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blender 4.1 写真を模写する | 建築
フォトリアルレンダリングを目指すには、やはり写真を真似するのが近道ではないでしょうか。そこで、よさそうなお手本を選び、いくつかの模写修行に出ています。
環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4
お手本
お手本は、近代建築のアイコニックな傑作、ミース・ファン・デル・ローエ設計のファンズワース邸。
![](https://assets.st-note.com/img/1718777457730-CtfH6jc4cX.jpg?width=1200)
National Trust for Historic Preservation
モデリング
お手本や、邸の3面図を参考にし、モデリング。
![](https://assets.st-note.com/img/1718777805892-mPMA539GSg.png?width=1200)
カメラ
カメラの焦点距離は、16 mm と、広角の値に設定した。
![](https://assets.st-note.com/img/1718778675684-j7KBGgPADA.png?width=1200)
なお、お手本と構図をあわせたい場合、カメラプロパティの「下絵」に参考画像を設定すると、ワイヤーフレームプレビューでアングル等を合わせやすい。なお、出力画像サイズ(縦横比率)は、参考画像と同じくする。
ライティング
背景の樹木などは、PNG画像を配置したり、アドオンなどでモデリングする方法ももちろんあるが、今回は、ちょうどよい HDRI 画像があったので、環境(背景)光を兼ねた。
![](https://assets.st-note.com/img/1718779456970-N1p9qRS5bT.png?width=1200)
全体が明るくなりすぎないよう、強さは、0.3 と控えめ。
HDRI の具体的な設置方法等は、HDRI 照明 を参照してください。
スポットライト
奥側から、強めのスポットライトを当てた。
![](https://assets.st-note.com/img/1718780154165-7tGQYTanAS.png?width=1200)
屋外なので、通常はサンライトを選択するが、今回はあまり広範囲に光を届かせたくなかったので、局所的に各種ライトを当てた。
木漏れ日
お手本では、左から木漏れ日が差し込んでいるので、エリアライトで表現した。
![](https://assets.st-note.com/img/1718780561153-7lxLtndwYq.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1718782328021-DuVKeT7JEg.png?width=1200)
「ノードを使用」をチェック テクスチャ座標は「反射」から接続
木漏れ日を表現する画像は、樹木のシルエット画像を加工した。白いエリアから光が差し込む。
![](https://assets.st-note.com/img/1718781114293-6V3srwiG2h.png?width=1200)
また、ライトリンキング機能(cycles)で、木漏れ日の当たるオブジェクトを、踊り場や階段、床の表面のみに限定した。
![](https://assets.st-note.com/img/1718781409447-FAlCu8SASQ.png?width=1200)
ライトリンキングで + ボタンを押し、反映したいオブジェクトをドラッグする
チート
室内の背後のカーテンの色が影響して赤くなるのだろう、エリアライトとポイントライトで加えてみた。
![](https://assets.st-note.com/img/1718781888113-FkR3sGxMOX.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1718781978290-QUYSpQTsar.png?width=1200)
窓の反射
窓ガラスへの樹木の映り込みを、下の平面オブジェクトで表現した。
![](https://assets.st-note.com/img/1718782968802-K9nZNd70HR.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1718783119674-zj3bSqTM3h.png?width=1200)
カメラに映り込んでしまうので、オブジェクトプロパティの「レイの可視性」内、「カメラ」のみチェックを外す。
![](https://assets.st-note.com/img/1718845324534-Bf2eCu6Y7I.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1718783236587-7eiN6veiX8.png?width=1200)
TIP
![](https://assets.st-note.com/img/1718783494592-PzLT1WGDAm.png?width=1200)
なお、このような、ビューポート編集時にも邪魔になりやすいオブジェクトは、オブジェクトプロパティの「ビューポート表示」で、表示方法を「ワイヤーフレーム」を設定すると、ビューポートのみ透明になり、邪魔にならない。
背景調整
通常ならばあまり必要ないのかもしれないが、「模写」なので、背景の樹木の太陽光で明るい緑のエリアを表現するため、樹木の透過PNG画像を奥に配置し、ポイントライトを当てた。
![](https://assets.st-note.com/img/1718783767855-9AOVlL06xe.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1718784196750-KK6hJkJo0t.png?width=1200)
画像修正
お手本と比べ、すこし暗く、色合いも異なるので、Photoshop で調整。基本的な調整なので、コンポジットノードや、Gimp 等フリーウェアでも可能。
![](https://assets.st-note.com/img/1718784570455-F6LgVcmZfb.png)
完成
ポストプロダクト後。下はオリジナルのお手本。
![](https://assets.st-note.com/img/1718844320003-RbdvebWIrD.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1718784298961-24mGLQ70yZ.jpg?width=1200)
まとめ
やはり屋外シーンは、屋内よりも照明の不確定な要素が多く、模写するには、チート的な照明をかなり盛り込まなくてはならずすこし手数がかかりました。
ただ、ガラスの映り込みや木漏れ日のような、ある種のノイズがないと、良くも悪くも CG になってしまいますので、すこしでも写真のようにみせるには、欠かせない要素のようです。
photoshopでの調整なしで、blender 内ですべて完結できればよいのでしょうし、また、カラーマネージメントやコンポジットノードで可能とは思うのですが、写真を撮るときも、photoshop での調整をあらかじめ見込んで、すこし暗めに撮っておくとか、色合いはとりあえず大きくハズレてなければいいや、とか、すこしよくないクセがついているのかもしれません。
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