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母が死んだ日

母が死んだ

(2020年11月7日旅立ち)

病院から連絡があり急いで母の元に行った時には日付が変わろうとする頃だった。

うつむいている妹の手を握り3階まで駆け上がった。

その日の昼間見た時に付いていた酸素マスクや母が生きている事を数字で表していた機器は取り外され、母はベッドに横たわっていた。

母の手に触れた。

まだ温かかった。

妹が「お母さん、お疲れさん」と声をかけた。

脳内出血で救急搬送されてから2ヶ月半

脳内出血はリハビリで回復の兆しが見えたものの、内臓がどんどん悪くなっていった。

それでも母は頑張ってくれた。

私達に最後の親孝行と母を見送る心の準備をさせてくれた。

もう一度一緒にご飯を食べたかったよ。

まだまだ色んな話をしたかった。


こんなに悲しいのに家族は泣いてばかりはいられない。

弟が葬儀社に連絡し、病院に迎えの時間を伝える。

エンゼルケアをしてもらっている間にあちこち連絡をした。

葬儀社の車が到着し母を乗せて斎場に行った。

斎場で葬儀の打ち合わせをした。

棺で眠っている母に「お母さん、今なら目を覚ましても間に合うよ」と声をかけたが、母が目を開けることはなかった。

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