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最初の目的は忘れちゃうくらいでいい

 リバイバル上映している「もののけ姫」を観に行ってきた。

 アニメとはいえ、20年前は結構グロテスクな表現があってびっくりした。当時は表現に対して寛容であったのだろう。

 さて、物語の中身については今更語るまでもないので触れないのだが、とても印象的なことがあった。主人公アシタカは旅に出てもののけ姫やたたら場の人々と出会うのだが、そもそも旅の目的はなんだったかを僕はすっかり忘れていた。

 とても大事なことだし、覚えていておかしくないはずなのに、「もののけ姫」で思い浮かぶのは別のシーンばかりだ。

 なにが言いたいのかというと、最初の目的は実は大事じゃないのだ。始まりのきっかけにはなる。けれど、その目的を達成しておしまいでは予定調和でつまらない。その過程で多くの可能性を潰しているのだ。

 なぜなら、何事も想定外は起こる。その予想外の出来事に触れれば、目的も変化して然るべきだ。だから、最初の目的なんて忘れてしまうくらいでちょうどいい。

 日々過ごしていく中で自分の目的だと思っていた地点がズレて、変わっていく。それはまったく恥ずかしいことではないし、他者から非難されようと、目指したい場所・方向性をしっかりと見据えていれば問題ないのだ。

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