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のらねこ日記 ㉕

泥棒猫一家

  先代猫さんたちが存命のころ、わが家の近所では、1匹の野良猫がごみ捨て場を荒らしまくっていました。
  メスのサビ猫で顔に黒が多かったので、見るからに泥棒猫という感じでした。
  そして、見かけるたびに、子猫を連れていました。いったいこの猫は、年に何回出産しているの?といったペースでしたが、それだけ産んでいるのに、不思議とこのあたりで、見かける猫の数は増えていませんでした。
  ケイちゃんを向かえて間もなくの頃、
泥棒猫のママちゃん(母が勝手に命名)も子猫を2匹連れて、わが家の庭にやってきました。
過去に見かけた子猫たちは、ごく普通の白にトラ縞や、三毛でしたが、今回の子猫はちょっと毛色が変わっていました。
  1匹は三毛でしたがもう1匹は、ロシアンブルーのようなグレイで足先と胸とお腹と口元半分だけ白。丸っとした子猫でした。
『父親、誰だ?ここらにあんな毛色の猫、見かけたことないけど』
  親猫とまったく違う色の子猫が生まれることがあるのは、劣性遺伝子が孫の世代以降に飛び超えて受け継がれるためだそうで、ホント、猫の遺伝は不思議です。
  子猫たちは、わが家の庭木に登ったりしてよく遊んでいました。
  それを見ていた母は、「あの子、子熊ちゃんみたいで、かわいい!」と、餌付けを始めたのです。
  母は、グレイの男の子に、ポン太と名付けました。くまちゃんみたいと、言っていたわりには、何故『ポン太』なのか、よくわかりませんが、洋猫っぽいから、もっとカッコいい名前にしようという私の意見は、当然のように却下されたのでした。(ちなみに、お隣さんは、グレイなのでグレちゃんと呼んでいたそうです)
   もう1匹の三毛は、はっきり言ってオマケだったので、母はミケコとテキトーに名付けましたが、先代ミケさんとかぶってしまうと、私が大反対して『ミミコ』に落ち着きました。
  2匹は、餌がもらえるわが家の庭に居着くようになり、父は以前シマくんのためにつくった小屋を改装して『ポン太ハウス』として庭に設置しました。
こうして、2匹はわが家の外猫になりました。

ママちゃん一家


ミミコとポン太



  

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