気遣いのつもりが気遣いじゃない
相手がすると約束したことに対して、「無理してやらなくていいよ」と僕は言った。自分では思いやりのつもりだったけれど、それは的外れな行動だったなと後になって思い直した。
それは相手の決断の否定なのだ。
1つの行動を起こそうとしている人に、冷水をかけるのと一緒だ。やってみた結果、できなかった人を許すのと、出鼻をくじくのは全く意味が違う。
たとえば、友人間でお金の貸し借りがあって「絶対返すから!」と借り手が言う。それに対して、「返さなくていいよ」と言うのは違うのだ。
貸し手としては、その相手を信頼・信用して言うのかもしれない。けれど、貸してくれるその信用に応えようとしているのだから、黙って待っていればいい。そして、どうしてもできなかった時に、対応を考えればいいのだ。
求められていない手を差し伸べるのは気遣いじゃない。
先回りして障害を取り除こうとするのは、余計なお世話だ。
相手のことを気遣うのはシンプルだけど、簡単ではない。自分も相手も、気分がよくなるためになにをすればいいかを考え続けなければいけない。
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