【日記】「みんな同じなんだね」という優しいフィクションから削ぎ落としていることで作ったフィクションが私は欲しいのだ
長谷川潮著『児童文学のなかの障害者』(ぶどう社)を読んだ。私に必要な本だと思ったので、出版社に問い合わせて買った。児童文学を主に取り上げ、その中で障害者がどのように描かれているか、その時の社会背景、学校制度、社会思想はどうだったかなどが体系化されていて、嬉しい本だ。
その中でも、物語の中で障害が比喩として使われていた、という話に私は注目した。障害が、その当事者や実態を書いているのではなく、「弱さ」「愚かさ」「怠惰さ」「悪業の報い」を表現する様式として使われていたのではないか