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文科省の最新情報から読み解く~どうなる?今年の教育実習~


昨日、文部科学省からビッグニュースが届きましたね。

教育実習、座学でも単位取得可能(livedoor news)

タイトルの通り、新型コロナウイルスの対応に追われている学校現場に配慮し、今年の教育実習の単位を大学での座学で代替してもOK、という内容です。


元々、

①1単位あたり30〜45時間である教育実習の単位時間を、1単位あたり30時間に設定OKなこと(4/3)

②秋以降の教育実習を推奨すること(4/17)

③教育実習の期間の1/3以下の範囲が大学の授業に代替可能なこと(5/1)

が通知されており、なんとか教育実習をやろうという姿勢を見せていた文部科学省でしたが、ついに陥落しましたね。


個人的に教育実習は、教員になるかどうか迷っている学生が現場を体験し、現実を知って目指すのを諦めるイイ場だと思っているのですが。。笑

その体験ができないとなると、現実を知らないまま現場に飛び込むことになるためとても心配です。5年後の離職率に影響が出て来そうですね・・・


改めて今回の通知を整理すると、

今年に限り教育実習は上記①〜③を検討しできるだけ行う方向で検討しつつも、無理なら大学の座学等で代替してイイですよ。というお話です。

代替可能な大学での取り組みとして、各教科教育法等の座学や、ティーチング・アシスタント(TA)等が挙げられます。

さらによく読むと、それらの代替措置は今年度の単位に限定されず、去年取得した単位や来年度に取得する予定の単位をカウントしても差し支えない、という旨が記されています。例えば、去年取った教科教育法の単位を教育実習特例としてカウントしてもイイということになります。この場合、ただ教育実習をやらずに卒業しても教員免許は取れることになりますね。今年はもうそれでもしょうがない、という文部科学省の決断がここに表れています。


ただ問題点として、通知時期の遅さが挙げられます。重大な決断であるとはいえ、少し通知の時期が遅かったのではないかと。

おそらく9月10月に教育実習を予定していた学校がほとんどだと思われます。その場合、すでに夏休み前には打ち合わせを終え、実施する方向で時期を決めているはずです。

そこへ、「教育実習、今年はやらなくてもイイよ!」という通知。

受け入れる学校側は、「やる」と一回引き受けた以上断りづらい。

実習する学生側も、「やらなくてもいいのにやっている」という損な感情を抱く可能性がある。

せめてこの通知が1ヵ月早ければ、これから1~2ヶ月起こるであろう様々な問題を解消できたはず。。。


・・・とタラレバを垂れてもしょうがないので、本当に現場の先生方には体調に気を付けてご指導にあたっていただきたいです。ただでさえ多忙な今年度。実習生の受け入れはさらに多忙を助長する要因になるでしょう。未来の働き方改革のためにも、ぜひ17時に学生を帰らせてお仕事に集中していただければと思います。


これだけ影響がでると、今年の大学4年生近辺は「コロナ世代」と言われてもしょうがないかもしれませんね。それが偏見に繋がらないよう祈るばかりです。

最後までご拝読いただきありがとうございました。

2020.8.12


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