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Lifeをresetする・・・冥王星

引っ越して約1ヶ月が過ぎ、月もひと巡りし、やっと暮らしの場としてのいろいろが整って来た。

すっかり旅から遠ざかった時間が流れ、もうすぐ2年を迎えることになる。たぶんパンデミックなんて状況に遭遇しなければ、あのまま旅暮らしを続けて台湾に部屋を借りていたのかもしれないな。そう遠くない日にそんなことがあれば、楽しい気もするけれど。

コロナ禍でこれまでの暮らし方が思うようにできなくなって、塞ぎ込むとまではいかないまでも、けっこう憂鬱な日々を過ごしていた、そんな毎日に風穴を開けようと決行した今回の引越し。これはこれで悪くない。いやっ、むしろ良かった。あのまま流されるように旅暮らしを続けていたらと思うと、どこかでそれは自分を小さくさせてしまっていたような気がするから。

遠くへ遠くへと自分を外に連れ出す時間はいろんな出会いを運んできてくれた。その時間はかけがえがなく、愛おしい。だけど、そんな時間は永遠には続かなかった。

いつまでこのような閉塞感を世界全体で共有することになるのかはわからないけれど、今回の引越しは自分を今に連れ戻したような感じもしていて、旅暮らしとは違う別の安心感を感じている。

住う環境だけでなく、暮らしそのもの、ひいては生き方、仕事の在り方についても大きな変化のときを迎えている。毎日が新しい実験に満ちている。星たちが暗示していた自身の変化をこのような形で体験するとは思わなかったけど、今になるとしっくり来るというか、いい選択ができたなとちょっと自分を褒めてあげたい気もする。

明日のことはわからない。それは誰しも同じで、特別なことでもなんでもないんだけど、わからないからこそ楽しみや希望が生まれるわけで、それが生きる力にもなっている。旅暮らしにもすっかり慣れて予定調和の日々を送っていた自分にとって、今回のパンデミックが与えた影響は大きかったけれど、その副産物もまたそれなりに大きかったのかもしれない。残りの人生を考える、そんな人生の半ばにやって来て、こうしていったん立ち止まって考える時間と空間を手にしたことは良かったな〜と思う。

セカンダリーの月もまもなく山羊座へお引越し。セカンダリーの月はその人の体内時計のような役割を担っていて、日常を取り巻くムードを反映している。その月が約2年半に一度サインを移動するタイミングは実際の住まいの引越しと重なることも多い。自分もしかり。これまでの引越しもセカンダリー月が柔軟サインの終わりに差し掛かった頃に引越ししていることが多かった。恐るべし体内時計・・・内なる月が知らせてくれる変化の波に上手に乗っていくこと、それは自分らしく無理なく生きていくこととつながっている。

ネイタルの星たちもトランシット冥王星の影響下にあって、否が応でも冥王星がもたらす刷新力を感じさせられる。

今回の引越しでテレビ、電子レンジ、炊飯器、電気ポット、そしてコーヒーメーカーも手放した。コーヒーはハンドドリップに、ご飯は土鍋ご飯になった。最初は好奇心で断捨離を試みたのだけど、いざ実行してみたら、なんてことはない。無くても全然平気だし特別不便も感じない。それどころか便利なはずのものを手放して日常の手間が増えたはずなのに時間がゆっくり流れるようになって1日が長く感じられるようになった。

あれっ?あの便利さに頼っていた日々はいったい何だったのだろう?便利なものを活用し時間をショートカットして有効に使っていたはずだったのに、いつも時間が足りないと焦っていた。

結局、時間というのは自分の外ではなく、内に流れ息づいているものだということを身を以て体感した気がする。時間が無い、時間さえあれば・・・と時間を自分の外に追いやって生きていると生命力が萎んでいく。自分に与えられた時間は自分の命そのものでもあるから。

自分の時間を取り戻し、日常をリセットする。冥王星のトランシットはハードな面もあるけれど、こうやってその人の生き方を根底から生まれ変わらせてゆく。

久しぶりにエンデの「モモ」が読みたくなった。今の住まいは読書が進む。なかなか読み進まなかった小説がなぜかスルスル読めたりする。今年は読書の秋を満喫できそうだ。


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