酸っぱいぶどう

【アラフォー非常識恋愛コラム・その14】

先日、知り合いのライターさん（専門はアダルト系）に、
「家路さん、AVでいう熟女の定義って何歳からだと思いますか？」と聞かれた。
32歳ぐらい？って答えたら、24歳だそうで。

年上が好きな男性が増えてるから熟女の枠が広がってるの？……ってのは楽観的すぎるでしょうか。

今のところ、世間ではまだ「女は若い方が価値がある」と言われている。生物的には生殖に適してるとかそういう視点からそうかもしれない、し、たまに見るテレビでは芸人さんたちがまだまだ「年齢いじり」をしてます。が。

正直言って、いまどき女性を年齢で選り分けて憚らないってどうなの？魅力的だなってお近づきになった女性が、年齢を聞いたら自分の恋愛対象より上の世代だった場合、「おばさんだから恋愛しない」ってことになるんだとしたら、かなり変だ。でもそういう人としばらく接してみると、ん？年上が嫌って、本意じゃないんじゃない？と思うことがある。

年上が嫌だ、という男性はおそらく、女性の年齢というより経験が怖いんだろう。つまり、自分の経験不足を知られることが怖い。経験が豊富だったり頭が良かったりする女性を素直に尊敬できず、おばさんだからと敬遠する男の人、個人的には可愛げがなくてとても残念。そういう男の人に会ったとき、わたしは「高いところのぶどうを食べないキツネだ」と思うことにしている。どうせあれは酸っぱいぶどうだよ、っていうあれです。でもまぁ、食べないのは勝手だから。ちょっと勇気を出して手を伸ばせば、あれもこれもお勉強できるのに。

今どき「若くなきゃ女じゃない」なんて本気で言ってる男の人は、恋愛する気がないオスとして退化した人か、人間として向上心がない人。で、照れや恐れ、あるいは世間体で「年上はナシ」と言ってる場合は……どうだろうなぁ、ちょっと構ってみたい気もする。あくまでも異性としては接しつつ、怖がられないように持ってくのが遠回りでも正解なのかな。ま、余程の逸材じゃない限りはそこまでしてあげなくてもいい気もするけど。

年々、テレビを見ても笑えなくなってきてる。年齢や容姿をいじって笑いを取るのって、もう古くない？わたしの周りの人の恋愛事情も相当変わってきてる。まさかテレビの言ってることが現実世界より遅れてる時代が来るだなんて、若い頃は思いもしなかった。面白い時代になったなぁ。

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