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新しい年の“福”を求めて〜三春だるま市(福島県三春町)
古い話題となってしまった感がありますが、1月21日(土)の三春だるま市レポートです。
だるま市の概要は、「みはる観光協会」の公式サイトをどうぞ♪
祭り当日は、町役場周辺から「四ツ角」交差点までの通称「おまつり道路」が車両通行止めとなり、道路の両側にずらりと露店が並びます。
今回も三春だるまを製作する「高柴デコ屋敷」(郡山市西田町)の4つの工房のだるまや干支物の張子のほか、お好み焼きや焼きそば、焼き鳥などのお祭りグルメのお店が出店していました。
当日はあいにくの雨でしたが、おおぜいの人出で賑わいました。
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まずは三春交流館「まほら」へ。
福聚寺の住職であり、芥川賞作家としても有名な玄侑宗久(げんゆうそうきゅう)さんが特大の三春だるまに書き入れた、その年に希望を託す「一文字」を拝見。
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今年の一文字は「欣(よろこび)」
以下、玄侑さんの言葉です。
香久耶姫と竹取の翁の出逢いは、やはり「欣」に包まれる。子どもが欲しかった翁と嫗は、欣喜雀躍したはずである。
「欣」のつくりの「欠」は、口をあけて笑うこと。「欣」はだから口を開けて笑いよろこぶのである。
子どもは親(養父母も同じ)の笑顔を見て、笑いを覚える。周囲の笑顔で更に笑顔に磨きがかかる。
しかし今の世界の現実は、そこに爆弾やミサイルが撃ち込まれる。開いた口から出るのは泣き叫ぶ声ばかり。
人類の愚かさに磨きがかかる今日この頃、「欣」を取り戻したいと切に願う。
特大だるまを製作したのは、高柴デコ屋敷の彦治民芸さん。
確認したわけではないのですが、この特大だるまは、デコ屋敷の4つの工房が順番に製作していると思われます。
4つの工房とは…
・本家恵比寿屋
・本家大黒屋
・彦治民芸
・橋本広司民芸
「三春だるま市」のチラシによると、三春だるまの特徴は…
・最初から目が入っている
・頭が平らで、横幅に対し背の高い東北型
・顔一面に淡い色を施し、眉は長めでヒゲが濃い
・顔の縁取りは鮮やかな藍がかった青色
・赤みを帯びた彫りの深い顔つき
なのだそう。
どの工房で製作しただるまも、上記の特徴が見られますが、それでも少しずつ表情やフォルムが違い、異なる雰囲気を醸し出しているのが興味深い。
好みのだるまや干支物を探すのも、だるま市の楽しみの一つだったりします。
高柴デコ屋敷観光協会の公式サイト↓
「まほら」を出た後は、露店で三春だるまや干支の「たつ車」の張子を拝見。
下の少しアルカイックな顔つきの三春だるまは、たぶん橋本広司民芸さん製作
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これも橋本広司民芸さんの「タツ車」
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少しやさしげな表情のだるまは、たぶん恵比寿屋さんか本家大黒屋さん
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だるまとだるまの間から顔を出すのは、彦治民芸さんのだるまかな?
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こちらも彦治民芸さんのだるま。三春だるまはいかめしい表情が特徴ですが、こちらは福々しい恵比寿顔
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「福」を求めて…
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三春町内の家では、新年の開運と家内安全などを願って、三春だるま市で買い求めた縁起物を1年間神棚に飾る風習があるそう。
「去年にまさるように」という思いを込めて、小さいものから買い求め、年々大きいものを買い求めるのがよいとされるとか。
ここからは、恒例の(?)お祭りグルメの写真を…
「きんつば」として販売されていた大判焼き。あんこがおいしかったです!
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「だるまよりオモチャ」な男の子。好みのオモチャに狙いを定めて…
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おいしそうな香りが漂っています(写真ではご紹介できないのが残念です…)
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おいしそうな音が聞こえてきます(写真ではお聞かせできないのが残念です…)
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個人的に、露店グルメといえば、お好み焼きと焼きそばです
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タマゴたっぷり…
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当日はあいにくの雨。あったかなおでんも人気でした
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これまた美味しそうなおだんご
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華やかな熊手
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白河市で作られる「白河だるま」のお店も。
白河だるまは全体的に丸く、目玉が描かれていないのが特徴。白河だるまは関東型、三春だるまは東北型なのだそう。
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香ばしい香りを振りまいていた鮎の塩焼き
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きんつば。“はふはふ”しながら食べました。
町内のTO-FU Cafeおおはたやさんの「おからドーナツ」も美味でした。ヘルシー♪
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ひとしきり露店をまわった後は、高柴デコ屋敷の皆さんによる「ひょっとこ祝い踊り」を見るため、三春町役場へ。
例年は「まほら」前で披露されますが、今年は雨天につき、屋根のある町役場の駐車場入り口で行われるとのこと。
1階のホールでは、すでに大町太鼓保存会の皆さんがスタンバイしていました。
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三春だるま市②へ続きます♪
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