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くるはらきみ個展《ヒルデガルト点描》|DAY 2

本記事はオンライン展覧会 くるはらきみ個展《ヒルデガルト点描》DAY 2の配信記録です。明日7/5(火)は配信お休みです。

本展最終日にあたる7月7日夜までに、本展の全作品がここオンライン・ギャラリー(note)と霧とリボン オンラインショップに並びます。

Text|霧とリボン

 戻り梅雨の気配満ちる雨曇りの一日。ちいさな庭に出て、緑を終えた落ち葉を掃いて集めると、大地の野趣あふれる湿った香りが勢いよく立ち上ります。展覧会を通してヒルデガルトに出会う日々、香りが伝える季節のわずかな変化を、いままで以上に敏感に感じていたいです。

 くるはらきみ個展《ヒルデガルト点描》二日目。ここオンライン・ギャラリーにて展覧会をお楽しみ下さいました皆様に深く感謝申し上げます。
 本日で会期前半が終了、本日までに油彩9点、人形2点をご紹介しました。明日7/5の配信お休み日をはさみ、7/6より会期後半です。後半も多彩な作品がお披露目されますので、どうぞご期待ください。

 きみ様の制作背景を知ることができる貴重なメッセージを日々お届けできるのは、オンライン展覧会ならではの醍醐味。「観ること」に加えて、「読むこと」で鑑賞が深まる設えもお楽しみ頂けましたら幸いです。

 菫色の小部屋にアーティストの皆様から作品が届き、開封する厳かな時間。深い沈黙に込められた作品の重みに、毎回こころが震えます。

 本日ご紹介した、ヒルデガルト・シリーズ共同企画展のメインヴィジュアル作品《少女ヒルデガルト~小さな羽の旅立ち》——開封した瞬間、思わず息をのみました。
 目の前にあらわれた少女ヒルデガルト。まるで遥けき中世から届いた肖像画のように、悠久の時が降り積もっていました。「当時の絵画が見つかった」という感覚の方がしっくりくる孤高の一作。降り積もる時の不思議は、画家自身が時を超えて旅をし、画布に刻んだオードの軌跡。

 菫色の小部屋に流れ込んできた、少女ヒルデガルトの聖なる旅立ちの時。熊谷めぐみ様がエッセイの中で、「予感」という言葉で見事に活写してくれました。

くるはらきみ|少女ヒルデガルト~小さな羽の旅立ち
(2022年)

 美しい緑の喜びが、いっせいに溢れ煌めいて——
 次に私たちを迎えてくれたのは、ヒルデガルトが愛情を注いだ植物たちの輝かしい緑のグラデーション。大地から目を覚まし、芽吹きひらいてゆく豊かな色彩を、きみ様の絵画を通して再発見します。
 緑の諧調にさらなる煌めきを与えたのは、前期グループ展で巻頭エッセイを飾った、音楽ディレクター兼翻訳家・江口理恵さまの筆致。ヒルデガルトときみ様の共通点を「眼差し」と「覚悟」から読み解き、「時空を超えて共鳴しているように感じられる展覧会」と位置付けて下さいました。

 ヒルデガルトの喜びが画家自身の喜びとなり、そして、私たちの喜びに——本展を通して、ヒルデガルトが遺した英知を繋いでゆくことができましたら嬉しいです。

くるはらきみ|春の再会(2022年)

 それでは、本日DAY 2の配信記録をお届け致します。毎日夜更新される一日のまとめ記事をご覧になれば、見落としなく配信内容をチェックできますので、ぜひご活用下さい。


 本日もご高覧ありがとうございました。
明日7/5は配信お休みです。
あさってDAY 3からの会期後半も
香り高い作品がお披露目されます。
どうぞご期待ください。

販売期間は【7月9日(土)23時〜11日(月)23時】の3日間前期後期共通となります。販売は下記バナーの霧とリボン オンラインショップにて。
*先着順販売・通販限定
7/7の夜までに、本展の全作品が並びます。

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