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新社会人に伝えたい仕事の基本


仕事の本質は人の役に立つこと

仕事の本質は何かと聞かれたら、私は誰かの役に立つことだと答えます。
誰かとは目の前のお客さん、インターネットの向こう側のお客さん、同じ会社の上司や先輩、後輩や同僚など。つまり、自分以外の誰かです。
直接的に誰かの役立たなかったとしても、間接的に誰かに役立っているか。
もしくは、役に立っていないかったとしても、自分以外に誰かに何かしらプラスの影響を与えているかどうかが大事です。
働くときには仕事の本質を理解しているかどうか、つまり自分以外の誰かのためになっているかを意識できるかが重要です。
自分ではたくさん働いたと思っていても、それが誰かの役に立っていなければ、それは仕事をしていないことと変わりません。
逆に働いている感覚があまりなかったとしても、自分以外の人に多くの価値を提供することができていたとするなら、それは仕事をしていると言えるでしょう。仕事とは、誰かの役に立つこと。その対価としてお金などの報酬をもらうことができます。これが仕事の本質です。

仕事は目的と意図を確認することが大事

仕事に取り組むうえで大事なことは、与えられた仕事の目的や意図を確認することです。新人のうちは自分で仕事を生み出すことよりも、誰かから指示されたことをすることの方が多いでしょう。誰かから仕事を依頼されたとき、指示されたことを何も考えずにただ黙々と取り組んでいるだけでは仕事ができる人間にはなれません。
与えられた仕事にはいったい何の目的がるのか、この指示を出した意図は何なのかを考えることが大事です。

私は元々システムエンジニアとして働いていたので、エンジニアの例で説明します。システムエンジニアの仕事は、プログラミングなどのIT技術を使ってシステムを作って提供することです。作ったシステムを使ってもらうことで、今まで面倒だった作業を効率化したり、データを分析して価値のある情報を生み出すこと。これがシステムエンジニアの仕事の大きな目的です。
価値の高いシステムを提供するためには、いかにユーザーにとって使い勝手の良いシステムを作れるかが重要です。

新人のエンジニアの場合、最初は他のエンジニアが作成した設計書を元にプログラムを作成する仕事が多いでしょう。
設計書を元にプログラムを作成する際、与えられた設計書通りで本当に使いやすいシステムになるのかどうか疑問に思うこともあります。
この時、何も考えずに設計書のままプログラムを作るようでは、価値のあるエンジニアにはなれないでしょう。
だからと言って、自分勝手に作り変えて良いわけでもありません。
このような場合、まずは設計者に設計の目的と意図を確認する必要があります。その上で設計書通りに作成したほうが良いシステムになると判断できるのであれば、そのまま設計書通りで作成するべきでしょう。
しかし、工夫次第でもっとユーザーに使いやすいシステムを作ることができると思うのであれば、それを提案して、よりユーザーにとって価値の高いシステムを作ることができないかを考えていきましょう。

仕事の目的を意識することができなければ、指示された通りの作業しかできなくなります。
しかし、仕事の目的を意識することができれば、指示された通りに作業するだけでなく、自発的に考えてより良いものを作り上げたり、より効率よく作業ができるようになる可能性があります。

そもそも今している仕事の最終目的は何なのか。
指示された仕事の目的や意図は何なのか。
仕事に取り組むときにはまず目的と意図を意識すること。それが分からなければ仕事を与えた人に確認することから始めましょう。そして、その仕事の目的が、最終的に誰かの役に立つことになるかを考えることも大事です。
目的や意図があったとしても、それが誰にも役に立たないような作業であれば、仕事として価値がありません。
今の仕事が誰にどのような価値を与える仕事なのか、その目的を理解し、目的達成のための最善の行動をすることが仕事ができる人になるための第一歩です。

成果を出したければ楽しむこと

楽しみながら仕事をしている人と、苦痛だと思いながら仕事をしている人。
どちらの方が成果を出せるかと言えば、楽しみながら仕事をしている人でしょう。極論、遊び感覚で仕事をしている人の方が成果は出しやすいでしょう。

遊び感覚で仕事をしているというと良く思わない人もいるかもしれませんが、実際のところ何の問題もありません。初めに話した通り、仕事の本質は誰かの役に立つことです。遊び感覚でも、誰かにとっての価値を生み出せていれば、それは仕事として何も問題もありません。
逆に、全く楽しくなくて苦痛だと思いながら取り組んでいても、誰の役にも立てず、価値を提供することができていないのであれば、仕事で何の成果も出していないということです。

