかりで、本来の目的であるそれ以外の一般の人を対象とするジャンルであるにもかかわらず、そこに一向に繋がらないと感じました。

知り合いを広げようと投げた釣り糸が水面下で戻ってきて、隣の人に引っかかってきてそれを本人は気づかないといった状況だと感じました。

そういう意味では、地域おこしの相手は協力隊ではなく地域住民、震災伝承の相手は、伝承される相手や次世代なのだと思います。

だからこそ改めて自分と人とのかかわり方を見直してみようと思いました。

③これからの大槌のコミュニティスクール

以上の事などを踏まえて、一言では説明しづらいコミュニティスクールというものを広め、その中で不登校にならないように子どもたちが大人との接点を持ち、学校・大槌を好きになれるようにして行けるのではないかということでした。

これらの話を聞いて感じたことは、「地域おこし」の答えはそもそも無いですが、ヒントになるようなものは「地域おこし」という分野の中だけでは見つからないと思いました。

そのヒントは、住む地域やコミュニティスクールを通じてその地域の近くにあろうとする学校にもあると思います。

そして、コミュニティスクールは地域おこし協力隊として自分がその地域の将来を考えるためには欠かせない分野だと思いました。

自分自身がもっと学校に地域に近づきたいと思いました。

そして、大槌の子どもたちの事と地域を考える、その一助に震災伝承が役に立つことが出来たらと思います。

3.ちおこの情報発信

矢巾町で開催された「第1回地域おこし協力隊等分野別研修会〜地域を巻き込むための情報発信編〜」に参加してきました。

なぜ参加したかと言うと、自分のミッションの「震災伝承」や「地域での生き方」、「大槌の魅力」等がより良くなるため、失われないためにいかにして伝えていくかも大切だと考えているからです。

以下に、概要と個人的に印象に残った点を記します。

①日々の情報発信とセルフブランディングについて

前半は「日々の情報発信とセルフブランディングについて」という内容で陸前高田に移住してわかめ生産等をされている方からの講演でした。

主にInstagramやnoteといったSNSを通じた情報発信についての内容でした。

SNSを活用した情報発信の考え方や、そこから得た物などについての話がありました。

個人的に印象に残った点は、SNSを通じてその人の客観的な印象や、世界観などが決まるということでした。

そして普段の行動や好きなものを発信し続けることで、自分自身がそう見えて欲しいイメージが少しずつ付いていくといったことでした。

自分はどちらかというと、SNSで内容を盛ったりせず、完全なプライベートの部分以外の等身大に近い自分をSNS上では表現しているつもりです。

なのでSNSの内容を振り返ってみると、自分の考えや世界観の変化を振り返ることにも繋がると思いました。

特に写真をメインでアップしているInstagramは「ゆるふわ」→「郷土芸能」と移住に伴う変化が著しいと改めて実感しました。

興味がある方は「https://www.instagram.com/kitaura8101/」をご覧ください。

そして、情報発信は有効なこともあるが、無理に発信する必要はないという言葉がとても印象に残りました。

なので、自分自身も肩ひじ張らずにSNSを活用できればと思いました。

最後に、こんなことを学んだうえで、自分自身のFacebookの投稿が長い件について触れておきたいと思います。

一つ目の理由が、後で振り返って客観的にも自分自身のためにもその時感じたことや考えをまとめておきたいからです。

二つ目の理由が、アップした内容を地域おこし協力隊としての活動の正式な報告書にもそのまま使用しているからです。

三つ目の理由は、新聞やテレビなど他のメディアで短く取り上げられるだけだと、「何か知らんけど、ちおこが頑張っている」くらいしか伝わらないと思っているので、がっつり自分の考えを出せる手段としてFacebookを活用しているからです。

これはプライベートと仕事両方で使用し、直接の知り合いと多くつながっているFacebookだからこそ出来る事だと思います。

講演を聞いて今の自分に大きな変化はないかもしれませんが、SNSを続ける意味を考え直すきっかけになりました。

②ローカルメディア活用で地域からの信頼獲得

後半は「ローカルメディア活用で地域からの信頼獲得」という内容で元新聞記者で釜石に移住してライター等をされている方からの講演でした。

主な内容は「狭義のローカルメディア(マスメディアの中で岩手県内で流通しているもの)」を地域おこし協力隊が活用することについてでした。

メディアへのプレスリリースという今まで関わった分野によっては馴染みのない人も多い分野である一方、都市部に比べてメディアとの距離が近い分、うまく活用できれば、活動の大きな後押しになると感じました。

