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金田アツ子&Belle des Poupee二人展|作品集より《80番》

 本展にて同時刊行される新訳付作品集『Emily’s Herbarium』には、翻訳家・維月楓さまによるエミリー・ディキンソンの詩六篇の新訳と、各詩を題材に制作された金田アツ子さまの絵画、Belle des Poupee様の布花アクセサリーが掲載されています。*作品集の詳細は後日発表します
 本コーナーでは、六日間に渡り、それらを一篇ずつご紹介していきます。エミリー・ディキンソンの詩にはタイトルがありません。通常タイトル扱いとして、詩番号(本展ではフランクリン版)と初行が明記されます。

新訳付作品集『Emily’s Herbarium』*限定370部
訳と解説:維月 楓
絵:金田アツ子
布花アクセサリー:Belle des Poupee
編集・造本設計・製本:Club Noohl
発行:霧とリボン

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 いつか消えていく花にディキンソンは死の運命を持った人間の姿を見ていたのだと思います。物言わず春を待つ花々と向かい合うことによって、ディキンソンは美しくも狂おしい感情を見つめていたのかもしれません。

 .....維月 楓(新訳付き作品集『Emily’s Herbarium』収録エッセイより抜粋)




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*底本
Franklin, R. W. (ed.), The poems of Emily Dickinson, Cambridge: Belknap Press of Harvard University Press, 1998.

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00_通販対象作品

作家名|金田アツ子
作品名|私の花の中に

油彩・シナベニヤ
作品サイズ|24cm×16.8cm
額込みサイズ|30.3cm×22.8cm×2.5cm
制作年|2020年(新作)
*作品集『Emily’s Herbarium』掲載作品

02私の花の中に

02私の花の中に額

 エミリーを象徴する花として、アツ子さまが無数の花の中から見出した一輪草。「森の中に静かに咲く」姿を、エミリーの生きる姿に重ねました。

 ひっそりと咲く一輪草はしかし、アツ子さまの絵画の中で詩人の胸に咲く大輪の花となり、小さくとも思いの高い、詩人のしなやかな精神性そのものとして描かれています。

 本作は、エミリーへの深い洞察による共感と敬愛がもっとも表現された画家から詩人へのオード、圧巻の一作と言えましょう。闇の中に高潔な白を咲かせる姿はまた、同じ「孤独」を知る画家のセルフポートレートと言えるかもしれません。

00_通販対象作品

作家名|金田アツ子
作品名|私の花 一輪草「追憶」

アクリルガッシュ・バロンケント
作品サイズ|14cm×9.5cm
額込みサイズ|18cm×13.5cm×2.2cm
制作年|2020年(新作)
*作品集『Emily’s Herbarium』掲載作品

04私の花

04私の花額

 一輪草の一枚一枚の花びらに込められた、詩人への讃歌。絵筆の尖端が繊細に白を震わす様が留められた、気高い一作です。

 どこまでもまっすぐにこちらにむかってひらく花の姿は、詩人と画家の誠実そのもの。孤独に咲く一輪の詩情が、温室から秋の空へと、高く高くのぼっていきます。

00_通販対象作品

ブランド名|Belle des Poupee
作品名|ブーケギャザーキャノチエ

布花(綿ローン・シルク・ビロード)・麦わら・キュプラ・別珍リボン
作品サイズ| 直径 27cm/高さ 3cm
制作年|2020年(新作)
*作品集『Emily’s Herbarium』掲載作品
*別ショットの画像をオンラインショップに掲載しています

06ギャザーキャノチエ_01

06ギャザーキャノチエ_02

 アツ子さまの一輪草の開花に呼応するように届けられた、Belle des Poupee様の手により花ひらいたキャノチエ。ブリムに施された美しいギャザーが、画家の描いた花びらの繊細に重なります。

 ギャザーを守るように縁取りされた真紅の別珍リボン、結ばれた大きなリボンのそばに咲くスミレや鈴蘭、そして薔薇——詩人の静やかな情熱に心を寄せ、ひとつひとつ丹精してゆく手仕事の美が隅々にまでゆき渡っています。

 儚い花の命を布花に託し、身につけられるアクセサリーに仕立てるBelle des Poupee様の営みは、詩の中に花を咲かせたエミリーの詩業そのもの——身につけて、飾って、末長く慈しみたい作品です。

00_通販対象作品

ブランド名|Belle des Poupee
作品名|黒レースハーフボンネット

布花(ビロード)・アンティークレース・キュプラ・別珍リボン
作品サイズ| 幅45cm(最大部分)/奥行き15cm(レース含まず)
制作年|2020年(新作)
*作品集『Emily’s Herbarium』掲載作品
*別ショットの画像をオンラインショップに掲載しています

07黒レースボンネット01

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 夜の温室に咲く、優美な黒。アンティークレースの寝台の上に、漆黒のスミレが横たわっています。寝台を囲むのは、ピンクの天鵞絨の細リボン。シックさの中に可憐が花咲くエレガントな一作です。

 お顔をぐるりと囲むクラシックなハーフボンネットは、エミリーの生きた時代を身近に感じることのできる素敵なアイテム。
 温室に咲いたBelle des Poupee様のアクセサリーは、エミリーの温室の空気をいまここに伝えてくれているかのよう。

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