そもそも遊びと仕事の境界は何でしょうか。
私は仕事でプログラミングをしていますが、世の中には趣味でプログラミングをしている人もたくさんいます。仕事と趣味でもやっていること自体はほとんど変わりません。
また、遊びでスポーツをやっている人と、プロのスポーツ選手では何が違うでしょうか。レベルの差はあれど、こちらもやっていること自体は変わりません。やっていることに変わりはなくても、プロスポーツ選手が行うスポーツは仕事であり、そこにお金が発生します。
結局のところ、遊びと仕事の違いは自己満足で終わるか、誰かの役に立つか、の違いしかありません。
やっていることが同じでも、それが自己満足で終わるのであれば、それは遊びです。逆に仕事だとするなら、自己満足で終わってはいけません。
プロスポーツ選手は、スポーツすること自体が誰かの役に立っているわけではないかもしれませんが、見ている人を楽しませたり、スポンサーとして広告の役割を果たすなど、結果として多くの人にプラスの影響を与えたり、間接的に役立つことをしています。

仕事を楽しめる人は、ストレスも少ないですし、集中力も継続しやすいでしょう。逆に仕事を楽しめない人は、ストレスも多く、集中力も途切れやすいでしょう。

仕事は、人の役に立つことを意識できれば、遊び感覚でも問題なく、むしろ楽しんで取り組んだ方が成果を出しやすいということです。

ひとつ注意しなければいけないのは、楽しむとは楽をするとは違うということです。同じ漢字を使用しますが、楽しむと楽をするは似て非なるものです。仕事は決して楽なものではなく、難しい仕事ほど楽ではなく、苦しいことや辛いことも経験することでしょう。
しかし、だからといって楽しくないわけではありません。
むしろ、難しい仕事ほど自分の成長が実感できたり、終わった時の達成感は強いはずです。

難しい仕事ほど楽しみながら働く。
これが成果を出すための理想的な働き方であると思います。

報連相と確認を徹底する

新人の時に教えられる仕事の基本に報連相があります。
報告・連絡・相談の略で、耳にしたことがある人も多いでしょう。
報連相に加えてもう一つ重要なのは確認です。
仕事では目的や意図を確認することが大事だということは先にも述べました。報連相 + 確認。これが上手な新人はそれだけでできる新人だと評価されます。報連相と確認のポイントはいかになります。

・仕事を依頼されたらまず目的と納期を確認する。
・仕事の進め方を自分なりに考え、それで問題ないかを確認する。
・仕事を進めたら定期的に報告で現状の進捗や問題点を伝えつつ、今の進め方のままで問題ないかを確認する。

このような進め方で仕事に取り組める人は高く評価されるでしょう。

ここで大事なのは報告のタイミングです。
仮に仕事に進め方や成果物についての認識が間違っていたとすると、報告を長時間怠っていると認識間違いを発覚するのが遅れてしまいます。
そうなると作業の手戻りが発生し、多くの時間を無駄にしてしまう可能性があります。そうならないように、定期的に報告を行って、手戻りの発生を最小限に抑えることが結果的に仕事の効率化につながります。

では報告はどの程度の頻度で行うのが良いのでしょうか。
報告が全くないと先ほど述べたように手戻り発生のリスクが高まります。
一方で多すぎてしまうと、報告で自分と上司の時間が多く取られてしまいます。報告の頻度は仕事の規模や内容にもよるので、一概にどの程度の頻度で行うのが良いか示すことができませんが、スムーズに報告を行うコツとしては、仕事を始める時に、あらかじめどのタイミングで報告するかを決めておくことです。
例えば、進捗が30%になった時、50%になった時、80%になった時、等、進捗で報告のタイミングを決めるのもありでしょう。または、午前中、午後一、定時の1時間前、など、時間で決めておくのも良いでしょう。
報告相手がよく外出をする人で、直接報告できる時間が少ない人であれば、相手のスケジュールを把握したうえで報告のタイミングを決めておくのも良いでしょう。
また、報告は必ずしも対面で話した方が良いとも限りません。
相手が忙しくて直接話す時間が取れない相手であれば、メールやチャットなどで方向の詳細を投げておき、相手が時間があるときに確認してもらうという工夫も必要です。