一方で、個人的に感じたこともあります。

ローカルメディアをうまく活用したほうがいいのは何も地域おこし協力隊員に限った話ではないのでは?ということです。

そもそもメディアは地域おこし協力隊員の活動を伝えるためだけの存在ではないはずです。

自分の考えとして、地域おこし協力隊員が協力する「地域おこし」や「地域そのもの」について、必要に応じてより多くの人に伝えることが出来ればと思っています。

その一方で、誰もがメディアに出ることを望んでいるわけではないですし、わざわざメディアを通して伝えるより直接伝えた方が良いという内容もあると思います。

それらを踏まえたうえで、うまく情報を伝えたい人、本当に必要な人に伝えることが出来ればと思っています。

これは地域おこし協力隊だけではなく、震災伝承や防災の分野など様々な分野でも大切なことだと思います。

メディアで町の出来事を知ったとしても実施前ではなく、基本的に終わった後の報告のようになってしまい、メディアにプレス出すのもいいけどもっと多くの人の告知してほしかったと感じることもあるので様々な手段を活用できるようになれたらと思います。

以上のように震災伝承や地域おこし協力隊の活動の中で、メディアに掲載する意味をもっと考えていきたいと思いました。

4.中学生の職場体験

先日、吉里吉里公民館にて吉里吉里学園中学部8年の生徒さんの職場体験の受入サポートを行いました。

別日で2名の生徒さんが来られたので、時間の長さによって異なる部分もありますが、午前中は名刺作りをした後に他の職場に行って名刺交換をしました。

自己紹介の時に必要な名刺作りですが、パワーポイントをパソコンで操作して作りました。

今はスマホやタブレットのアプリやサイトなので作ることも可能なのですが、こちらが慣れているツールを使うことにしました。

中学校だとあまりパソコンを使ったことがない人もいましたが、タブレットは使えるのでパソコンも似たようなものなのでなんとかなりました。

大人が仕事で使う名刺ではないので、細かいことはさておき、自分らしさを伝えること、そして初対面の人と名刺の内容をきっかけに話が出来てお互いに強い印象を持てることくらいを意識して作ってもらいました。

なので、載っている内容は部活や委員会、郷土芸能、好きな食べ物などあくまでも中学生として大事な情報になります。

他にも好きな色にしたり、好きな食べ物のイラストを載せたり、自分らしさを表現できた名刺作りになったと思います。

その後は、役場や学校などの町内の他の職場に行き、そこで働く大人の人達と名刺交換をし、話をしました。

こういった機会を通じていつもとは違う視点での大槌の町を少しでも感じてもらえたらと思います。

また同じ日に吉里吉里公民館では9年の生徒さんが地域の人と一緒にひょうず団子を作っていたので、みんなで食べました。

歯応えがあってとても美味しかったです。

その後は公民館長に、公民館の仕事などについて聞き取りをしていました。

1人の生徒さんは午後も時間があったので、吉里吉里地区での災害について、お互いに話をしました。

防災や震災の話は1人対多数という場の方が多いと思います。

しかし、やはり相手の考えや経験などに応じてお互いに対話をする方が、相手にとってより必要なことを、より効果的伝えることができ、なおかつ話す側も相手のことを知ることができるなど、伝えたいことを伝える場としてより良いと感じました。

この対話を通して、今まで気づかなかったことに気づき、考えを広げ、自分自身の大切な物のために、出来ることから少しす行動に移してもらえたら幸いです。

仕事でもなかなか中学生とは接点もないので、自分自身大槌の、吉里吉里の人を知る大変貴重な機会となりました。

5.大槌のちおこを知る旅

先日、大槌町移住定住事務局主催の「ちおこ旅」で6名の町外の方が2泊3日の行程で大槌町を訪れ、ちおこ(地域おこし協力隊)と受入事業者を巡りました。

その旅に写真撮影も兼ねて同行したのでその様子をお伝えしたいと思います。

今回のコンセプトは大槌を深く知ると言うより、地域おこし協力隊を通じて大槌の町を知ると言うことなのでずっと住んでいる人と言うよりは移住者よりの目線となっています。

1日目はまず、おしゃっちにてツアーの説明などが行われてました。

その後、おしゃっち周辺で自分が大槌の震災からのことと自分の関わりについてお話しさせて頂きました。

その後はちおこの工藤さんから、ジビエの説明などがありました。

夕飯は古民家を借りて、また自分で農作物も育てている工藤さんの家で、参加者みんなでバーベキューをしました。

バーベキュー以外にも鹿肉や生ホヤなどを食べながら参加者の皆様は交流されていました。

2日目は、特定非営利活動法人吉里吉里国にて、理事長の松永さんより吉里吉里国設立の経緯や活動、今後の展望についてのお話を聞きました。

その後、薪割り体験があり、汗を流しながら黙々と薪を割っている方もいらっしゃいました。

さんずろ家で昼食をとった後は、吉里吉里海岸で遊びました(笑)

