近藤秀将著『アインが見た、碧い空。あなたの知らないベトナム技能実習生の物語』学而図書。
2022年11月5日発売‼️
kindle版2022年11年25年配信‼️
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■小説×解説で、技能実習制度の本質がわかる。
衆議院法務委員会でも取り上げられた話題の書
──夢やぶれた技能実習生が、未来を取り戻す物語。
ベトナム中部、フエ。現地の大学を卒業したアインは、金銭の魅力と日本への憧れから、技能実習生として日本で働く道を選んだ。いわれるままに学歴を詐称し、大卒者であることを隠して日本で働くアインは、単純労働の繰り返しの果てに、ひとつの事実に気づく。彼女の将来の可能性は、もうどうしようもないほどに行き詰まってしまっていた。
米国国務省によって、制度を悪用した強制労働の存在を指摘されるなど、さまざまな視点から問題が提起されている日本の技能実習制度。本書では、行き詰まる実習生たちの挫折と再起を描く「小説」と、ベトナムで教鞭をとる著者自身の手による「解説」という両面から、技能実習制度の本質が描かれる。
技能実習制度の真の問題点である「キャリアの搾取」と、この制度が将来の日本社会に残す負の遺産とは、果たしてどのようなものか。そして、日本とアジアの豊かな未来を実現するためには、いったい何が必要なのか。
ベトナム国立フエ科学大学で特任教授を務め、元・技能実習生たちの再教育に携わってきた著者による、気鋭の書。
■目次
はじめに
主な登場人物
第1部 碧い空の上。trên bầu trờixanh.
解説I アインの決断──ベトナム技能実習生
解説II 技能実習制度──「現実」の歪み
解説III 「問い」から見えるもの
解説IV 呪縛
第2部 碧い空の中。trên đường đến bầu trờixanh.
解説V 行政書士と在留資格制度
解説VI 「ベトナム人犯罪」
解説VII 評価されるキャリア
解説VIII 技能実習制度の歪み、その正体。あるいは、文化資本のギャンブル的変容。
第3部 碧い空の下。dưới bầu trờixanh.
解説IX 在留資格制度における〈実務経験〉と〈上陸拒否期間〉
解説X 評価されるキャリアと日本の実像
解説XI 日本の「簿外債務」=負の社会関係資本
エピローグ アインが見た、碧い空。
あとがき
フエの街並み
出版社から一言
本書は、すでに社会問題として広く認知されつつある日本の技能実習制度について、誰にでも親しみやすい小説と、この問題の専門家である著者の解説を通して、高校生~大学生を含む多くの日本人の関心と理解を広げたいという願いのもと制作されています。
著者の近藤秀将氏は、ベトナム国立フエ科学大学の特任教授として、元・技能実習生たちが新たなキャリアを構築するための社会的活動に、精力的に取り組み続けてきた人物です。ただ制度を批判するのではなく、キャリア教育という新たな道筋をもってアジアの未来を切り拓こうとする著者の姿勢と熱意が、本書のあらゆる箇所へと反映されています。
著者プロフィール
近藤 秀将 (コンドウ ヒデマサ) (著)
特定行政書士、社会学者、小説家。ベトナム国立フエ科学大学(越南国立順化科学大学)特任教授、立教大学平和・コミュニティ研究機構特任研究員、元大東文化大学環境創造学部非常勤講師(移民政策・多文化社会)。1978年生まれ。早稲田大学教育学部を経て、M.A. in Sociology(立教大学)、現在東北大学大学院教育学研究科博士課程後期課程に在籍。2006年行政書士登録、2012年に「行政書士法人KIS近藤法務事務所」を設立(代表社員・出入国関係申請取次業務特定社員)。中国・モンゴルをはじめとしたアジア圏の専門家として、イミグレーション法務(Immigration Legal Service)、在留資格関連申請手続、起業、国際結婚・離婚手続等を中心として幅広く活動している。著書に『外国人雇用の実務』(中央経済社)ほか多数。
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