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【読書】「コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法」

久々の読書感想の投稿です。

コンサルタントの仕事をしているわけでもないし、コンサルタントを目指しているわけでもありませんが、コンサルタントの方が書いたビジネス書はなぜか惹かれるものがあり、時々読みたくなります。

コンサルタントの方が書いたExcel術の本や資料作成やプレゼンに関する本はコンサル以外の職種でも実践で役立つノウハウが詰め込まれており、勉強になります。

今回久しぶりに、前々から気になっていたコンサルの仕事術の本を読みました。

こちらの本は、いわゆるコンサルタントの問題解決術が体系的にまとめられた王道のビジネス書という感じ。

面白かったところは、マッキンゼーとボスコン、2大コンサルティング会社のコンサルティング手法の違いが紹介されていたところ。最初に結論を言って答えを出すのがマッキンゼー流。最後まで結論を言わずに相手に気づかせるのがボスコン流なんだそうです。マッキンゼーはティーチングのプロ、ボスコンはコーチングのプロという感じでしょうか。マッキンゼーの場合は顧客に危機感を与えることで人を動かそうとし、ボスコンの場合は使命感を与えて人を動かそうとします。どちらの手法がより有効に機能するかは顧客の性格や状況にもよると思いますが、同じコンサルティング会社でもやはり企業によって大きく特色が異なるのですね。単純なノウハウ紹介のコンサル本は数多くありますが、それぞれの企業の特色は知らなかったので参考になりました。

もう一つ、印象に残っているは、コンサルに向いている人の条件の話。
この本の著者が採用担当だった時の採用条件の一つで、「原体験(知的好奇心)」を上げています。コンサルになるための条件の一つは知的好奇心を持っていること。そして、知的好奇心を持っている人に共通するものとして上げられるのは、原体験を持っているかどうかなんだそうです。具体的には

自分で自分が客観的に見えてくるくらい悩むか、あるいは自分が何者なのか、ということを深く内省するような経験をした人。

とのこと。海外で長く生活した人や、NPOに参加した人はこのような原体験を持っていることが多いんだそう。

この話には納得できる部分があります。

私自身、現在教育の仕事をしていますが、その中で好奇心がある人とない人の差はどこからくるのかを考えます。なんとなく、感受性が高い人ほど好奇心を持っており、成長するのが早いイメージを持っていました。ただ、感受性を高めるにはどのようにすればよいのかについては、答えが出ないままでした。

原体験を持つ人が、高い感受性を持ち、知的好奇心を持っているというのは感覚的にはしっくりきます。コンサルであるかどうかに限らず、なんらかの原体験を持っている人は、成長が早く、革新的なアイデアを出して活躍する可能性が高いのではないかと思いました。この部分を読めただけでも私にとって有意義な読書になりました。

その他にも、コンサルタントが普段から活用している問題解決手が多く紹介されており、問題解決能力を向上したいと考える人には参考になる1冊です。


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