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絶対見たい感動の韓国ドラマ「まぶしくて ―私たちの輝く時間―」感想

期待を良い意味で裏切った、近年韓国ドラマのベスト! 

大人気のヒョン・ビン&ソン・イェジン主演の「愛の不時着」に比べると、とくにうっとり効果もなく、ひたすら地味な印象の作品ですが、なぜ日本であまり話題にならなのか不思議なくらいの名作です!
 
しかし、スルーされた理由もわかるような……
 
韓国の国民的大女優キム・ヘジャ主演とはいえ、主役はオーバー70歳のハルモ二(おばあさん)。
メインの舞台は韓国版デイケアセンター。
果てしなく視聴意欲をそそりません。
 
現代韓国に巣くう老人問題に鋭く切り込んだドラマなのか!?と思いきや、
メインビジュアルを見る限りそうでもないような。

 
でもCMでは「韓国中を泣かせた感動作」って言ってるし、2018年度のドラマではあのえぐい「スカイキャッスル」に及ばなかったとはいえ、堂々の3位だし…、
 
と、はてしなく消極的な理由で視聴しましたが――
 
これは絶対見るべき! 
できれば一気見してほしい名作です!!
一話を我慢すれば(関係者の皆様申し訳ありません……)、本当に見てよかったと思える作品です。
 
正直、一話は丁寧に書かれすぎていて、スピーディな展開になれてしまった私にはだるかったのですが、若くてかわいいヘジャがいきなりおばあさんになってしまったところから一気にストーリーに釘付け!
 
25歳が70歳?になったら発狂しますよね。
しかも外見だけではなく、体のふしぶしもリアルに痛むというルックス・精神・肉体の苦痛トリプルパンチ。
この三重苦を背負っているのにこころは25歳……もう発狂ものです。
 
 
冒頭では時間を巻き戻せる時計が登場し、主人公のヘジャとイケメンのジュナが出会います。
うまくいかない就活に悩むなど感情移入できる要素もあり、時空を超えたラブストーリーだと思い込んでいました。
 
早くヘジャが25歳に戻ってジュナと結ばれるハッピーエンドが見たい! 
この一心で一気見したのですが、これ以上の予想を超える展開に良い意味で感動しました。

 
二人のラブロマンスとして見ていた視聴者はびっくりすると思いますが、このお話のテーマは単なる恋愛ではなく、ずっとずっと深いもので、人生の意味、生きる意味を考えさせられるドラマです。
見ている途中で、愛する娘が突然70代になったのになぜか冷ややかな父、、時間を巻き戻せる時計はどうなったのかなど疑問に思うことも、終盤できちんとその理由は解明されます。

みどころも満載。
10話でストーリーのトーンが若干変化しますが、シニアたちの体力と年齢を無視したありえない大活躍ぶりに、いくらなんでも荒唐無稽すぎるでしょ~と思いつつ、すんなり楽しく視聴できます。
 
このドラマに限らず、韓国ドラマの魅力は感動物でもお涙一辺倒ではなく、笑えるシーンも用意しているところですね。
とにかく濃厚キャラのシニアたちに注目です!

11話からは70年代のシーンも登場!
70年代ファッションもかわいいですが、なんとなく韓国の70年代は、フォーク・学生運動・フーテン花盛りだった日本の雰囲気とは違うような。
それもそのはず民主主義を謳歌していた日本の70年代とは異なり、当時、韓国は軍事政権だったのです。
 
夜間外出禁止令などもあり、違反したら警察にしょっぴかれるなど、まるで北朝鮮を彷彿とさせるような世界……。
現在の華やかな韓流のイメージしか知らない若人には想像もつかないでしょう。
 
そして予想を裏切るラスト。
こういうラストもいいというか、このラストだからこそ、深く感動の余韻が残る作品となったのでしょう。
 
ネタバレで恐縮ですが、製作者の思いが詰まった最後のメッセージに心が揺さぶられます。
全話を見終わった後ではとくに。
 
後悔ばかりの過去や不安だらけの未来のせいで今を台無しにしないでください
今日を生きてください
まばゆいほどに
あなたにはその資格があります

 
 
こんなご時世だからこそ、いま、この瞬間を生きることを大切にしよう、
後悔のないよう、一瞬、一瞬を大切に生きていこうと思う、ドラマです。

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