現場と本部一体の保育改善プロセス
こんにちは、理事長の青柳です。
私が書くと、どうも対外的な内容のブログで、しかも良いことばかり羅列しているような内容になりがちなようです。なので、今日は内部的で、至らない部分もあります、という話も書いてみたいと思います。
至らぬ点は多々あります、しかし
児童数増加問題のせいにしてはいけないですが、支援員が児童一人ひとりと向き合う時間は減る傾向にあります。そのため、どうしても目が行き届かない点が出てきてしまいます。そこは認めるしかありません。
だからと言って、問題を放置して良いわけではありませんし、絶対に放置もしません。もしも、このブログを読んで「私はここが問題だと思っている」という利用者の方がいらっしゃいましたら、遠慮なくお申し付けください。必ず納得のゆくところまで対応をさせていただきます。
なぜそこまで言い切れるか?というと、私たちは以下の三つを備えているからです。
問題解決プロセスに対する正しい知識
保育に対する正しい知識
子どもたちにより良い環境を提供しようというモチベーション
以下に、私たちの改善プロセスを書いてみます。
問題を受け止め、分析する
発生した事象を正確に把握する
まず最初にやることは、問題点とその事象が発生した状況を調査します。この時大事なのが、私見を入れてはいけないということです。淡々と、いつ何がどのようになっていたのか?時系列できちんと整理して事実を並べます。ここで私見や感情論が入ってしまうと、正しい事実が認識できなくなる可能性があります。
直接的な問題の原因を明らかにする
時系列を見ていくと、問題発生の原因が明らかになります。ここでこういうことをしたから、結果的にこうなってしまったんだね、ということが誰が見てもわかります。
じゃあ、そのやってしまったことを気をつければいいですね、ということになります。しかし、本当にそうでしょうか?そういったやり方は細かいルールをどんどん作るだけではないでしょうか?その細かいルールを全て覚えていられますか?
根本原因を追求する
例えば、「子どもから目を離したときに子どもが怪我をしてしまった。」ということがあったとします。この対応として「目を離さないようにします」というのは簡単です。しかし、これが本来の対応でしょうか?
こういった場合、むしろ「なぜ目を離してしまうような状況になったのか?」の方が重要な場合が多いです。そして、こちらの対応をしない限り、類似の問題は次々に出てくるのは確実です。逆に言えば、根本原因を対応すれば、類似の問題も解決される場合が多いです。
対応策を検討する
本部と現場支援員で対応を検討する
まとめ上げた直接原因と根本原因をもとに、その対処方法を検討していきます。このとき、基本的には現場支援員のほうで対処方法を考えてもらい、本部はそのレビューをするような関わり方です。
実は、本部の方で「このように改善しなさい」というのは簡単です。むしろ、その方が楽かもしれません。しかし、長い目で見れば良い方法とは思えません。
少なくとも私は、言われたことをやっているうちは半人前だと思います。自分達で考え、やり方を決め、自分達でそれを守ってゆく、そういう姿勢が大事だと思います。
対応を文書化し、本部による定期確認
検討した対応策は必ず文書化します。口頭で話しただけで満足してしまう場合もありますし、なにより忘れてしまいます。
文書の中には対応計画表も含まれます。検討した施策をいつから着手していくのか?というスケジュール表。どのくらい達成したのか?という星取り表も作成します。必要であれば、利用者にも星取り表などは公開して、対応状況を定期的にお伝えするようなこともしています。
本部は、定期的にこの資料をチェックし、それをもとに改善の様子を現場とコミュニケーションしていきます。ここで本部が入るのは大事です。なぜなら、現場ではいろいろなイベントやら、また別の案件やら、いろいろなことが発生します。そういったなかで、対応を忘れないようにする、これが本部の役割です。
横展開
そして、大事なのは横展開です。ひとつの学童で発生したことは、他の学童でも発生しうる問題であることが多いです。本部の役割として、こういった問題を全学童に共有し、類似の問題の芽を摘んでゆくことが重要です。
また、毎週実施されている全体職員会議でも、職員から直接情報は共有されます。それについての意見交換も行います。
問題は必ず発生するという心持ちでいること
問題は発生してほしくない、だれもがそう思います。しかし、人間がたくさんいれば、何かしらの問題が発生するのは仕方がないことです。
大事なのは、問題が発生しませんようにと願うことではなく、問題が発生した時にすぐ動ける体制を作っておくことではないかと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?