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空想なんかじゃない

我が家ではまだ新聞を取り続けている。妻には契約更新の度に止めたらどうかと提案するのだが、妻は時間が有ればちょいちょい読むみたいだし、意外にもチラシがほしいらしく、契約更新の度に無料購読特典と販促品を手に入れている。

テレビと同じく新聞も死後暫く経つメディアの一つである。

何新聞だから良いとか悪いとかではなく、書いてある記事をマトモに信じる訳にはいかない。反面教師的な役割ならば価値はあるかも程度。

妻が読む横からふと目にした記事がある。「出回る陰謀論に振り回された私」だったっけ。

妻が手を離した後から記事を読んでみた。

案の定だった。要はディープステートやQアノンはありもしない話で、私は信じ込まされていた…という話。

さもありなん。結局のところ「そんなもの現実にはない」と言いたいのだろう。

本当に存在するかはワシにも分からない。でも「あったとして不思議ない」とは思っているし、背景的に信じるに値する事象が現実にある。

この大新聞は、インタビューで他人の口から「そんなものはない」と言わせている。アンフェアではないだろうか。最初から誤報の誹りを免れようと仕立て上げた第三者に言わせた体で伝える。

まるで世界が善意に満ち溢れたパラダイスのような前提に気味の悪さを感じる。

ディープステートやらアノンQという名前かは別だが、世界に欲望のせめぎ合いがあることは間違いない。

何故、人同士が争い、血を流すのか、これは過去形ではなく、現在進行形の話。たまたま日本人の多くが目の当たりにしないだけで、大小含めて世界で争いがなくなることはない。

平和に見える日本も未来永劫に平和が保障されている訳ではない。平和には対価や代償が必要なのだと改めて知る必要があるのではないか。事実、その必要な経費や対価は我々の税金から捻出されている。

家に鍵を開けて泥棒に入られたなら、一番悪いのは泥棒だが、鍵を開けていた家の人も不用心過ぎてどうかしている。

殴られそうになれば避けるのは当たり前だが、やられそうになれば反撃するのはごくごく普通のこと。

もし在宅中に不審者が入って来て、警察も呼べないくらいに緊急なら、ワシは不審者の目に至近距離から殺虫剤を狙って撒く。刃物でも持っていたなら、刃物を落とさせるように手首を狙う。刺されるのを待っている暇はないからだ。

陰謀論の真偽よりも、あまりに平和を当たり前に考えすぎては、知らないうちに自宅に他人が住み着いていても追い出せなくなる。

その住み着いた見知らぬ輩が笑いながら「これは陰謀論だから信じてはいけないよ」と言ったら、あなたは信じるのだろうか。

そんなことを想像してしまった。

でも、多分、空想ではないよ。