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少女の聖域|Cuddle a Fluffy 福寿りり|そばにいるよ

Text: Kayoko Takayanagi

少女とは純粋と若さという美しさの中に残酷さを秘めている物だと思います。
母になった現在、私の中の少女は居なくなり、私は自らの人生の主役の座を降りました。まだ幼い2人の子がこれからどんな少女、少年になるのか、私にインスピレーションをくれるのか楽しみでなりません。
 .....Cuddle a Flufffy 福寿りり

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 人形もぬいぐるみも、少女の良き友であり分身である。
 冷んやりとした肌をふんわりとしたファーを、いつもすぐそばに置いておきたいという人は多いだろう。
 大人になったから歳をとったからといって、恥ずかしがることはない。可愛いものは可愛いのだ。
 大事なものは心の中の少女の聖域にしまっておこう。
 不在の少女が大切に守っていてくれる。

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 Cuddle a Fluffyのバッグを初めて見た時、ウサギが化けているみたいだと驚いた。それほどそのバッグは、質感や佇まいがまるで生きているかのように活き活きとしていた。決してリアルだからというだけではない。その存在は、まるで血が通っているかのような体温と息遣いを感じさせていたのだ。

 福寿りりの作品は人形もぬいぐるみもバッグも、やわらかい生地で作られた体の部分に、クラッキング塗装されたキャスト製の顔が付けられている。防水のニスを何度も塗って仕上げられたつるつるのその顔は、なんとも不思議な独特の表情をたたえており、一目で魅了されてしまう。

 彼女のToffee Dollsという人形のシリーズは、アメリカのハックルベリー社より商品化されている。その他に類を見ない独創性により、世界的にも高い人気を誇っているのが納得できることだ。

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 独創的な発想はバッグにもいかんなく発揮されており、ウサギやネコやバンビなどの動物だけでなく、花の妖精やアリスなど、様々なものがバッグに化けている。それは単にバッグに人形やぬいぐるみがくっ付けられているのではなく、化けているとしか形容しようがないほど、しっくりと一体化しているのだ。ちなみにCuddle a Fluffyのバッグはかなり物が入る。独創的なだけではなく、とても実用的なのである。

 お気に入りのぬいぐるみや人形をいつも持ち歩きたい。少女のそんな願いを実現してくれた夢のようなバッグにぜひふれてみてほしい。

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 薔薇とパンジーの花は、どちらも少女の姿をとっている。
 薔薇は華やかだが繊細で棘がある。パンジーは控えめで健気であるが意外に強い。どちらも少女性の一面を表していると言えるだろう。パンジーの菫色にさり気なくアブサン色が添えられているのにも気付いていただけただろうか。

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 そしてウサギ少女のキャド・ラパン。2体ともその色のように性格が異なりそうだ。ブルーの瞳の勝ち気そうなピンクのこと、優しいパープルの瞳の菫色のこは、ふんわりとしたスカートの下からお茶目なボーダーのパンツを覗かせている。
 愛らしく不思議な少女たちをぜひおそばに。

Cuddle a Fluffy 福寿りり | 人形・バッグ作家 →HP
20歳から6年間山吉由利子人形教室にて球体関節人形を学ぶ。以降、ぬいぐるみと人形を組み合わせたドールを作り始める。2008年から本格的にドールとバッグを組み合わせたバッグの製作を開始。2009年、Huckleberry Toys社から原型およびデザイン提供したToffee doll が世界発売。現在は二児の母として育児に追われながらもネットショップにて毎月新作を制作販売中。

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作品名|キャド・ラパン(パープル or ピンク)
作品サイズ|全長26cm(耳を含まず、足先から頭まで)
制作年|2020年(新作)
*各作品の詳細はオンラインショップに掲載しています。

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00_通販対象作品

作品名|ローズフェアリー・ショルダーバッグ
制作年|2020年(新作)
*サイズなど作品の詳細と別ショットの画像をオンラインショップに掲載しています

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00_通販対象作品

作品名|パンジーフェアリー・ショルダーバッグ
制作年|2020年(新作)
*サイズなど作品の詳細と別ショットの画像をオンラインショップに掲載しています

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