木谷 修

blenderを中心に、Unity など 3Dグラフィックス に関する情報を提供します…

木谷 修

blenderを中心に、Unity など 3Dグラフィックス に関する情報を提供します。http://piccell.co/

マガジン

  • 文系の blender

    物理/光学シミュレータとしての側面も持つ blender は、理系の専門用語が頻出し、ときどき文系の頭を揺らします。そんな文系のわたしが理解できる範囲で、ライティングやマテリアルといった要素を整理しています。

  • はじめての Geometry Node

    blender のジオメトリノードについて、基本機能を中心に紹介します。

最近の記事

blender 4.1 cycles レンダリング時間を 10倍速に

cycles でのレンダリングには、EEVEEにくらべて時間がかかり、そのため敬遠されている方も多いと思います。そこで、すこし怪しいタイトルではありますが、デフォルトの設定からごくかんたんな変更で、cycles のレンダリング時間を 約 1/10 にまで短縮する方法を紹介します。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 Noise Threshold レンダー > ノイズしきい値。この値をデフォルトの 0.01 から、0.1 等と高く

    • 文系の blender 4.1 | Principled Volume プリンシプルボリューム

      シェーダーノードのひとつに、雲や煙、霧などのマテリアルに用いられるボリュームシェーダーがあります。通常は、あまり利用頻度の高いシェーダーではないかもしれませんが、本来の用途のほかにも、透明、半透明のマテリアルに、ひと工夫加えたい場合にも使えそうです。 ここでは、統合ボリュームシェーダーのプリンシプルボリュームの各値とその用途についてかんたんにまとめてみました。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 ボリュームの散乱 吸収 霧や煙な

      • blender 4.1 写真を模写する | 建築

        フォトリアルレンダリングを目指すには、やはり写真を真似するのが近道ではないでしょうか。そこで、よさそうなお手本を選び、いくつかの模写修行に出ています。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 お手本 お手本は、近代建築のアイコニックな傑作、ミース・ファン・デル・ローエ設計のファンズワース邸。 モデリング お手本や、邸の3面図を参考にし、モデリング。 カメラ カメラの焦点距離は、16 mm と、広角の値に設定した。 ライティング

        • blender 4.1 UV 展開の基本

          オブジェクトに画像を貼る場合に必要な UV 展開ですが、すこし手間がかかるので、スマート UV などで適当に済ませてしまうことも多いかもしれません。 ただ、きちんと画像を適用するには、あまり適当だと細部にアラが出てしまいますので、ここでは、ごく基本のみを復習してみました。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 準備 UV を確認するため、いずれかのウィンドウを「UV エディター」とする。 Box 上のパッケージ画像を、下の立方体

        blender 4.1 cycles レンダリング時間を 10倍速に

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        • 文系の blender
          51本
        • はじめての Geometry Node
          11本

        記事

          blender 4.1 パーティクルでスノードームを作る

          パーティクルシステムは、粒状の物体の物理的なうごきを再現するシミュレーションで、雪や雨、風に舞う落葉のようなオブジェクトを比較的かんたんに表現することが可能です。 ここでは、パーティクルシステムの基本を復習しながら、スノードームを作ってみます。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 01基本 デフォルトの 2 m の平面を作成し、パーティクルシステムを適用する。 デフォルトでは、スペースバーを押し、シミュレーションを開始する。停

          blender 4.1 パーティクルでスノードームを作る

          blender 4.1 写真を模写する | 商品 グラスウェア

          フォトリアルレンダリングを目指すには、やはり写真を真似するのが近道ではないでしょうか。そこで、よさそうなお手本を選び、いくつかの模写修行に出ています。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 お手本 お手本は、IKEA のグラス商品写真。やはりすこし北欧風。 モデル お手本にしたがい、各オブジェクトを作成。 グラス 氷 | モデリング 氷は重なりができるとレンダリング後、黒みがかかったりするので、重なりが出ないよう、リジッドボ

          blender 4.1 写真を模写する | 商品 グラスウェア

          blender 4.1 流体シミュレーション の基本

          blender に備わっているいくつかの物理シミュレーションのひとつとして、液体を再現する流体シミュレーション(Fluid Simulation)があります。 設定項目が多く、フルに使いこなすのはすこしたいへんですが、ここでは、ごく基本的な機能を中心に紹介します。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 基本 デフォルトの 2 m の立方体を追加する。 オブジェクト > クイックエフェクト > クイック液体 を選択。 外側のド

          blender 4.1 流体シミュレーション の基本

          blender 4.1 かんたんモデリング | オブジェを作ろう

          モディファイアはやはり便利な機能で、思いもしなかったおもしろい変更を加えることができます。 ここでは、モディファイア等を使って、シンプルなモデルから、ちょっとしたオブジェを作ってみました。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 01 左のようなオブジェクトを作成し、ソリッド化、および、サブディビジョンサーフェスモディファイアを適用する。 変形 > シンプル変形(Simple Deform)モディファイアを適用。 さらに重ねて、