報告はタイミングを事前に決めておくとスムーズですが、トラブルが発生したなど、悪い報告に関しては、発覚した時点で報告するようにしましょう。
良い報告は、方向のタイミングが遅れてしまってもさほど問題ありません。
しかし、悪い報告は、場合によっては上司が何かしらの対処を求められる必要があるかもしれません。そのため、悪い報告はできるだけ早く行うのが鉄則です。悪い報告ほど、報告しにくくなる気持ちは分かりますが、影響を最小限にとどめるためにも、悪い報告ほど早めに行うことを心がけておきましょう。

仕事を進めるうえでは、自分だけではどう進めていいか分からないくなる場合もあります。その場合は相談をすることになります。
ただし、相談をする上で気を付けなければいけないこともあります。
それは、相談とは全てを相手任せにすることではないということです。
相談をする場合でも、基本的には自分の意見を持つことが大切です。
自分の考えを持って、相手にそれを確認する。
相談ではなく、全てを確認で終わらせることが理想的です。
相談はどうしても自分の考えだけでどうにも判断がつかなくなった場合だけにするのが良いでしょう。

最後に報連相や確認を行う中での伝え方についてお伝えします。
報連相にせよ確認にせよ、伝える際に最も重要なことは分かりやすさです。
分かりやすく伝えるためのコツとしては

・全体像(何についての話か)を伝える
・話がいくつあるのかを伝える
・結論を伝える
・結論の後に理由を伝える
・1文を短く伝える

これらを意識すると良いでしょう。
先に全体像や話がいくつあるのかを伝えることで、相手の頭に伝えたい内容とかかる時間をイメージさせることができます。
これは直接伝える場合でもメールやチャットで伝える場合でも同じです。
分かりやすく伝えることのメリットは、少ない時間でのやり取りですむことです。いかに相手の時間を奪わずに伝えることができるか
何かを伝える時はこれを意識することが、伝え方上達のメリットです。

相手の時間を奪わずに伝えるための工夫。これは、報連相に限った話ではなく、質問するときや報告書を作成するとき、人前でプレゼンやスピーチをするとき、色々な場面において重要となりますので、仕事においては常に意識できるように習慣化したいところです。

専門分野を学ぶ

新人としてマナーや報連相などのノウハウを身に付けることは大事ですが、それだけでは仕事の成果は出せません。
特に周りの人よりも突出したいと思うのであれば、自分が行う業務の専門知識や技能をより多く身に付ける必要があります。そのためには、業務以外の時間を使って学ぶことも必要になってくるでしょう。

働き方に対する価値観は人それぞれです。
たくさん働いて大きな成果を出したいと思う人もいれば、最低限の給料さえもらえれば良いので仕事の時間は少なくしてプライベートを充実させたい、と思う人もいるはずです。
プライベートでは仕事のことは考えず、自分の時間を大切にしたいと思う人は、無理に自分の時間を使って仕事に関する勉強をする必要はないかもしれません。与えられた仕事をきちんとこなし、誰かの役に立っていればそれでも十分です。
ですが、仕事で大きな成果を出し、たくさん稼ぎたいと考えている人は、業務以外の時間で自分の専門分野を高める時間が必要になるでしょう。

結果を出しているプロのスポーツ選手は、試合以外の時間で多くの練習をこなしているはずです。
売れているミュージシャンの人は自分の時間で楽器や歌の練習をしたり曲を作ったりしているはずです。
売れているお笑い芸人の人はお金が発生しない時間の中でネタを考えたり練習したりしているはずです。
エンジニアとして結果を出している人は、業務以外の時間で専門的な技術をコツコツ勉強しています。
つまり、プロとして大きな成果を上げたければ、どんな分野であれ、人一倍努力することが必要です。

仕事において自分がどれだけ活躍したいのかによって努力すべき量は変わってくるかとは思いますが、まずは最低限、仕事できちんと誰かの役に立てるぐらいの実力が付くまでは努力を続ける必要があるでしょう。
そしてそれ以上の活躍の望むのであれば、自分の時間を使っても学び続けることが大事だと思います。

ヒマな時間を作る

私の経験上、常に忙しくしている人ほどあまり成長しないように思います。
「忙しい」が口癖の人で仕事ができる人はあまり見たことがありません。
私自身は、仕事の中で暇な時間があると、これまでの仕事について振り返って分析したり改善策を考える時間ができ、また、興味がある技術について学ぶ時間ができるので、時間に余裕があるときの方が自分の成長を実感できます