海はいくつになっても楽しいところだと実感しました。

その後、ちょうど大槌稲荷神社で開催されていた夏越祭の様子を見に行きました。

人が集まる場も見てもらえたのが良かったと思います。

蓬莱島の見学をした後、復光社のサーモンの桃畑養魚場の見学に行きました。

そこでは大槌サーモンと桃畑学園サーモンの話を聞いた後、餌やり体験やサーモンすくい体験などがありました。

その日の夕食は、その日捕まえたサーモンを食べながら、他のちおこを通しての大槌の紹介などが行われました。

自分目線での大槌の紹介をしましたが、自分自身は移住者あるあるをあまり実感しなかったので、言葉で説明するのがとても苦労しました。

そこで気づいたことは、大槌に長く住んでいる人と移住して数年の人が感じる大槌の良いと感じるポイントは大きく異なるのではないかということです。

個人によっての違いもありますが、観光的な目線から、より生活的な目線へ変化するのではと感じました。

住み始めた時の驚きがやがて普通になり、新たな良いところも悪いところも見えて来るようになる。

それが定住することなのでは?と思いました。

3日目の最終日は、ツアーの振り返りや大槌についての質問などの時間でした。

東北なので雪の不安や、交通、病院についてなどの実際に自分たちも現在進行形で感じている不安な点などが挙げられました。

最後に、一つの意見に過ぎませんが、参加者の方より他のツアーよりリアルな大槌を感じられたというお話がありました。

ちおこ目線での大槌なので、実態とのズレは当然あると思います。

大槌のことを伝えるのがうまい人が仮に話したとしてもそれも一部に過ぎないと思います。

今回の旅はあくまでも移住して日の浅いひと目線での大槌入門編という意味では、単なる観光的なツアーとは異なる体験を提供出来たのではないかと感じました。

また、個人的には綺麗な景色のあるところに住みたいと思うのとはありますが、綺麗な景色さえあればそこに住みたいかと言うとそういう訳ではありません。

だから住むと言う文脈で、その地域の魅力を伝えると言うことはとても難しいことだと思いました。

それはきっとありきたりな食べ物や景色ではない、その人に応じた魅力だと感じることを見つけることと、それを伝えることなのではとないかと思いました。

だからこそ自分は、大槌に長く住んでいる人や新たに住み始めた人、そして訪れただけの人の目を通した大槌の魅力を感じ取り、言葉にすることができればと思います。

それが自分自身とその町をつなぐことになっていくと思いました。

6.大槌のコミュニティの可能性は無限大

おしゃっちで開催されたコミュニティ協議会を見学に行ってきました。

グループ協議の内容としては、「おもっせぇ大槌」と言うことで、各地区で出たアイデアをおもっせぇ度合いと実現可能性でカテゴリ分けをし、その中でひとつをグループ内で選び、実現に向けて具体的な内容や課題、その打開策や強みなどをまとめて発表すると言う流れでした。

自分自身はこう言った場で意見できるような立場ではないですが、見学して感じたことを記します。

各グループから、その地域の特色に応じた様々なアイデアが提起されましたが、強く感じたのが自分の地域だけと言うより、広い地域全体で考えている人が多いと感じました。

かつては団体同士の関係も希薄だった郷土芸能が協力しあっているように、それ以外の分野でも人口が減りつつある地域をただ生き延ばせるだけではなく、住んでいる人達にとって住みやすい地域にするためにできることがアイデアとしてたくさん出ていると感じました。

そして実現に向けての課題などを解決するには、さらに外に目を向けることもアリなのではと個人的に思いました。

例えば、10月に大槌で開催予定のイスワングランプリや、観光交流協会主催のイベントなどと地域コミュニティの出来ることを組み合わせることで、お互いに協力し、費用は人手など負担を軽減し、お互いにとってできなかったことが実現できるかも知れません。

