キャッチーな数字のマジック | 数字は分かりやすくて分かりにくい
こんにちは。とある日の昼下がり。妻は友人宅に出かけて不在です。我が息子はお昼寝中で、静かな時間を有難く過ごしています。
プール監視員のバイト
学生の頃に小学校のプールの監視員のバイトをした事があります。夏休み期間中にその小学校の生徒限定でプールを解放し、常時2名の学生がその監視とお世話をするというモノでした。
基本的に楽なバイトです。ただ苦労したのが、子供をプールから上げる事でした。確か、1時間毎に5分間だけプールを空の状態にしてチェックするのがルールだった記憶です。
数字の伝え方を変えるだけで
『5分だけだから待って』と言っても全く従わない子供に対して、『300秒間』と数字を置き換えて伝えたところ、劇的に効果を発揮した記憶があります。
最初は何が起きてるか理解出来なかったんですが、ブツブツと何か唱えています。皆口々に300秒を数えているようでした。笑
数字の解釈って難しい
5分も300秒も時間としては同じです。子供のお茶目なエピソードだなと思っちゃいます。
一方で、私達オトナはどうでしょうか。身の周りに溢れる数字に対して正しく理解しているんでしょうか。気をつけたいですね。
感度が99%の検査で陽性のアナタ。罹患率は?
印象に残ったTweetがあったので紹介したいと思います。
感度が99%の検査で、結果が陽性であったとしても、実際の罹患率は極めて低くなるという内容です。
検査にて陽性になる確率は、その病気に罹っている確率とは全く別物ということがわかり易く解説されています。ベイズ推定というらしいです。
以下引用です。少し編集しました。
100万人のうち、HIVに感染者は100人とする
全員に対して、HIV検査を行ったとする
この場合、感染者100人の99%、99人が陽性の判定・・・①
HIVに感染していない人は999,900人
うち99%は陰性と判断され、1%は陽性と判断されてしまう
その数はなんと9999人!・・・②
まとめると、この検査によって、HIV陽性と判断された人の数は10098人(①+②)
その中で本当のHIV感染者は99人である。
99/10098*100≒0.98%
陽性の結果を受け取ったあなたが、HIV感染者である可能性は1%に満たない。
なかなか秀逸だなと思いました。危うく数字マジックに騙されるところでした。
※ 詳しい解説についてはTweetを見ていただければと思います。
3人に1人が離婚
このワードもよく耳にするものの1つです。単純に離婚率って高いなという印象を受けますが、離婚率1÷3=33%とはならないようです。
『年間の婚姻件数は、離婚件数の約3倍』という事実があるだけです。『3人に1人が離婚する』訳ではありません。
以下引用です。
婚姻件数と離婚件数を見れば答えが出てきます。
婚姻件数が約60万件、離婚件数が約20万件。
婚姻件数60万件から離婚件数20万件を単純に割ると3人に1人が離婚という結果になりました。
統計上では離婚している人は人口1000人あたりで2人(1年あたり)にも満たないようです。
※ 解説の詳細はリンク先の記事を見ていただければと思います。
さいごに
とは言え、私自身も気付いていないだけで勘違いしてるケースは多々あるんだと思います。キャッチーな数字の意味を探っても理解できないこともしばしば。数字って難しいですね。それではまた。
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