「内部通報制度」を構築する3つの手順
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「内部通報制度」を構築する3つの手順

改正公益通報者保護法2022年6月12日までに施行されることになります。

改正法の施行に向けて、消費者庁が公表するとしていた
「公益通報者保護法第11条第1項及び第2項の規定に基づき事業者がとるべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針」(令和3年内閣府告示第118号。以下「指針」という。)が本年8月20日に、また、「公益通報者保護法に基づく指針(令和3年8月20日内閣府告示第118号)の解説」(以下「指針の解説」という。)が本年10月13日に公表されました。

これで「内部通報制度」の構築に求められる3つの材料
1.改正公益通報者保護法
2.指針
3.指針の解説

が出そろったことになります。

以上を踏まえ、次の3つの手順に従って、自社の「内部通報制度」の構築に向けた取組みを加速していきましょう。

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手順1:改正公益通報者保護法の理解を深める

法の目的は、公益通報を通じた法令の遵守にあります。
そのためには、内部公益通報を適切に受付し、調査を行い、当該調査の結果、通報対象事実に係る法令違反行為が明らかになった場合には、是正に必要な措置をとる必要があります。

受付・調査・是正措置においては、特に、次の2点の体制を構築することが求められています。

■公益通報者保護法第11条第1項
内部公益通報を受け、通報対象事実の調査をし、その是正に必要な措置をとる業務に従事する者を定める。

■公益通報者保護法第11条第2項
内部公益通報に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置をとる。

まずは、改正公益通報者保護法の理解を深めていきましょう。

手順2:指針の理解を深める

以下、「指針」の消費者庁サイト

指針では、事業者がとるべき措置の個別具体的な内容ではなく、事業者がとるべき措置の「大要」が示されています。

しかしながら、指針は、「公益通報者保護法第11条第1項」および「公益通報者保護法第11条第2項」の規定を具体化したものであることから、事業者にとっては、指針に示された事項への対応は「マスト」となります。

改正公益通報者保護法では、処分権限のある行政機関は、事業者の内部通報体制の整備が十分でないと判断した場合、当該事業者に対し助言・指導・勧告するとともに、勧告に従わない場合は当該事業者名を公表することができる、いわゆる「行政措置」が導入されることになります。

第2の手順として、指針の理解を深めていきましょう。

手順3:指針の解説を踏まえた「内部通報制度」を構築する

以下、「指針の解説」の消費者庁サイト

指針の解説では、次の考え方が示されています。

​事業者がとるべき措置の個別具体的な内容については、各事業者において、指針に沿った対応をとるためにいかなる取組等が必要であるかを、諸要素を踏まえて主体的に検討を行った上で、内部公益通報対応体制を整備・運用することが必要である。

ちなみに、指針の解説は、現行の「公益通報者保護法を踏まえた内部通報制度の整備・運用に関する民間事業者向けガイドライン」(平成28年12月9日、消費者庁公表)の規定が盛り込まれており、本指針の解説が、改正公益通報者保護法施行後の実質的なガイドラインとなります。

指針の解説は、次の4つの項目で構成されています。

■『指針の本文』
指針の規定を項目ごとに記載した項目

■『指針の趣旨』
指針の各規定について、その趣旨・目的・背景等を記載した項目

■『指針を遵守するための考え方や具体例』
指針を遵守するために参考となる考え方(例:指針の解釈)や指針が求める措置に関する具体的な取組例を記載した項目

本項目の具体例を採用しない場合であっても、事業者の状況等に即して、本項目に示された具体例と類似または同様の措置を講ずる等、適切な対応を行っていれば、公益通報対応体制整備義務等違反となるものではありません。

しかしながら、本項目の具体例を踏まえつつ、自社の状況等を勘案して、具体例に沿った対応をとるための検討を行った上で、内部公益通報対応体制を整備・運用することが求められることから、本項目への対応は「マスト」となります。

■『その他の推奨される考え方や具体例』
指針を遵守するための取組を超えて、事業者が自主的に取り組むことが期待される推奨事項に関する考え方や具体例を記載した項目

本項目に記載されている内容についても、法の理念の達成や事業者の法令遵守の観点からは重要な考え方や取組であることから、自社で検討を行った上で、極力取り入れることが必要となります。

以上、3つの手順に従って、内部通報制度の構築をスタートしましょう。

福田秀喜(行政書士福田法務事務所)

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【追伸2】

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行政書士福田法務事務所。「金融」を専門領域としたリーガルサポートを提供することで、金融機関、金融商品取引業のコンプライアンス経営を支援。金融機関での実体験にもとづき、法務知識の向上の支援などコンプライアンスサポートを専門分野として活動中。