思いつきですが、地区別のイスワンの対決や、イスワン会場をゴールとしたウォーキングイベント、イスワンの会場付近の事前清掃などが浮かびました。

こういったように、コミュニティがクロスすれば、今までできなかったことができたり、今いる人達が出来ることをもっと活かせるようになる。

それだけのことができる力がこの町にあると感じました。

震災伝承の分野での問題点もコミュニティと同じく関わる人が少ないという点もあるので、表向きは別の文脈ですが、そこが人々が繋がれば、震災伝承についても一歩進んだと言えるのではないかと思います。

そして自分自身はどちらかと言うと内向的、排他的な方の人間だと思っているので、大槌の人達の領域を越えてつながる力から学ばせていただきたいと思います。

自分の今の立場で言えることは何もないですが、少しでもこういったより良い町づくりに力添えできればと思いました。

また、コミュニティ協議会に限らずの震災伝承などの他の分野でも、この場のようにお互いに笑顔で円滑な議論のできる場がこれからも増えていけば良いと思いました。

7.継承されるものとは

ホテルメトロポリタン仙台で「東北復興ツーリズム推進ネットワーク キックオフミーティング」が開催されました。

そのオープニングを臼澤鹿子踊の演舞が飾るとのことで写真撮影の手伝いで同行してきました。

演舞自体は10分と短い時間でしたが、演舞が終わった後、踊り手達が鹿子頭を外して顔を出すと、観衆から驚きの声が上がりました。

後で聞いたところによると、踊り手が年配だと想像していたところ思いのほか、若い人ばかりだったからい言うことでした。

実際に、鹿子お刀振りの踊りのメンバーはほとんど小中学生で、終業式が終わって学校からそのまま仙台に直行といった状況でした。

また、会議の参加者の中には、若い踊り手がたくさんいたことから郷土芸能は継承されていると感じた人もいたとのことでした。

ここで1つ思ったことがあります。

あるものが世代を越えて伝わり続けるということは、人々の想定外の人が担い手であることでもあるのでは?ということです。

例えば震災伝承の分野だと、年配の人や学生が関わっているというのは、もはや普通だと個人的には感じています。

逆にそれ以外の人も関わるようになってきたのならば、様々な世代や人種を越えて伝わり続けるものになって来たのだと言う気がします。

これは、今まで関わっていない人が関わるようになったらと言う意味で、特定の誰かが関われば良いと言う意味ではありません。

話が逸れますが、そう考えると自分より若い人も歌い、原曲よりもカラオケでよく聞く、石川さゆりの天城越えは誰にでも伝わる名曲なのだと思います。

今回の仙台での演舞でも、よく考えたら臼澤鹿子踊の参加メンバーは女性の方が多かった気がします。

郷土芸能という特殊な分野なので、地域や性別を限定することは独自性としてありだとは思います。

ただ、震災伝承など多くの人が関わることができる分野では、固定概念の外部にある人の関わりが必要だと思いました。

単純に若い人が、年配の人が、他の地域の人が、男が、女がと言うのではなく、今当たり前に関わっていない人が当たり前に関わることが大切ということだと思います。

そんなことを考えたりしましたが、当の「東北復興ツーリズム推進ネットワーク」ではあくまでも震災伝承「施設」に関係する部分となっていると感じました。

コロナ禍以降回復傾向にある行政主体が多い震災伝承施設とは対照的にコロナ禍前には戻っておらず、存続の危機に瀕している民間の震災伝承団体にももっとスポットライトが当たればと思いました。

