足りてない

　まだだまだだ、全然足りてない。
　もっともっと。

　足るを知るのは大切なことだと、そこはよく分かっているつもりだった。

　先日から突然焦燥感に襲われ、いつの間にか消える。ふとした拍子に表層意識に現れ、「なんだ？なんなんだ？」と思っているまにいつの間にかわからなくなっている。
　まだまだだ、いくら思考しても、どんなに思考を巡らしても、たとえどんなに崇高な思考を持っていたとしても、それを表現するすべ、方法を持っていなければ何も持っていないに等しい。
　気持ちばかりが焦る。もっと学ばなければ。もっと貪欲に。もっと抜け目なく。

　思考は、そのままではなんにもならない。
表現して、行動してはじめて意味を成す。
　その術を学びたいのだ。
そうだ、私はその学びを欲していたのだ。

　先ずは自分の中にある思いをどうやって掘り起こすのか。
　そしてそれをどう肉付けしてどういう形にして自分の外に放り出すのか。
　そこだ。それを学びたいのだ。

　まだまだ足りていない。
　もっと、もっとだ。