先ほどのテーマで、業務以外の時間で自分を高めることをすることも重要と述べましたが、業務時間の中で自分を高めるための時間が作れるのだとしたらそれがベストです。
そのためには、与えられた仕事を効率よくこなし、余裕のある時間をどれだけ作れるかが大事です。
与えられた仕事をどうすれば効率化できるかを考え、効率化して余った分の時間で自分を高めたり会社や部署に貢献するための時間として使うのが仕事ができる人になる近道です。

時間に余裕があれば精神的にも余裕が生まれます。
精神的に余裕があれば、周りを観察する余裕も生まれます。
時間に余裕がなくて精神的にも余裕がない場合、仕事を終わらすことに精一杯になってしまいます。
精神的に余裕を持って周りを冷静に観察できる人は、仕事ができる人の仕事術を観察して盗んだり、逆に多く失敗している人から失敗の原因を分析して自分が同じ失敗をしないように予防することが可能になります。
それができる人は自分自身の経験以外からも多くのことを学ぶことができるため、成長が早く仕事でも成果を出しやすいです。
そういう意味でも時間に余裕を作ることは重要です。

エンジニアの仕事をしていれば特に、いかに暇な時間を作るかを考えることはエンジニアでは特に重要です。エンジニアの仕事の大きな目的の一つは、お客様の業務を効率化することです。
自分自身の業務をどう効率化するかを常に考える習慣を持つことで、プログラムを開発するときにもどうすればユーザーの効率が良くなるかを考えることができるようになります。
また、ITの分野は進化が速く、どんどん新しい技術が登場してきます。
時代に取り残されないためには常にアンテナを張って情報収集していくことが大事です。業務を効率化して余った時間でいかに情報収集するかで他のエンジニアとの差が出てきます。

自分がまだ上司から仕事を与えられる立場の場合、いかにして暇な時間を作るかが重要ですが、逆に仕事を振る立場になった場合、部下にどれだけ時間の余裕を作ってあげられるかもポイントになります。
特に仕事ができる優秀な人ほど、時間の余裕を作ってあげることが重要です。短期的な成果を考えた場合、仕事ができる人にたくさん仕事を振った方が効率的なのは明らかです。
ですが、優秀な人は、チーム全体、あるいは部署全体、あるいは会社全体がどうすればもっと良くなるかを考えている人が多いです。
優秀な人の時間を奪うと、そういった全体を良くするためにどうすべきかを考える時間が少なくなります。
そうなると長期的な視点で見れば会社としては損失です。
そうならないために、仕事を振る立場になった時には、優秀な人にいかに余裕のある時間を与えるかがポイントになってきます。

仕事は総力戦。人に好かれることにも力を入れる

仕事では大きな成果を出した人ほど周りから評価されます。
ただ、仕事で大きな成果を出すためには1人だけの力では限界があります。
成果を出したければ専門分野を学ぶことが大事だと述べましたが、どれだけ技術を高めたとしても、1人の人間の力で出せる成果は限られています。
仕事は総力戦です。
大きな成果を出したければ、周りの人を巻き込んで仕事に取り組むことも必要です。
仕事の途中で問題が発生し、自分の力だけでは解決できないのであれば、周りの誰かに助けを求めて解決を図る必要があります。
また、自分が苦手な作業は周りの人に協力を求めて得意な人に任せることで仕事の効率を上げることができます。
周りの人を自分の仕事にうまく巻き込める人は大きな成果を出せる可能性が高くなるでしょう。

そして、周りの人をどれだけ巻き込むことができるかは、その人が周りからどれだけ好かれているかによって変わってきます。
周りから好かれている人は、自分が困っているとき、自然と周りの人が助けてくれます。自分から助けを求めた時にも積極的に時間を割いて助けてくれることでしょう。
一方で周りから好かれていない人は、自分が困っていても積極的に助けてはくれないでしょう。
結果として、周りから好かれている人の方が大きな成果を出しやすくなります。

人に好かれることは新人のときから大事な要素ですが、ポジションが上がってくるとより重要です。
チームで仕事をするときにリーダーのポジションとなった時、周りから信頼を得られている人でなければ、その仕事はうまくいかないでしょう。
自分の下で働く人が増えてきたときに、どれだけ好かれているによって出せる成果の大きさが変わってくることでしょう。

ここで人に好かれると言っているのは、何も相手に媚びを売れを言っているわけではありません。誰かに媚びを売る必要はなくて、むしろウソをつかずに本音で話すことが大事です。