行政による震災伝承施設ができるまで、震災伝承活動を続けていたのはそう言った民間の震災伝承団体だけに、官が民の芽を摘まない方向に進むことを願ってやまないです。

8.吉里吉里公民館の夏休み 前半

吉里吉里小学校も夏休みに入り、例年吉里吉里公民館で行われている『地域で育てる夏休み』事業の手伝いと写真撮影の時期になりました。

自分の『ちおこ』としての主なミッションは震災伝承やそれを防災、さらには生きる力につなげることです。

ただ、それはすごく狭い分野だけの話になってしまうので、色々な場面で色々な人達と意思疎通できる機会を増やす意味でも参加しています。

堅苦しい話はさておき、7月に行われた4回分の話に移ります。

①キッズ体操教室

先生の振り付けを真似しながら子どもたちは、エビカニクス、ドラえもんのラジオ体操、ジンギスカンなどの曲に合わせて踊って汗を流していました。

自分は・・・・

と言いますと、身体が追いつかない

ではなく、写真撮影がメインなので大人しく見ていました。

今年からかき氷器が新しく導入されたので、休憩時間はかき氷タイムとなり、子どもたちの夏の楽しみがひとつ増えたと思います。

②消防団体験

いつもやんちゃな子どもたちをビシバシ鍛え直してもらうため

ではなく、吉里吉里の町を守る消防団の活動とその大切さを知ってもらう為に、屯所の見学と活動の体験をしました。

消防車に乗って町内を回ったり、消防服を着てみたりしました。

特に林野火災用の消火水のうは水鉄砲のようで子どもたちはとても楽しそうでした。

その後、消化水のうに水を入れて背負って吉里吉里小学校まで歩いて、水を撒いたり、ポンプを使う体験などをしました。

そのあとがとてもカオスな状況になったのですが、水は危険であると同時にとても楽しめる物だと実感しました。

保護者の方々は帰ってきた子ども達の格好を見て驚かれたかも知れませんが、子ども達の笑顔はピカイチでした(笑)。

③手芸教室(絵手紙とプラ板)

婦人会の方々の協力のもと、ハガキにシールやペンで紫陽花の絵を作ったあと、底に家族などハガキを送りたい人へのメッセージを書きました。

個性的な字ですが、その思いはこもっていると思います。

そのあとはプラ板に好きな絵を描いたキーホルダー作りでした。

子ども達の中では「ちいかわ」が大人気でした。

自分もかわいい系が好きなのですが、子どもの頃は恥ずかしくて選べなかったので、今の子ども達が少しうらやましく感じました。

④命を大事に・スイカ割り

自分の担当の日で、災害についての話をしました。

1年生から6年生を同時に相手にするので、うまく話すのが難しかったです。

なるべく説教じみた話にならないようにはしましたが、子ども達は災害の知識に関しては意外に知っているのではないかと感じました。

ならば今後学ぶべきことは、その知識をいざと言うときの行動につなげることができるようにすることだと思いました。

災害に限らず知識はどこからでも学ぶことができると思いますが、人生の重要な決断などで自分が行動に移すためのトリガーは身近なところにあると思います。

そのあとは、スイカ割りをしました。

スタート前に回らない簡単なルールだったので、紙で作った棒でやった1回目は多くの子どもがスイカにヒットすることができました。

そのあとは竹の棒で割ったスイカをみんなで美味しく食べました。

毎回参加者は30名を超えており、吉里吉里小の校区以外の子ども達も参加していたので、他の地域でもこうやって夏休みをみんなで楽しく過ごせる場が有れば、子ども達が少しでも地域を好きになることにつながると思いました。

以上が7月分の4回ですが、まだ続きます。

残りの8月の分は、8月の報告でお伝えします。

9.リーダー研修(リーダーになりたいわけではない)

隣町の山田町で開催された岩手県商工会青年部リーダー研修会に参加してきました。

自分自身は、リーダーとはどうこうといった言葉をSNSでつぶやきたいわけでも、リーダー的ポジションになることを第一に目指しているわけではありません。

一言でリーダーと言っても、様々なタイプのリーダーがあると思いますが、僕はパシリとか運転手的なポジションがお似合いだと自覚しています。(運転手の皆さま、失礼しました)

では、生まれつきの下っ端根性が染みついている自分がなぜリーダー研修に参加しようと思ったかというと、リーダーの思考過程を知ることで、リーダーのサポートひいては組織のために役立つことに繋がると考えているからです。

特に過去の災害対応の研修では、以下にリーダーと呼ばれるポジションの人に意志を伝え、決断を迫り、動いてもらえるかということを考える機会が多くありました。

一見自分の立場ではないから関係ないと思われる分野でも、そこを知ることで、自分の分野にも役立つことは必ずあると思います。

前置きが長くなったので、他でも活かせると思った部分の内容についてお伝えします。

①話すスキルと聞くスキル

一つ目は、IBCいわて放送のアナウンサーで「わが町バンザイ!」という番組にも出ている奥村アナの講演でした。

「わが町バンザイ!」ろけの裏話なども出ましたが、それはさておきとても印象に残ったのは、アナウンサーは「話し手」であると同時に上手な「聞き手」でもあるということでした。

いかに相手が話しやすいように質問や反応をするかについてが大切ということであり、事前に引き出したい答えがあったとしてもそれをどううまく引き出し、そこからさらに次の質問に繋げることが大切ということでした。

