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なぜ「やりきる力」は大事なのか?

こんにちは。粕谷です。

引き続き非認知能力について書いていきます。

▼前回の記事はこちら


今回は第3弾で社会で生きる上で最も大事だと言える「やりきる力」について書きます。

これからの時代はますます子どもたちは困難を乗り越える力が必要だと思っています。課された課題をこなす時代ではなく、自分自身で課題を発見し、解決していく時代だからです。要は答えのない課題にぶつかることが多いからこそ、最後までやりきる力が必要ということですね。

「やりきる力(GRIT)とは」

まずはこちらの動画をご覧ください。

すごい頭がいいわけじゃないのにいつも成績が良い子っていますよね。他にも体育会系で、ばりばり部活をやってきた人が社会に出てから活躍するケースもよくあります。そういう人が備えているのが「やりきる力」だと思います。

昨今グローバルではやりきる力を「GRIT」と呼ぶことが多いです。少し詳しく述べると以下のようになります。
①GUTS(闘志)
 難しいことにチャレンジする気持ち

②Resilience(粘り強さ)
 失敗してもあきらめずに取り組む姿勢

③Initiative(自発性)
 目標を自分で定めて取り組む姿勢

④Tenacity(執念)
 執念を持ち最後までやりきる姿勢

これら4つの頭文字をとって「GRIT」と呼んでいます。アメリカのペンシルバニア大学のダックワース教授が提唱した言葉です。聞くと、確かにあったらいいよなと思われるかと思います。

やりきる力はなぜ大事なのか

何事においても大事なことは「最後までやれきれること」です。勉強もスポーツもダイエットもすべて続けることが最も大事で、かつ難しいことです。

だからこそ、それができることは何よりも強みになります。賢さで勝負することもありですが、やりきる力で勝負する方が、何をするにしても上手くいきやすくなると思います。

やりきる力はどうやって身につけるのか?

アフタースクールでの事例をいくつか述べます。

①プリント学習を最後までやりきる 

一番わかりやすいですね。決めた枚数を最後までやりきる経験が学力養成だけでなく、やりきろうとする姿勢につながります。

②遊びを最後までやりきる

意外と抜けがちなのが遊び。鬼ごっこで鬼になりそうになると、すぐ「や~めた!」という子がいます。自分に不都合な状況だとやめてしまうこととやりきる力は繋がりがありそうです。

他にもなわとびで「50回とぶ」と決めてできるまでやることもやりきる力につながりますね。やりきる力を身につけるタネは日常に溢れていることがわかります。

③プロジェクトを最後までやりきる

これは昨年私の大きな気づきで、次年度重要視していきたいところです。たとえば、昨年畑でジャガイモ栽培プロジェクトを行いました。プロジェクト中に大きく以下の2点のアクションが出ます。
・議論タイム
 何を殖えるか、どうやって植えるか、役割分担を議論して決める
・作業タイム
 種を買いに行く、土を掘る、畝を創る、種を植えるなど実際に作業をする

どちらも面白いくらい課題が出ます。
まず議論タイムです。大体意見の違いが出ます。違いをどう乗り越えるのかという課題が出たときに、議論から逃げる人と、意見を押し付ける人、お互いの意見を聞きつつ納得解を作る人それぞれです。

ここで議論をやめてしまうことのないようにしていきたいところです。これは経験が必要になるなと感じました。

次に作業タイムです。これもよくあることですが、役割を全うしない人が出ます。面倒くさい、やろうとしていることが大変だ、など理由はいくつかありますが、皆で決めたゴールに対して、課された役割を全うできることも大事なことです。

特に農作業のような力仕事も多いものは課題が出やすいかもしれません。

やりきる力には大きく2種類ある

ここまでで感じられた方もいらっしゃるかもしれませんが、やりきる力には「個人でやりきる力」「集団でやりきる力」があるのではと思っています。本質的には同じかもしれませんが、実際に行っているところを見ていると、異なってくること多々あることがわかりました。

プロジェクトを行ってみて、個人で勉強をコツコツできるような「個人でやりきる力」だけでは足りないなと強く感じました。

そこには対人関係スキルやコミュニケーション力が必要になります。そして人間一人では生きていけませんので、仲間と協調する上で、仲間と一緒にやりきる経験も幼少期に多く積むことが必要になると思っています。

この課題に向き合い、様々なトライを次年度は行っていきます。


今回はここまで。

「やりきる力」がなぜ大事なのか、具体的にどう身につけていくのかについて書いてみました。「やりきる力」にも一人と集団の中では使うスキルが違うというのはありそうです。

次回はやりきる力を身につける上で必要なこと、親として大事な考え方に書きたいと思います。それでは!

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