人に好かれることの重要性とポイントについては以前ビジネスマナーの記事でも書きましたので、詳しくはここを参照ください。

簡単にポイントだけまとめると人に好かれるコツは以下になります。

・相手が喜ぶことをする
・相手が嫌がることをしない
・人の時間を奪わないことに力を注ぐ


ウソをつかない

仕事において(仕事以外でも)相手との信頼関係を築くためには、ウソをつかないことが重要です。
ただ、ビジネスの場ではウソをつかなければいけない場面があることもあります。例えばエンジニアの場合、客先に常駐して開発の仕事を進めることもあります。
このとき、実際は入社1年目であるにも関わらず、入社3年目であると紹介されて常駐先で仕事する、などです。
似たようなウソはビジネスの世界ではよくある話です。

これについてはなかなか難しい問題です。
常駐先で仕事をする本人には悪気はありません。
しかし、3年目として紹介されて仕事をするからには、そのように振舞わなければ常駐先からの信頼を失う可能性も無きにしも非ずです。
これは、本人の性格などとは関係なく、ビジネスでは環境によってウソをつかなければならない場面もあることを表しています。
ただ、悪気がないとはいえ、相手をだまして仕事をすることが良いことかと言えばそんなことはないでしょう。
信頼関係を築く以上、秘密はあってもウソは確実につかない方が良いです。

このように、環境によってウソをつかざるを得ない状況を回避する方法は一つ。実力を身に付けて、働く環境を選べるようにすることです。

先の例でいえば、1年目であるにも関わらず3年目であると紹介するのは、正直に1年目と紹介すると相手から不安に思われる可能性があるからです。
不安だと思われた場合、単価を下げられてしまったり、受け入れてもらえない可能性もあるからでしょう。
ただ、1年目だとしても、3年目の社員と同程度の実力があればウソをつく必要もありません。
また、実力がある人なら、仕事を断ることや職場環境を選ぶことも難しくはなくなります。
ウソをついてまで仕事をするのが嫌なら仕事を断ればよいですし、環境でウソをつかされる職場が嫌なら会社を辞めて他の職場環境を探すこともできます。

まず人との信頼関係を築くには、自分本位でのウソはつかないことが大前提です。その上で実力を身に付け、働く環境を選べるようにすることで、余計なウソをつかなくてもよくなります。
働く環境を自分で選べるようになるための努力をしていくことが大切です。

失敗をしたら同じミスをしないための仕組みを考える

人間、仕事をしている中で必ず何かしらのミスはします。
特に新人の場合、慣れていないことも多いため、色々とミスをすることでしょう。内容にもよりますが、新人の場合は基本的にミスをしても怒られることはないでしょう。
ただし、それは最初の1回目の場合です。
ミスそのものは何度しても構いませんが、全く同じ内容のミスを何度もしていると、さすがに怒られることもあります。
ミスは何度しても構いません。大事なことは、一度ミスしたときに、同じ内容でミスすることがないようにすることです。
ミスから学び、同じミスをしないよう次に活かすことができるのであれば、何度ミスしてもいいのです。

ここで大事なことは、どのようにして同じミスをしないようにするか、ということです。
真っ先に思い浮かぶのは、同じミスをしないように注意する、というもの。
つまり自分の意識を変えることです。
ただ、この方法はあまり現実的ではありません。
ミスをした直後であれば、同じミスをしないように注意することはできなくもないです。しかし、時間が経てば意識が元に戻り、同じミスをしてしまう可能性があります。
これは私にも経験がありますし、同じ経験をしたことがある人も多いと思います。

なぜこのようなことが起こるのかというと、おそらく、その失敗を改善することの優先順位が高くないからだと思います。
例えば、あなたが仕事に遅刻して怒られたとします。
そうなった場合、遅刻して数日の間は、再び遅刻しないように気を付けることでしょう。
しかし、あなたがもし遅刻すること自体をあまり悪いことだと思っていなければ、時間が経つと再び遅刻をするようになるでしょう。

