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きっと中身は深い。「あな」 【125/1000*絵本】

和田誠さんのイラスト、谷川俊太郎さん作となれば、読んでみなくっちゃ。

「あな」谷川 俊太郎 (著), 和田 誠 (イラスト)

【内容】
日曜日の朝、何もすることがなかったので、ひろしは穴を掘り始めます。途中、おかあさんやいもうとのゆきこ、となりのしゅうじくんやおとうさんがやってきて、いろいろなことを言います。でも、ひろしはただ穴を掘り続けます。あなの中に座り込むと、静かで、土はいいにおいがしました。ひろしは思います。「これはぼくのあなだ」。穴から見上げる空はいつもよりもっと青く、高く思えました。そして、穴から出たひろしは……。

【感想】
とても不思議な感覚の絵本だった。内容にあるように淡々とあなを掘り、そしてその中で座ってものごとを見る。掘っている時も、掘ったあとに穴の中に座り込んでいる時も、みんながそれぞれ声をかけてくる。どちらもみんなの性格が現れているそれぞれの勝手な思いで話しかけている。みんなの中でお父さんだけちょっと褒めてくれる感じがあって特徴的。

穴を掘ることは、もくもくと何か没頭することを意味しているのかな。物事を深く掘り下げていくこと。

今仲間たちと「1000日チャレンジ」を試みているのだが、それぞれが何かしらの1/100を持つことにもつながってくる。既に趣味や好きなことで極めているラボメンもいるけれど、それに近いのかなと。

そして穴の中で座り込んでいるのは、一人になる感覚を伝えているのかなとも感じた。私は結構おひとりさま行動も好きだし、苦にならない方だけれど、本当のひとりぼっちになるのはやはり寂しいと感じる。でも、一人になって静かに物事を見つめたり考えたりする時間は必要だとも。

最後に、自分が入れるくらいの穴から空を眺めた時に、いつもより高い空を感じたりするのは、違う視点を持つということを示唆しているのかもしれない。

そしてイラストは和田誠さん。こちらもほのぼのです。

【絵本のキーワード】
集中力 深い意味ありそう 違った視点を持つ 谷川俊太郎 和田誠



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