          blender 4.1 かんたんモデリング | オブジェを作ろう

          blender 4.1 写真を模写する | スナップショット

          フォトリアルレンダリングを目指すには、やはり写真を真似するのが近道ではないでしょうか。そこで、よさそうなお手本を選び、いくつか模写修行に出てみようと思います。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 お手本 お手本はカフェでのスナップショット。 モデリング このシーンでは、壁や天井は作らず、カメラに映るオブジェクトのみ作成、お手本にしたがって配置した。 ライティング HDRI このシーンでは、メイン照明を HDRI による環境

          blender 4.1 写真を模写する | スナップショット

          文系の blender 4.1 はじめての Geometry Node | 5分で出来る Volume Cube

          マテリアルを作るシェーダーエディターで便利に利用しているノイズ、ボロノイなどの生成テクスチャは、ジオメトリノードでもとても活躍します。 ここでは、その活用の場のひとつとして、Volume Cube ノードを紹介します。作成じたいはとても簡単です。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 準備平面など任意のオブジェクトを追加 上部メニューの Geometry Nodes を選択 New(新規)ボタンをクリック Group Inp

          文系の blender 4.1 はじめての Geometry Node | 5分で出来る Volume Cube

          blender 4.1 Rigid Body リジットボディで詰めもの

          グラスに氷、瓶に食品などを詰めたい場合、数が少なくとも、手作業では重なりができたり、ちょっと面倒な作業になります。 その場合は、リジッドボディのシミュレーションを利用できます。ほかのシミュレーションと同様すこし動作がトリッキーですが、詰めるだけならばふくざつな設定も必要なく、手作業では気の遠くなるような作業を物理的に行ってくれます。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 01 氷 下のようなオブジェクトを作成する。上はデフォルトの

          blender 4.1 Rigid Body リジットボディで詰めもの

          blender 4.1 写真を模写する | インテリア

          フォトリアルレンダリングを目指すには、やはり写真を真似するのが近道ではないでしょうか。そこで、よさそうなお手本を選び、いくつか模写修行に出てみようと思います。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 お手本 お手本はナチュラルな雰囲気の下のインテリアシーン。 モデリング 各オブジェクトをモデリングし、お手本に従って配置。 天井や、正面以外の壁はこのシーンでは映らないので、手抜きをしてキューブをかぶせ、照明の入る面のみ削除した。マテ

          blender 4.1 写真を模写する | インテリア

          文系の blender 4.1 はじめての Geometry Node | Read ノード

          ここでは、ジオメトリノードで頻出する、Index, Position, Normal 等、各 Read ノードについて簡単に紹介します。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 Index | インデックス Index ノードは、接続先(下の例では Grid)の構成要素の識別番号を出力する。 スプレッドシート画面をみると、この例では 80 個あるインスタンスに、それぞれ、0 〜 79 番の Index が割り当てられている。 単純

          文系の blender 4.1 はじめての Geometry Node | Read ノード

          blender 4.1 シェーダーの Geometry ノード

          すこし紛らわしいのですが、ここでの Geometry ノードは、モディファイアを自作できるジオメトリノードではなく、シェーダーノードのなかの「ジオメトリ」ノードのことです。 やや見慣れないノードかもしれませんが、すこしおもしろい使い方もできますので、紹介します。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 Geometry Node ジオメトリノードは、シェーダー(マテリアル)ノードのなかのひとつで、その名の通り、オブジェクトの形状に

          blender 4.1 シェーダーの Geometry ノード

          文系の blender 4.1 マテリアル | 寿司

          シリコンなどで食品サンプルの寿司をつくるひとは少なくないと思いますが、CGでというシチュエーションはなかなかないかもしれません。 そんな寿司のマテリアルを試作してみました。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 たまご焼き いくら 伝播(Transmission)を 0.8 とし、ほぼ、ガラス玉と同様。ボロノイテクスチャでカラーにややノイズを加えている。 中トロ 長くみえるが、基本的には、波テクスチャで作成した模様を、ベー

          文系の blender 4.1 マテリアル | 寿司

          文系の blender 4.1 はじめての Geometry Node | ホームデコを作る

          ここでは、ジオメトリノードでは比較的実用的で、使用頻度も高い Distribute Points on Faces ノードを使い、ちょっとしたホームデコを作ってみました。 環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4 準備 わかりやすくするため、確認用に下の仮オブジェクトを作成し、名前を Triangle とした。マテリアルは黒。 Geometry Node 2 m の平面オブジェクトを追加 上部メニューの Geometry Nod

          文系の blender 4.1 はじめての Geometry Node | ホームデコを作る