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しぶとい変化

私は土から離れて生活することはできないと思います。
また東京で生活することがあっても、庭付きの家か、すぐ近くに木々が茂っている公園もしくは施設があればなんとかいけるかな。
土が好き、ということではなくて土と土で生きている植物たちの関係性が好きなのかもしれません。そこの循環。

少し前におしゃれ雑誌web版で見た記事。
フランスで葉物(おそらくサニーレタス系)を空中に浮かせて栽培している様子が最新のエコの新潮としてトピックとなっていました。トレンド媒体での”エコ”という言葉の使い方はほとんど違和感だらけなんですが、地上から切り離された野菜たちはどこか生き生きさがなく、植物工場の葉っぱともちがうものに見えました。それを食べたいかどうか。この感じ方はそれぞれなので、エクセレント!と捉える人もたくさんいるんでしょうけど。

もっと突っ込んで言わせてもらうと、またまたおしゃれ雑誌web版で。とあるところの残滓のコンポストを「土」と発言しておりそのまま記事になっていたのでちょっと悲しくなってしまいました。知人夫婦だったのでますます涙。
”自然にかえす”くらいでいいと思うのですが。




家庭菜園を始めて4年。良い悪いはおいといて、私の二つの畑と庭はずっと同じということはありません。次々と姿を変えていきます。
以前も書きましたが、このポイントは土がふかふかしていたはずなのに、今年は少しかたい、何かがちがう。この作物はずっとうまく栽培していたけど、今年はダメ。年々、気候が四季が安定しないため私のような週末だけ畑を手入れする素人がコントロールできるわけない!
気候変動が激しく、その速度もはやい。そのためか土の変化も早いような気がします。(私の管理力の影響大だけど)
私は土の変化は目で見ただけではわからないので、答え合わせはその上にあるそこで育っている植物でしかわかりません。

土しか見えてませんが今年はにんにく増量!
増量したのに芽がぁ〜!芽が出ない!と圧をかけたら次の日に顔を見せてくれた
芋掘りをすると必ずムカデがたくさん出てくる
落花生 茹で加減と塩加減がなかなかむずかしい


第二農場と呼んでいる裏庭は、誰が来てもそこで癒される場にしたい。ターシャテューダーの庭のように様々な植物が生きており、季節問わず花が咲いて野菜&果物もある小さな楽園にしたいと意気込んでいました。
いまや遠い目・・・。荒れないように管理し、なんとかそこで生きてもらうことにこちらも精一杯。日に日に変わり、思い描いていた畑や庭ではないけど期待せず流れにまかせることにしました。


第二農場 コスモスの種を蒔いた記憶はないけど今年はたくさん咲いてくれました
かわいく「ガーデン」って感じにしたいの ターシャのはずが・・・
土どめとして植えたベチバーがわっしょい!と育ってます なんとか冬越しがんばってほしい


きっと人間も同じで、ずっとその状態は続かないということ。人によって人生の目的ってちがうだろうけど、どんどん変化していっていいのだと思います。何かが枯れないように。価値観も、思想も、内なる芯のところも。変わっていくということが生きるということ。
世の中もものすごいスピードで変わっています。「いま過渡期だから」そんな言葉が何年続いているでしょうか。ずっと過渡期なのなら変化しながら誰かに何かに時々支えをもらい、堆肥と肥料をもらいながらしぶとく生きていく。自分の畑からそんなことを学んでます。

ただ、人間が作った兵器で土が汚染されていくのを見るのはつらい。ただでさえ水・土壌が豊かではないあの地、これまでのたくさんの弾薬汚染あわせて多くの人間の血が土に蓄積してほしくない。はやく終わって欲しいと強く願います。

いただいたサポートはこれからも来双船がよい出会いができるよう、心から感謝しながら使わせていただきます!