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切妻の屋根裏より ~その6~

昨今はファッション業界において
本当に「トレンド」と言う言葉を聞かなくなりました。

30年ほど前などは
その時売られているファッション関係の雑誌の
表紙の人物が着ている服の色が
概ねトレンドカラーだと言われたりしていました。

社会そのものが高度に情報化され
且つその情報の流れが双方向になった結果
かつてのようにファッション業界や
アパレルメーカー自体が

  「流行を作り出す」

なんて事が出来なくなったんじゃないでしょうか。
世間の「流行」より
個々人の好みの方を優先してしかるべき風潮は
なかなか結構なものだと私自身は思ってはいます。

が、一アパレル人としましては
正直、「商売がやりにくくなった」と
感じなくもないんですけどね^^;

そんな「全体的なトレンド」の存在意義が薄くなった今
ファッションブランドが
シーズンごとに打ち出す企画の内容は
そのブランドがターゲットとしている客層に向け
細分化、複雑化せざるを得ないんじゃないかと
個人的には考えています。

作り手側の意思としてはそう感じていますが
現在の市場状況では「流行」とは違った意味で
大まかには
「プレーンなデザインのものしか売れない」と言う
事実があったりします。

そう言った「突飛なものを好まない」ような
ある種の「安定志向」対して
アンチテーゼとして十分な説得力を持つ
魅力的な企画なりデザインなりを提示できるように
あらゆる努力が求められていることは
分かっているのですが・・・。

「それがなかなか難しい」と頭を抱えているアパレル人は
少なくないんでしょう、私も含めて。

そう言う状況下で
企画やデザインのソースをどこに求めるかで
腐心しているワケですけど
まず我々は「物語」を作ることにしたんです。
そしてその舞台、背景のイメージを作り込むために
世界観に沿うような写真を撮り始めました。

その写真の一部を拙稿で紹介しています。
その「写真」についての想いはまたいずれ^^

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