予習=マナー

学校や塾で勉強する時、あるいは研修やセミナーで何かを学ぶ時、知識を定着させるためには予習・復習が大事です。
ただ、教育者の中には予習は重視せずに、復習だけを重視する人もいます。
いわく、「わからないことを自分1人で勉強しても苦痛なだけ。だから予習をする必要はない。その代わり、復習を徹底して行い、習ったことはその日のうちに理解するように心がけろ」とのこと。
その考えも一理あると思います。
何を隠そう私が所属する組織の人間には上記の考えの人が多いです。

ただ、私は復習だけをすれば良いとは思わない。
復習ももちろん大事ですが、予習も絶対した方が良いです。
それは、知識の定着を図る目的としてはもちろんですが、何よりも予習をする人は印象が良いです。
予習をすることは、ある種のマナーだと言えます。

歯医者さんに行く時、事前に家で歯磨きをしますか?
おそらく、する人がほとんどだろうと思います。
子供の時にそういうふうに教えられましたし、身近な人に聞いてもみんな歯医者に行く前には事前に歯を磨くとのことでした。
歯をきれいにしてもらうために歯医者に行くのに、その前にわざわざ自分でできる限りきれいにしておくというのは、冷静に考えてみるとおかしな行動な気もしますが、歯医者さんに余計な手間をかけさせずに治療に専念させるための、ある種のマナーだと言えるでしょう。

かなり昔の話ですが、友人が、女の子が膝枕で耳かきをしてくれるお店に行ったという話をしてくれました。
その友人は、そのお店に行く前に、自分できっちり耳掃除をしてからお店に行ったそうです。
最初に話を聞いたときは、いやいやいや、、、なぜ???
と思いましたが、冷静になって自分がもしそのお店に行くことを想像してみると、私もお店に行く前に耳掃除をしてから行くような気がします。
ダサい言い方をすればただ自分を良く見せたいだけの見栄っ張りですが、良く言えば相手に無駄な負担をかけさせないためのマナーと言えるかもしれません。

なぜ急にこんな話を書いたかというと、勉強における予習というのは、歯医者に行く前の歯磨きや、耳かきのお店に行く前の耳掃除と同じだと思うのです。
相手に余計な負担をかけずに、本当にやりたいことをスムーズに進行させるためのマナー。
勉強における予習は、このようなマナーの効果を持つように思います。

勉強において予習をしない人は、歯医者に行く前に歯磨きをしないようなもの。
そう考えても良いかもしれません。

料理教室に通いたい人は、習う料理を習う前に自分で作ってみよう。
英会話を習いたい人は、事前に英語を勉強し、そしてスクールに通ったら次回習う内容を予習しよう。
楽器を習う人は、習う前から自分で練習しまくろう。
プログラミングスクールに通いたい人は、通う前からパソコンを買ってプログラミングを勉強しよう。
きっとそれが成功の秘訣です。

学校で教えてもらえることをわざわざ自分で予習していたら、自分の時間を使う上に、学校で習うことも半分復習のような形になってしまうのでメリットが減ってしまうのでは?
と思う方もいるかもしれません。
しかし、そんなことはありません。

私も今教育関係の仕事で人に教える立場にいますが、事前に予習をしている人は、その分やる気を感じるので非常に好印象になります。
教育者は、好印象でやる気がある人に対してはできる限り多くのことを伝えたいと思うはずです。
予習をしている人に対して、教育者は「本来教えるべき内容 + α」を伝えることが多いです。
そしてこの「+α」が意外と重要なことだったり、自分1人で勉強していたらなかなか知り得ないことだったりするのです。

まとめると、予習をしている人は、
・本来習いたいことの内容に関する知識が定着しやすい
・教育者に好印象を持たれやすいので、色々なことを教えてもらえる
という点から、成功しやすくなると思います。

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