値段設定が難しくて反省…の巻

イベントの失敗から学べる点はないかと考えている。

イベントの売り上げが、出店料を差し引いて1000円ほどしか残らなかった。
これはイベントが悪いのではなくて、僕の出店の仕方が悪かったんだろうと反省した。

改善点として今回は「値段設定」について考えてみようかと思う。

値段設定というのはかなり難しい。
最初は“言い値でやってみる”というチャレンジをやっていて、それこそ人の思うままな値段をいただいて靴磨きさせていただいていた。

そうすると、だいたいがみんな「自分では決められないから値段を言って」と言いだした。
自分で値段を決めてもいいよと言うと、人は喜ばないで困ってしまう傾向がある。
なんというか、自分で決めた値段を払おうとすると、そりゃあ安い方が良いから本当は「じゃあ100円で…」なんて言いたいところなんだろうが、さすがにそうすると可哀想だし悪いから…という気持ちから「値段を言ってくださいー」なんて言い出すのである。

この作戦はある意味では失敗。
しかし、「じゃあこうしようか」という、自分の決めた値段を提示すると、今度は「ちょっと高いなぁ」と思うらしいのだ。

う～ん……どっちなんだよ！

今回のイベントで、通りすがりの人が「靴と同じ値段…」とこっそり言っていたのが聞こえた。
うーん。確かに、イベント内で売られていた中古の靴はそれくらいだったかななんて思うが、会場内の靴は汚れていたぞ。つまり“多少汚かろうが、新しくひとつ買った方がお得だと思う人種”が会場内にいたのだと思えば、そりゃあまぁ失敗だと言えるだろう。最初から半値でやるべきだったのかもしれない。もしくはつべこべ言わず、一律1000円とか500円にすべきだったのかもしれない。

自分がお店を構えているならまだしも、イベントに出ると言うなら、いったいそこにはどれくらいの価値観を持った人が集まるのかとマーケティングしたり、そこのイベントの「相場」みたいなものをチェックしておく必要はあるかなぁと思った。

今回出たイベントのそこにいるお客さんというのは、中古品が好きだったり、ヴィンテージ ものや、ちょっと変わった手作りものが多かったりするわけで、たとえば靴と同じ値段の靴磨き料金だったら“自分でもやろうと思えばできること”に、それだけのお金なんざ支払いたくないと思うはずなのだ。そりゃあ納得である。

全く収入がないよりも、500円でもいいから落としてもらう方が良いのである。男はつらいよの寅さんが叩き売りで、商品を500円にしてしまう理由もなんとなくわかるような気がする…。だけど500円だってバカにはできない。10人の靴を磨いたら5000円にはなるんだ。時給1000円の仕事よりもずいぶんマシだと思った方が良いのね。

いやぁ。値段設定は難しいけど、そうやって市場を考えるとマーケティングはおもしろいなぁとちょっとだけ思うよね。