のらねこ旅日記≪サツマニアン・ヘス≫
昨年、退職して自由な時間ができた私は、それまでコロナで自粛していたライブ遠征を再開しました。
とはいえ、高齢両親を抱えていて、長く家を空けるのは心配なので、日帰りか1泊2日が限度です。
そして選んだのが鹿児島県日置市で開催された
『OLIVER LAND × THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL 2023』でした。
サツマニアン・ヘス(フェスがなまってます)は、鹿児島出身のミュージシャンさんが企画して、桜島で開かれていたフェスです。
コロナでの中止を経て、今回場所を代変え、さらに鹿児島ならではのオリーブ料理を提供する食のイベント『オリバーランド』と合体しての開催となりました。
ここを選んだポイントは
①一番の推しが出る(一番大事!)
②鹿児島に行ったことがない
③鹿児島中央駅から1時間以内で会場に行ける
④ライブ会場が広くなさそうなので、アーティストさんとの距離が近い
⑤地元の食のイベントもやっている
そして、当日は朝6時台の飛行機で、鹿児島へ出発しました。
鹿児島空港から鹿児島中央駅行きのバスに乗り、発車してすぐに森の向こうにでっかい西郷さんの銅像が見えました。
上野の西郷さんしか知らない私は、その大きさにちょっと驚きましたが
『こちらの方が本場なのだから、立派な銅像があって当然か』とも、思いました。
バスの窓から見える山の木々は関東と植生が違うのか、ものすごく緑が濃く『なんか出てきそう』と恐さを感じるくらいでした。
そのうち、だんだん山が切り開かれ、家が建つ普通の風景に変わり、バスは鹿児島中央駅に到着しました。
そこから鹿児島本線で会場の最寄駅に向かうのですが、交通系ICカードで改札を通った直後、構内放送で
「指宿駅は交通系ICカードに対応していませんので、切符をお買い求めください」と流れました。
『指宿って観光地じゃないの?まだ改札対応していないんだ。私の降りる駅は大丈夫か?』と少し心配になりましたが、とりあえずそのままホームに降りました。
ホームに降りると、まだ電車は来ていないと思いきや、ホームの端の方に2両編成の電車が停まっていました。
慌てて駆け込み乗車すると、車内はちょうど席が埋まるぐらいでした。
途中の駅は無人駅っぽい所もありましたが、ちゃんとICカードをタッチできるようで安心しました。
最寄駅に着くとそこからは、徒歩で約30分か3000円のシャトルバス(何度でも乗れる)の2択でしたが、若者たちはどんどん歩いて行くので、私も後をついて歩いていくことにしました。
ところが、普段から早歩きの私は、次々と若者たちを追い抜いてしまい、気がつくと先頭を歩いていました。
『これで、私が道を間違えたらヤバくない?』と焦りましたが、所々に『会場はこちら』の看板が立っていたので助かりました。
大きい道路から曲がって会場に向かう道にはいると、建物が少なくて街灯もなく、途中1ヶ所だけ夜間の工事現場で見かける大きな提灯のような照明器具が設置されていました。
帰りが不安になりました。
会場の東市来総合運動公園は、体育館と手前の駐車場でオリバーランドのイベントをやっていて、飲食店の出店の他に染め物などのワークショップや
自転車発電の体験など、地元のお客さんでにぎわっていました。
体育館では、元プロ野球選手の講演会もありました。
その奥のグランドがヘス会場で、参加者は、入り口で入場券をリストバンドに交換し、リストバンドをしていれば、自由にオリバーランドとサツマニアンヘスを行き来できます。
ヘス会場に入ると、そこにも飲食の出店がありましたが、一番スペースを取っていたのが、鹿児島焼酎のブースで一升瓶がずらっと並んでいました。
『酒飲みにはたまらないだろうな』と
飲めない私は、ちょっとうらやましく思いました。
ライブ会場は思ったよりもこじんまりとしていて、手前がスタンディングエリアで通路をはさんで後方がシートとテントエリアでした。
いつものように、私は2つの会場をウロウロしながら、唐揚げやクレープ、コーヒーを食して、ゆる~く過ごしました。
フリーエリアでも、普通に音漏れが聞こえていました。
肝心のライブは推しのアーティストさんの時に、がんばって花道の柵前に場所取りしました。
するとイレギュラーでアーティストさんがステージを降りて会場を走って1周したので、ハイタッチできました。
ラッキーでした。
トリのバンドさんが始まるころ、すでに日は沈み、混雑を避けるため私は会場を後にしました。
予想通り、帰り道は真っ暗でスマホのライトを頼りに歩きました。
不安な状況で歩いていると、どんどん歩きが早くなり、駅が見えるころには、予定していた電車の1本前に乗れそうな時間だったので、最後は駅までダッシュしました。
『還暦過ぎて、何でまだ走っているんだろう』と思いましたが…
無事1本前の電車に乗れて、予定より早く鹿児島中央駅に戻ってきた私は、
駅の飲食店街で鹿児島黒豚のとんかつ定食をいただきました。
翌日は市電で鹿児島の繁華街である天文館を散策しました。
市電がクレジットのタッチ決済で乗れるのに驚きました。
途中、鹿児島物産ショップがあったのでお土産を買い、そのお店の前で出来立ての豚の角煮を売っていたので、晩ごはんのおかずにと買いました。
お店のおじいさんに
「これから横浜に帰るんです」と言うと、おじいさんはちょっと驚いて
「この角煮は、飛行機ではるばる横浜まで行くのかぁ」と笑いながら、美味しい温め直しの仕方を教えてくれました。
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