見出し画像

株式会社ミラーロイドでの仕事を振り返る

こんにちは。

私は2018年から2021年まで「株式会社ミラーロイド」でCTOとして働いていました。退職してから少し時間が経ち、段々と記憶が薄れてきているのを感じているので、自分自身のキャリアをまとめる意味で描き残そうと思います。

入社の経緯

元々の接点はありませんでしたが、人づてで私の話を耳にしたとのことで声がかかりました。当初は技術顧問として週一、二で手伝っていましたが、社内ITの整備やプロダクトの改善を加速させる必要があり、一から作り上げていくためにも転職することとなりました。

ミラーロイドでの守備範囲

画像1

CTOであり役員でもあるという立場でジョインしたため、それ以前からマネジメント職を経験していたことから、プロダクトの開発だけでなく、事業戦略や社内全体のマネジメントも行っていました。

経営戦略、事業戦略への関わりと、社内マネジメント

事業戦略への関わりとしては、事業の動きやステークホルダとの折衝における報告と課題の検討、それらを加味したうえでの計画調整とフィールドへの周知となります。

画像2

毎週の役員定例に出席して、各役員の事業状況の報告を確認しながら、各部がどのように行動していくべきか?を議論し、常に変動する状況に対応していました。

なお、私はファイナンスの知識は無いので、財務まわりに関してはCEO、COOにお任せしていました。(経営戦略に関わるなかで少し知識はつきましたが)

マネジメントとしては、開発部のマネジメントが中心となっていましたが、社内の業務ルールやコミュニケーションルールを設定したり、営業のマネジメントを行ったりと、事業の運営全般のマネジメントを行っていました。
例えば以下のようなものです。

〇 見込み顧客の状況確認と対応スケジュールの調整
〇 経営戦略のなかで発生した企画のプロジェクト計画を作成
〇 部門間の情報連携に関するルールの作成と実行・監視
〇 KOL等の重要ステークホルダとの折衝
〇 共同開発のビジネス調整
など

営業の支援

ミラーロイドの営業チームはマンパワーで動いたので、スケジュール・タスク管理、情報共有、組織改善などにおいて課題が多く、なかなか安定したパフォーマンスが出にくい状況でした。

開発しても売れなければ意味がないので、事業フェーズごとに以下のような支援をしてきました。

画像4

特にプレゼン、プリセールス、代理店マネジメントを行っていた頃は、開発メンバに権限を委譲することで、営業としての活動を最優先にしていました。

画像3

過去、管理職として営業と共に行動していたことはありましたが、完全に営業活動を行うのは初めてで新鮮でした。気難しいお客様との折衝は珍しく緊張したのをよく覚えています。

営業の業務は嫌いではありませんが、ビジネススキル以外にも営業スキルというのが必要なんだということを身をもって理解しました。

社内ITの構築、社内業務のルール作成

入社当初はレガシーな環境だったので、私自身の利用経験があり早急に利活用を行えるConfluence、Jiraを導入し、それと連携しやすくてAndroidユーザに使いやすいG-Suite(Google Workspace)を導入しました。

画像5

これを機に社内のIT水準は大きく向上し、それ以外のツール類も順次クラウド化してきました。

また、社内業務の管理の仕方についても、ツールの使い方、情報のまとめかた、連携の取り方などを設定して学習してもらいました。

クラウドへの移行について、当初は反発するところもありましたが、慣れていくにつれて使い勝手の良さから、最終的にはクラウド以外あり得ないくらいの状況になっていました。

プロダクトマネジメント
開発プロジェクトマネジメント

プロダクトマネジメントとしては、KOLとの対話、ユーザインタビュー、利用状況のトラッキングなどでマーケット状況を確認し、それらとプロダクトで実現したい価値を照らし合わせ、ユーザーストーリーを作成して開発へ落とし込んでいくような流れでした。

開発は週間のスプリントで実施していて、平行でQAを動かすことで素早い価値提供を目指していました。

プロジェクトマネジメントとしては、開発プロセスの改善や、オフショア開発の調整などのアクションのマネジメントと、チーム課題の洗い出しと改善の調整などを行っていました。

QAは専門の担当がいなかったので、人事担当からメンバをアサインしQAとして教育しながら組織化していきました。

画像6

企画、ビジネス検討

詳細に触れられないことが多いので、巻きで書くと以下のようなこともしていました。

〇 東京オリンピック
オリンピック選手村への導入の話があり、リアルタイム翻訳の機能開発に向けた技術検証などで国産の翻訳技術について相談、検証を実施。

〇 博報堂さんとの新規広告媒体の共同開発
自然かつインタラクティブな広告を作り、美容室でのユーザ体験を向上できるような広告媒体を共同開発しました。
https://www.advertimes.com/20200128/article306773/

〇 airClosetさんのJRスタートアップイベント共同開発
リモートでプロのスタイリング相談が出来るサービスとして、イベント用のサービス開発の相談を受け、面白そうだったので(ほぼ無償で)ソフトウェアを開発しました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000105.000011623.html

〇 早稲田ビジネススクールで事業内容をスピーチ
新規事業性の高い商材としてお招き頂き、どのようにしてビジネスとして進めてきたのかを紹介させて頂きました。
これをキッカケに新しいビジネスが生まれています。

この他にも色々な会社・業種の方とビジネスの検討を行ってきましたが、これらの体験はいずれも刺激的で、新しい発見と成長を促すものとなりました。

全体を通して大事にしていたこと

ミラーロイドに入社してから退職するまで、一貫して以下の考え方を大事にしていました。

画像7

価値提供を大事にして、誰のために?何のために?何を提供するのか?を忘れたことはありませんでした。

新しいことは積極的にチャレンジして、常にリスクを先に見ておきながら「行動すること」を大事にしていました。単純ですがチャレンジするなら「面白いかどうか」は大きな判断の元になっていました。

チームビルディングを大事にして、チームのパフォーマンスが常に最大であり続けられるよう意識していました。メンバ間の連携や情報連携など、業務遂行の効率化や、モチベーションに繋がるような意識付けなど、社員が楽しくやりがいをもって働ける環境となるようにしていました。

そして、サービス提供者として、ビジネスマンとして、社会や生活者が豊かになることを目指していました。事業フェーズから美容室やそこに来店するお客様がメインターゲットとなっていたので、理美容業界や美容サービスを求めるお客様が豊かになることが、社会を豊かにしていく第一歩として考え行動していました。

なぜCTOを辞めたのか

退職後、もう何度となく聞かれました。
詳細をここに書くことはできませんが、既に利用してくれていたユーザのためにもサービスの継続を優先することを決断した。ということになります。

もし知りたい方は Twitter または Facebook でご連絡ください。


ざっと書くと以上になります。
2年半~3年とあまり長い期間ではありませんが、いろいろな出会いやビジネスに触れることが出来て、とても密度の高い時間を過ごすことが出来ました。
これからもマネジメント領域を中心として、様々なサービス開発に関わることで、社会や生活を豊かにしていけるよう頑張っていきたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?