呼吸する雨

何か呼吸するみたいに
強く弱くを繰り返し
私たちを潤す。

雨に濡れた私の姿に
あなたは少し体温をあげ
この唇を撫でた。
だめ…やめて…
その言葉で
あなたの甘い衝動を
溶けかけた私には
止めることができないのだから。

呼吸する雨のように
互いを求め潤す。
あなたの甘い淡い声と
激しい吐息さえ
この雨音が消してくれる。

もし叶うなら
あなたに逢う間だけ
呼吸する雨が
降り続くことを願う。