同じミスをしないようにするためには、意識を変えるよりも、仕組みを考えることの方が大事です。

例えばメールの送信に関するミスで考えてみます。
メールでありがちなミスは、添付ファイルを添付し忘れるというミスです。
このミスを防ぐには、まず1つにメーラーの機能を利用する方法があります。メーラーによってはタイトルや本文に「添付」という文字を入力しておくと、送信時に添付ファイルがない場合に警告を出してくれるものがあります。普段使用しているメーラーにそのような機能がないかどうかを確かめ、メールや本文で警告が出るようになる文字を入れるように習慣化することで、添付ファイルを添付し忘れるミスを減らすことができます。
他には、送信取り消し機能を利用することも対策になります。
また、Bccに自分のメールアドレスを入れ、送信直後にミスがないかを確かめやすくすることで、ミスのリカバリーをしやすくするなどの対策もあります。
ただ、これらの対策は習慣化しなければ対策になりません。
その対策をすること自体を忘れてしまっては、同じミスをしてしまう可能性があります。
なので、習慣化するまでの間はどうしても意識しておくしかないのですが、大事なことはミスを防ぐ仕組みを考え、それを行動に移すことです。

メールの場合は、メーラーの機能を有効に活用することでミスするリスクを減らすことができます。
このように、何かにおいてミスをした場合、まずはその問題を解決するためのツールがないかを探すことをお勧めします。
とくにPCやスマホに関する作業であれば、誰かが提供しているツール・アプリによって解決が図れる可能性があります。
そういったツールがない場合は、ミスしないための手順をルール化して、そのルールを忘れないように見える化する、などの対策が有効になります。

ただ、仕組みではどうにもならない問題もあります。

資料を作成する場合でも、細かい部分はざっくりでいいのでスピードを優先するのか、それもと時間をかけてでも細かい部分までこだわった方がいいか、などは、資料にもよりますが、人によってどこに価値観を重視するかが異なってきます。
仮に資料作成者が細かい部分はざっくりでいいのでスピードを重視したほうが良いという価値観を持っていたとします。
これに対し、この資料作成者の上司は時間をかけてでも細かい部分までこだわった方が良いう価値観を持っていたとします。
この場合、資料作成者は上司からもっと細かい部分もしっかり作成するように怒られてしまうかもしれません。
しかし、そもそも価値観が合っていないので、資料作成者は自分はミスをしたとは思っておらず、なぜ怒られているのかもあまりピンとこない可能性があります。
このような場合は、お互いの対話によってそれぞれの価値観を共有して理解し合うか、それが難しいなら価値観が違うと割り切って気にしないようにするのが良いでしょう。

体調管理

社会人になると、体調管理も仕事です。
体調不良で急に仕事を休むことになった場合、休んでしまった分の仕事の穴を他の誰かが補填しなければいけなくなる可能性があります。
そうなると、意図しない形で自分以外の人の時間を奪う形となります。
事前に予定を立てて仕事を休むことは何の問題もありませんが、体調不良で急に休むことは極力ないようにしていく必要があります。

ただし、体調が悪いのに無理をして仕事をすることはお勧めしません。
本当に体調が悪いときはしっかりと休むべきです。
無理をし過ぎて倒れたりすると、回復に要する時間が長くなって余計に他の人に負担をかけることになります。
人間、気を付けていてもどうしても体調がすぐれない日はあります。
また、人数がそれなりにいる企業であれば、1人がいるだけで仕事が回らなくなる組織はその組織自体に問題があります。
なので、体や心がきつくて無理をし過ぎていると感じるならその時は休むべきです。
ただ、このような事態にならないように、自分の体調は自分で管理し、万全な対策をしておく必要があります。
疲れを感じたり風邪の前兆を感じた場合は、無理せず早く帰り、あったかい食べ物を食べて薬を飲んで早く寝る、など当たり前の体調管理をきちんとすることです。
特に、土日が休みに企業の場合、月曜日に体調不良で休むことをよく思わない人は多いです。
なので週末休みに体調が悪くなる場合は特に万全の体調管理をする必要があります。

体調を崩す最大の要因はおそらくストレスです。
体調を極力崩さないようにするためには、どんな時にストレスを感じるのかを自分自身で知っておくことが大事です。
例えば、睡眠時間が減ることでストレスが増えるようであれば、できるだけ睡眠時間を減らさないようにすることが大事になります。
昼食を抜くなど、食事が雑になることでストレスがたまるのであれば、忙しくても食事には気を遣った方が良いでしょう。
また、ストレスが溜まった時にどうやって発散するのか、自分なりのストレス発散法を持っておくことも大事です。
何が起きた時にストレスがたまるのか、そしてどうすればストレスが発散されるのかを知り、ストレスをためないようにすることが体調管理の最大のコツです。


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