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ひがみはきづき

 先日オンラインで話していた時に、「なんでもオンラインになってきて、数年前から活動してきた身としては『ふん!』って思う時があるんですよ」と言った人がいて、その言葉には共感しかなかった。

 これまで自分が良いと思い、勧めていたオンライン。限られた一部の人は、興味を持ってくれたが、基本的に見向きもされなかった。しかし、人と触れ合えなくなった途端に、一気に普及した。望んでいたはずの状況なのに、心の片隅で面白くない気持ちがあった。

 その気持ちを端的に表現してくれた一言だった。

 ただ、冷静になってみると、それは他者をコントロールしたい自分の現れなのだろう。オンラインの普及を純粋に望んでいたならば、願ってもいない状況で喜びしかないはずだ。
 けれど、現実として僻む気持ちがあるのは「自分が勧めても耳も貸さなかったのに、なぜ今になって……」と思っているからだ。

 その思考に気づいたら、スッと楽になった。

 やっぱり他人は思い通りには動いてくれないものだ。
 これまで何度もそう思い知らされてきたし、わかったつもりでもいる。それでも油断すると意識から外れてしまうので、こういう機会が繰り返し起こるおかげで思い出すことができる。ありがたい限りだ。

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