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エッセイ『じーっとしてられへんねん病』

生まれながらにして落ち着きのない子でしてね、ほんと申し訳ねえの極みでっせ、はい。
幼稚園の入学式で「あたしゃこんな初見のイスには座らん座ってたまるかぃ」と謎のロック魂を見せつけ地べたに座り込み喚き散らかした幼少期から本質的にはなんにも変わらないまま大人になりまして、情けねえ、あーあ、情けねえ。落ち着きがないんですよ。

一番荒んでた園児の時期。


その場に黙ってじーっとしてるのが苦手なんだよ、たぶんそうゆう病気なんだよ、調べてねえからわかんねえけどさ。

お仕事柄舞台とか演劇とかを見る機会が多いのですが、あのね、2時間を超える大作だと聞かされると、もう既にちょっと怖いんですよ。これは条件次第では発狂する寸前までいってしまい(さすがに大人なんでしないよ、でもギリギリのラインで我慢してるの)帰り道にストレスでギーッてなるアレになっちゃうなぁ、とか。

先日観に行った劇場も、こんな僕にとってはとても悪条件で、結構早めに劇場に到着したはずなのに既にパンパン。自由席なんでクソみたいな座席しか空きがなくて最後方に追いやられてしまったの。やはり前の座席との感覚が狭いのは厳しいですな。足が人より長いわけではないですけど、足を組めない、足を組み替えられないという条件で2時間耐え忍ぶのは『じーっとしてられへんねん病』の僕には至難の業なんです。隣の席に座る方が華奢な方なら精神的に安心できるのですが、体格の良い方や大柄な方の圧迫感はより気持ちを窮屈にさせやがる。
極め付けは、最後列の唯一の特典ともいえる壁に頭をもたれさせる権利が奪われてしまった。と言うのも、なんか天井も低くて、壁と天井のところに頭を押しやると、頭を離した時に頭頂部の毛を10本くらい持っていくんですな。アレは天井のベニヤ板的なものにペンキかなんか塗ってるからあんな感じになるんだろうな。

髪の毛って大切なのよの図


ああ、もう、だめよ、足も動かせない、頭も動かせない、二時間じーっと、針のむしろ、あーあ、もうダメだダメだになっちゃうの、許して。
だから作品がおもしろいとかおもしろくないとかじゃなくて、基本ムカついてるから仕方ないのよ、「おもしろくなかった!」って感じるのに劇場って絶対大きく関わってくると思う。

怒り狂う帰り道の図

そんなん気になれへんくらいオモロイもん出せや、おら!って気持ちもあるけど、細かい色々なストレスを感じてしまうのよ、行き届いてない感じとか、トイレ分かりにくいとか、ああ、こんなもんに4000円弱払ってしまったなんて、後悔も後悔、激安ピンサロ行っときゃ良かった、あーあ、って最低な発言も出るくらい最悪な気分でした。

あーあ。こんな日もあるか。

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