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【こんな映画でした】757.[パリよ、永遠に]

2020年12月 4日 (金曜) [パリよ、永遠に](2014年 DIPLOMATIE フランス/ドイツ 83分)

 アマゾンプライムで。監督が[ブリキの太鼓]のフォルカー・シュレンドルフということで観る。6年前の公開とのことだが、記憶がない。原題は「外交」の意。内容はまさしくその通りであった。

 「1944年8月24日深夜から25日朝」とテロップが出るが、まさにパリ解放の前夜から当日にかけての話。おそらく実話なのであろう。フランスの協力を得ているわけだが、ドイツからの第二次世界大戦についての映画はあまり観る機会がない。そもそも、作られていないのかもしれない。ナチスの負い目であろうか。

 映画の大半は二人の会話からなる。すなわちドイツのディートリヒ・フォン・コルティッツ将軍(ニエル・アレストリュプ、撮影当時65歳くらいか、フランス人、2007年の[潜水服は蝶の夢を見る]を観ているようだ)とスウェーデンの総領事ラウル・ノルドリンク(アンドレ・デュソリエ、撮影当時68歳くらいか、やはりフランス人、1985年の[赤ちゃんに乾杯!]を観ている)。

 丁々発止のやりとりというべきか、ノラリクラリとなだめすかしての話術なのか。真意や誠実さといったものは、どこまで本当なのか。分からないことだらけである。しかしラストシーンでのテロップが、その結果の事実を表している。

 外交官としてやるべきことは、やったということか。それ以外の表面には出てこないことも、いっぱいしているとは思う。とまれヨーロッパの小国が生き抜いていくためには、この外交能力に長けていなければならないということだ。

 いつまでこのようなナチスを扱った映画が、作り続けられるのだろう。もっとも従来のは、非ドイツ映画が中心。これから少しずつドイツ側に立ったものが作られていくのかどうか。

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