泣き虫の君へ【拝啓への返信】
ー相変わらず、君って詩人みたいね。
もっとストレートに言ったらどうなの?
私に会いたいとかさ、寂しいとかさ。
いっつもカッコつけちゃって、本当のこと言わないんだから。
小説の中の詩は好きよ?だってみんなお洒落なんだもの。
でもそれは物語の中だけよ。
私が好きなのは、君の照れくさくて、不器用な言葉。
そんな遠回しにカッコつけなくたって、私は君のこと好きよ。
君への愛は、神様にだって奪えやしないもの。
でもね、私は君の望みには答えられない。
意地悪したいわけじゃないの。
だからね、私、神様にお願いして、夢の中に梯子を掛けてもらったわ。
私は降りることが出来ないけれど、君なら昇ることが出来るはずよ。
心配しないで。私はここで君を見守っているし、待っているわ。
追伸:雲の上も案外疲れちゃうの。コーヒーにちょっとだけお砂糖入れてくれると嬉しいな。
木陰で泣いている君へー
雲の上で心配する私より。
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