そして、単なる雑談ではなく、決まりきった受け答えでもなく、目的を持った対話が出来るために工夫しているからこそ、多くの視聴者に訴えかけるインタビューが出来るのではないかと思いました。

そして、奥村アナがアナウンサーになってから心掛けていることが「文房具の蛍光ペンのような存在になる」ということでした。

自分自身も光るが、下の文字を目立たせるための存在であり、伝えたい情報を伝えるという目的のために、その情報に注目してもらうための表情や話し方のために自分を磨きているとのことでした。

ここでも、震災伝承の「語り部」と呼ばれている人たちと共通すると感じる点がありました。

特に、「語り部」の話す場を表現や演じる場と考えられている方たちは、自身のビジュアルや話し方、表情を手段として工夫することで、相手に「伝える」という目的を果たそうとしている人もいると感じました。

また、インタビューの地域特性についての話もありました。

全国的に見て岩手県はインタビューが難しい県だと言われていたそうです。

恥ずかしがり屋な人が多いからだそうです。

一方、京都など関西でのロケは取材を受けたがる人が多いとのことです。

しかし、放送として使いにくいものが多いということでした。

逆に岩手では、恥ずかしがりだがうまく話す人が多いということでした。

地域によってコミュニケーションのやり方やインタビューの目的も異なると思いますが、インタビューの現場では、伝えたいことがある目的のためには岩手県の方が向いている対話の方が向いていると感じました。

たしかに、関西人が会話の中に自然に入れてしまう「ボケ」は、同じ文化圏だとコミュニケーションを潤滑にすることにも繋がりますが、文化が変わればカットされる部分だと思いました。

自分の業務の震災伝承の話に戻りますと、震災伝承という分野が以下に自分で話せることが出来るという人に関係者が偏っているように感じました。

人は誰も自分だけで言いたいことが言いたいように言えて、うまく伝えられるわけではないとよく自分で思っています。

だから大切な話を聞くためにアナウンサーは聞き手として工夫しているのだと思います。

震災伝承の分野でも話す人ばかりではなく、上手に話し手の言葉を引き出す人、伝えたい思いをうまく伝えられるようにサポートする聞く人の存在もそれと同様に必要ではないかと思います。

そうすることで、声を上げることが出来る人やうまく話せることが出来る人だけの声を拾うのではなく、震災の経験から学んだ事を大切な人や次世代に伝えるためにより多くの人の思いを受け継ぐことが出来るのではないかと思います。

自分は人とのコミュニケーションをとるのがかなり苦手な方ですが、話しての声を拾う工夫することで、少しでも克服していきたいです。

②同じ目的を共有した集団の最後の切り札

リーダー研修会の2つ目の重要だった研修は、サッカーコーチが教える『やる気と潜在能力を引き出す、ペップトーク「言葉かけがけ術」~人材育成を通じた生産性向上~』という内容でした。

自分自身の仕事である震災伝承や移住という意味では、コミュニケーションが重要だと思っています。

ただ、元来人見知りな自分は人とコミュニケーションを撮ることが苦手なので、何か参考になることは無いかと笑えもつかむ気持ちで聞いていました。

研修の主な内容は「ペップトーク」という言葉掛け術についての説明や活かし方についてでした。

「ペップトーク」とは、アメリカで生まれたコミュニケーション術で、スポーツの試合が始まる前に監督やコーチが選手を始まるために行う、激励スピーチの事です。

日本での例として、立命館大学パンサーズの古橋ヘッドコーチが、日本一を決めるライスボウル前に言ったペップトークが挙げられていました。

以下のリンクを、ご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=B5snfT_KMAg

他にも洋画の「タイタンズを忘れない」などアメリカのスポーツ映画では同様のものを見ることができ、とても印象に残る名シーンとなっています。

こういったシーンを見ると、つい自分もペップトークを言ってみたいと思いがちになるかもしれませんが、今回の研修のメインはそこではないと感じました。

そこで重要だと感じた点をお伝えします。

1点目は、「目的の共有」が大切という点です。

研修の中でも事あるごとに「目的(なぜ)」という点について、何度も話に出てきました。

「ペップトーク」もあくまで手段であり、それを用いるために必要な「目的(なぜ)」を示すことが、信頼関係に繋がるとのことでした。

2点目は「相互の信頼関係」が必要で、そのための自己開示が大切ということでした。

個人的には、「ペップトーク」は誰に言われるかその相手との関係性によっては、「その通りだ」と思う場合もあれば「どの口が言ってんねん」と突っ込みたくなる場合もあると思います。

