ゲームが生み出すの価値
今、うちのプログラミング教室に来ている2人の研修生が、共同でRPGゲームを作っています。それを見ていて、ゲームが生み出す価値について考えるきっかけになったので、今回はそんな話。
その2人の研修生には、既にプログラミングの技術の基礎はある程度教えています。最後の課題として、自分たちで作りたいプログラムを考え、要件定義、設計、開発、テストというシステム開発の一連の工程を経験させています。
その課題の中で、研修生が作りたいと考えたプログラムがRPGゲームでした。課題ではまずプログラムを作り始める前に、要件定義という、どんなプログラムを作るのか、機能や要件を洗い出す作業をします。
要件定義書を確認したとき、このプログラムの目的は、「キャラクターを育成してボスを倒すこと」と書かれていました。
ゲームの目的はなんだろう
ゲームの中でボスを倒すことは確かに目的なのかもしれないけれど、それはきっとゲームの中のキャラクターの目的であって、ゲームをプレイする人の目的ではないように思います。
RPGゲームをプレイすること自体の目的は、楽しんでもらうことであるように思います。
ただ、改めて考えてみると、今の時代においてのゲームの存在意義は、楽しんでもらうだけにとどまっていないような気がします。
eスポーツと呼ばれるゲームを使った対戦競技が話題になり、体を張ったスポーツに引けを取らない盛り上がりを見せています。
YouTuberの中にはゲーム実況の動画を配信してお金を稼いでいる人もたくさんいます。
ポケモンGOなど、町全体をフィールドとしたゲームでは、知らない人と同じ目的を共有することでコミュニティが生まれたりします。
昔はゲームと言えば1~4人程度で自分たちだけで楽しむもの、というイメージがありましたが、今は単に楽しむという枠組みを超えてゲームのあり方に多様な価値観が生まれるようになってきたと感じます。
現実の方がゲームっぽい
私は学生の頃はゲームばかりやっていました。特にRPGゲームが好きで、中学高校はゲームばかりやっていましたし、大学も途中まではよくゲームをやっていたと思います。
ただ、大学時代にアルバイトをしだしたあたりから徐々にゲームをやる頻度が減っていきました。社会人になってからは時々スマホゲームをやる程度で、年々ゲームをする時間が減っていったように思います。
今ではゲーム機が一つもなく、スマホにもゲームは一つも入っていません。
ゲームをやらなくなった代わりに、本を読んだり、何かを勉強する時間が増えました。
ゲームを全然やらなくなった私ですが、特にきっかけがあったわけでもないし、ゲームが嫌いになったわけでもないです。
むしろ今でもゲームは好きで、時間があれば色々やりたいとは思っています。
それでもゲームをやらなくなったのは、おそらく、現実の方がゲームっぽいと思うようになったからかもしれません。
ゲームの中でキャラクターを育ててレベルアップさせるよりも、本を読んだり勉強することで、自分自身をレベルアップさせてできることを増やすほうがきっと面白いと感じているのだと思います。
だから、ゲームをやる時間が減って勉強する時間が増えたのではないかと思います。
ゲームによって現実を操作される
昔はゲームというのは、自分が暇なときや遊びたい時に自分の意思でプレイするものでした。ですが、ポケモンGOのような、町全体をゲームのフィールドと見立てるゲームでは、自分からゲームをプレイするというよりも、ゲームによってプレイヤーが操作されているような感覚を持ちます。
今までは自分の好きなタイミングで自分の好きな時間にプレイしていたものが、「いつ」「どこに」「どのポケモンが出現する」という情報によって、現実の人間の行動が操作されている。
冷静に考えるとすごいことですね。
これから先、きっとゲームが生み出す価値観はさらに多様性を帯びてくるような気がします。
自分がゲームのキャラクターを支配しているのか、ゲームによって自分の行動が支配されているのか。
ゲームによって自分の行動が支配されてしまうというのは考えると恐ろしい気はしますが、うまく活用すれば社会問題を解決するための手法として使われてもいいような気がします。
これからのゲームは可能性が無限にありそうです。
たまにはゲームもした方が良いかも
最近は全然ゲームをやっていませんが、プログラミングの講師という仕事がら、これから先もゲームを作ってみたいという人と出会うことは多そうです。
そんな中で講師が最近の流行のゲーム事情を知らないのはまずいかもしれません。今どんなゲームが流行っていて、そのゲームが世の中にどういった影響を及ぼしているのかを知ることで、雑談のネタとして、そして学習の題材として役に立ちそうな気がします。
たまには流行りのゲームに時間を使ってみようと思った出来事でした。
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