「ペップトーク」では「出来る範囲」のことを言うとなっているので、相手に出来る範囲を知っていないと無茶ぶりになりかねません。

また、人によっては声掛けが必要以上の重圧に感じる人もいるかもしれませんし、日本ではあまり使われていないので、人によっては響きにくいかもしれません。

だからこそ、「ペップトーク」の前に普段からお互いのことを理解し、信頼できる関係性を作ることがここぞという時の「ペップトーク」で力を引き出すために欠かせない日常からの準備だと感じました。

自分自身は、リーダーの立場でもないですし、周りの人とそこまでの信頼関係が築けている訳ではないので「ペップトーク」を使うことはありませんが、信頼関係づくりはどちらにせよ重要なので、そこを大切にしたいと思いました。

3点目は、「目的が共有」できて、なおかつ「信頼関係」のある相手への「声掛け」だからこそ、「内発的動機」に繋がるということです。

仕事でもプライベートでも、法律上決まっているから、役所に言われたから、先生に言われたからやるのではなく、自分の近しい人が、自分と同じ方向性で言ってくれたことで、自分自身も大切だと思っているからやるという風に考えられることが、実際の行動や成果につながると思いました。

こういう内容はプロ野球OBがYouTubeなどで、コーチとの信頼関係が成果につながった話などでよく耳にしました。

防災教育等でもで外部講師に任せっきりになっていることが多いと感じていますが、より身近で信頼関係のある人からの声掛けの方が相手により分かってもらい、行動に繋がるのではと思います。

こういった点を震災伝承に活かすという点で考えた時、まず日常で「目的が共有」できて、「信頼関係」のある相手がいる事が何より幸せなことだと感じました。

そういう関係の人が周りにいるからこそ、楽しく生きていける、いざという時に力を発揮できるという点では災害に限らず人のレジリエンスを高めることに繋がると思います。

それがあるからこそ、災害時にも大切なものを守るために行動する内発的動機に繋がると思いました。

他にも、たくさん内容はありましたが最後に「常に自分の思考を疑う事を自分で意識する」という話が出たので、自分自身もそれを意識していきたいと思います。

特にこの先が見えない現代社会で生きていくには、誰から見ても絶対にこうだと言い切れることは少ないでしょうから。

10.ちおこの休日

・その①

筋肉痛になった週末についてです。

金曜日から岩手県立大学の学生さん達が臼澤鹿子踊伝承館に泊まりがけで訪問調査に来ていました。

その調査の見学とサポートをしていました。

学生さんのほとんどが、何かしらの郷土芸能に関わっていて、郷土芸能の経験の浅い自分の勉強にもなりました。

そのあとは、毎月恒例のねまれや子ども食堂で子ども達に遊んでもらっていました。

まあ、子ども達をおぶったり、馬乗りにされたり、非常に体力を消耗しました。

その分エネルギーは食事で補給しましたが(笑)。

その日の夜は鹿子踊の練習でした。

参加人数も多く、踊りもいつもより長かったので、伝承館の中は暑くて汗が止まりませんでした。

場所を屋外に変え、岩手県立大学生の太鼓に合わせて踊ったりもしました。

その後は学生さん達と、流した汗の水分補給(笑)をしながらの懇親会でした。

郷土芸能に関わる人同士の話はいつまでも尽きることがなく、郷土芸能は人のアイデンティティの一つだと改めて思いました。

そして次の日の朝6時から吉里吉里の海岸清掃に参加しました。

小中学生もたくさん集まっており、こういった積み重ねが、郷土芸能と同じように親から子に世代を越えて繋がっていくのだと感じました。

自分はと言うと前日から続く重労働(笑)のせいで、落ちているものを拾うためのしゃがむ運動中に太ももと腰が限界に達する一歩手前でした。

去年は大槌の海で一度も泳げなかったので、今年は泳げたらいいなと思います(他力本願)。

海岸清掃の後で力は尽き、ちおこの休日は終わりました。

先日、教育長が大槌高校に県外か来ている留学生の言葉を紹介していました。

大槌で過ごす中で、【遊び】が今までの【遊び】から変わったとのことでした。

狭義の子どもの遊びから、地域で過ごすことで遊びの概念が広がったと受け取りました。

これはまさに自分自身が大槌に来て感じたことでもあります。

内陸に通っていた時を除いて仕事以外では基本的に大槌で休日も過ごすことができる、過ごせる用事あり、人がいると思います。

その一方で、たまにはお洒落なカフェでお洒落なパフェとか食べたいと思う今日この頃です。

そんな邪なことを考えながら、コロナ禍で止まっていた時計が少しずつ動き出しているのを実感しました。

・その②

この週末はかなり暑い日だったにも関わらず、屋外で過ごすことが多かったです。

午前中は「新生おおつち」の収穫祭のジャガイモ掘りに参加しました。

暑い日差しの下でしたが、男爵とメークインがたくさん掘れました。

僕は今年で3回目の参加ですが、たまには外で汗を流すのはいいですね。

たまにはですが(笑)

そのあとは、獲れたジャガイモを持って吉里吉里国のBBQに行きました。

肉と一緒に、先程獲れたジャガイモもホイル焼きにして食べたらとても美味しかったです。

あまりにも美味しかったので、ジャガイモを食べ過ぎてしまいました(笑)。

青空の下で海を見ながらのBBQは都会育ちの自分にとっては最高でした。

そのあと、おしゃっちで開催さてた美魔女主催ののビアホールに行きました。

そこで色々食べたり飲んだりするつもりだったのですが・・・

当日そこにいなかった人には何を言っているのかわからないと思いますが・・・

気がついたら、拉致されて大勢の目の前で「お嫁においで」を踊っていました。

その時はシラフで、言っていることに全くウソはございませんが、緊張しすぎてよく覚えていません(笑)。

そんなこんなで、暑い熱い大槌で過ごすちおこの休日でした。

大槌は今まで自分が住んだところの中では、決して大きなイベントや遊ぶところがたくさんあるわけでもないところだと思います。

けれど、休みの日に過ごせる場所や人は、都会より身近にいると感じるようになってきました。

個人的に感じただけなので、それは人によっては違うのかも知れません。

少なくとも大槌が自分にとってそういうところになったと実感できました。

以上、夏休みの日記でした。

・いす-1グランプリ

いつもは、大槌での出来事や過ごし方についてお伝えしていました。

何故かというと仕事以外では、ほとんど大槌から出ることがないからです(笑)。

今回は江刺で開催された『いす-1グランプリ』に出場したことについてお伝えします。

実は、個人事業主として大槌商工会青年部の賛助会員に加入しています。

その商工会青年部のが大槌町でも、『いす-1グランプリ』を開催するということで、視察のお手伝いがてら、レースに参加してきました。

『いす-1グランプリ』とは簡単に言うと、キャスター付きの事務イスに座って、最大3人のチームで、2時間にコースを何週走ったかを競うレースです。

最初は2時間は長いと思っていましたが、長いからこそ終わった後の達成感もあったのではないかと思います。

個人的には今後も全国各地で開催される『いす-1グランプリ』に出続けるというわけではありません。

けれど大槌での『いす-1グランプリ』開催がコロナ禍で停滞した地域での楽しみや楽しく生きていくきっかけの一つになればいいと思いました。

また、それ以外にも遠方の方が大槌を訪れるきっかけ、大槌の食べ物や景色などの良い所を知るきっかけ、大槌の人々が経験した震災を通じた大切なことを知るきっかけになり、互いに良い出会いの場となればいいと思います。

11.今月の大槌

7月22日の小鎚神社でのかがり火の舞は「安渡大神楽」と「雁舞道七福神」でした。

どちらも子どもの参加の多い団体だと感じました。

その一方で大槌の郷土芸能団体はどこも人手が減りつつあり、存続の危機に瀕しているとのことでした。

これからも、ただ続いてきたからという理由だけではなく、そこに参加する人達の大切なものになり、残り続けることができたらと思います。

こういう時だからこそ、新たに郷土芸能に関わる人が増える機会がもっとあればいいと感じました。

野染めの様子
瓶一本まるごとウニ丼

12.おわりに

今年の大槌の夏は例年よりもかなり厚く、暑い京都出身の自分でも暑いと感じる日が多かったです。

これを異常気象ととるか、当然起こりうることととるかは人によって異なるかも知れませんが、地球の長いスパンの中では微々たる変化なのかも知れません。

また、コロナ禍もあり、地域おこし協力隊3年目にしてやっと大槌の様々な人との関わり、行事に参加、休みに大槌で過ごす機会が増えて来ました。

まだまだ分からないことがたくさんありますが、自分の周りの多くの大槌の方々のおかげでなんとか2年半ほど過ごすことができました。

今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

大槌町地域おこし協力隊

北浦 知幸(きたうら ともゆき)

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