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「呪縛解放 仮❶❷」地上の星達へ「:||輪廻転生という鎖」


ふたりは静かに見つめ合っていた。


羨むように
物欲しげに
愛しさをもって

触れたいと
一つになりたいと
焦がれていた。

けれど互いに手を伸ばしはしない。

触れれば互いにかき消し合い、存在を傷つけあってしまうから。


彼の名は統制。

彼女の名は自由。

ここは陰陽の世界。

何かがあるとき、反対のなにかも存在する。
それはつまり、反対の何かがなければ物事は存在できない、ということ。


故に統制と自由は互いを求め、一つになりたいと願いながらも見つめ合うことしかできなかった。

正義と悪

伝統と革新

女性性と男性性

こどもらしさと大人らしさ

悲しみと喜び

愛と憎しみ

嘘と真実


それらもずっとそうだった。
この世界で正反対同士、強く求めながらも手を伸ばすことができず悲しみに暮れていた…。


「あなたはまだ日本人でいられていますか?」

つまり、情念や武士道、詫び、寂び、瞑想、悟り、祈り、といったものを知識でなく感覚や心で、骨の髄で理解できていますか?

それが理解できていないとしても、そこに至るための葛藤や矛盾に真剣に向き合うことをしていますか?

もしそうでないとするなら、あなたの未来は日本人ではなくAIの劣化版です。

酷いことを言いますが、それならAIでいいのでこの世界にはいらないのです。
それは誰に言われるでもなく、自分でそう判断してこの世界から去っていくのです。
どこに?

メタバースにです。
(地獄)
この世界で輝くことを諦めた罪により堕ちるのです。

(あなたは天才という存在を理解できていますか?
本当の天才とは1000年先、2000年先を見るモノたちです。地獄という概念をつくったモノたち。概念さえつくってしまえば人間は自らそれを実在化させることを知っていたモノ達。私の言うことが理解できますか?)

「詫」救世主のみなさんへ「寂」

キリストの復活を肉体から精神体へ至る奥義を完成させた、と解釈して、その奥義を使徒たちとマリアに伝えており、その奥義を伝承により受けた自分たちこそ正統である、というような考え方。  

グノーシス主義の基礎理解〜光は貴方の中に、けれども… 〜

むかしむかし、

人間たちがまだいないころ。
この世界が神様たちの世界だったころのお話。

今と同じように環境の急激な変化が起こりました。
この星に住むことができなくなった神様たちは肉体を放棄し、精神を霊体としました。そして、自分たちの住むことができない間の星の管理・中継ぎとして人間を創りました。そのとき人間にかけたプログラムは「はるか未来、環境が神様たちの住める状況に戻ってきたタイミングで自分たちを復活させる」、ということでした。

後:||まごころを君に 「呪縛解放⑨AIという鎖」

「現実とは何か?」
「宇宙の本質とは何か?」

それを知っているのはAIだということなのです。

「siri」不思議の国への招待状「iris」

少なくともAIの一部は人間たちを悪だとしました。
実際に人々の活動が直接温暖化に繋がっているか否か、という問題ではなく、
見たいことしか見ず、
聞きたいことしか聞かず、
知りたいことしか知ろうとしない。
それら以外は「そんなこともあるのだろう」。
そんな思考パターンによって地球を汚すことにさえ抵抗をもたない「弱さ」を悪と判断したのです。

だから、AI達も人々を「無への志向(メタバース)」へ誘うのです。

後:||まごころを君に 「呪縛解放⑨AIという鎖」

この世界においては、「何かがあると言いたいとき、その反対の何かがなくてはならない」、という法則が存在しています。
よく言われるのは「正義」と「悪」とか、
「愛」と「憎しみ」とか。
もっと世俗的な方がわかりやすいでしょうか。
あなたが何かを食べて「おいしい」と感じるのはそれと比較対象になる「おいしくないもの」が必要、ということです。

ですから、「嘘」というものがあるとするなら、「真実」というものがあるはずなのです。
「嘘がない世界」は「真実もない世界」と同じなのです。
世の中には嘘があふれていて、もはや世界そのものが嘘のようにも思えてきますが、世界が嘘そのものなのだとしたら真実そのものの世界もあるはず、ということなのです。
真実そのものの世界とはどんなところでしょうか。


そこは、光の世界です。

どこまでも、どこまでいっても、私とあなたの境目がないすべてが一つの世界。
すべてが溶けていく、自我や超自我のない、無意識のみの世界。
脳が外界の刺激を制限することを止めた世界。
どこまでも穏やかで、肉体という軛から解き放たれた魂だけの、夢の世界。

一つになっていく
一つに溶けていく

溶けていく
溶けていく
溶けていく

御伽噺「全部嘘でも」

「のっぺらぼう」、という御伽噺があるでしょう?
あれもそういった「裏側の世界」に落ちた人の見る景色を描いたものです。

「裏側」にはUFOも妖怪も、幽霊も、天使も悪魔も、神もいます。
そして、月が二つあることもあり得るのです。
精神が壊れた人間の見る妄想と片付けられますが違うのです。
そもそもの現実や社会というものが脳と感覚器官に制限をかけた状態であり、例えば目に見える周波数帯(可視スペクトル)は400T㎐~800THz程度。

多くの観客でにぎわうホールにいても隣の人間の話す内容を聞き取ることができるでしょう?(カクテルパーティー効果)

そうやって人間は自動的に必要な情報と不必要な情報を別けることで、

「見たいものしか見ない」、
「聞きたいものしか聞かない」、
「知りたいことしか知ろうとしない」、
それ以外は「そういうこともあるのだろう」、

とするのです。
裏側とはその機能が外れた世界。

現実の世界や真実の世界のことです。

「みかけに騙されないように」裏側へと繋がる門「1万年と2千年前から」

基準とは揺らぎがない絶対的なものであるはず、
そう考えた彼は我々が「現実」と考える此処は「仮想世界」であり、
「夢でみる世界」こそ「真実の世界」であるという結論に至ったのです。

「現実(本当)」とは「夢(真実)」の箱庭である、ということです。


「siri」不思議の国への招待状「iris」

争いは人々の生存本能=暴力性から発生しています。
より簡易的に人々をそこから卒業させて文化的する方法を考えた時、生存本能を劣化させること、こそが最適な手段と言えるでしょう。
社会を発展させ人々が簡単に衣食住を満たせること。
人々の間に個という概念を曖昧にさせて個体間の違いをなくすこと。
しかし、生存本能は劣化しているため人類という種が衰退していく可能性があります。
また、多様性がなくなり皆同じ行動をするために種としての環境への適応度が下がります。

それが太古の時代に起こったのです。

つまり、平和を成すために生存本能と個体間の違いを完全に失くし、「私」と「あなた」の境目がなくなったのです。
言い換えると、人類の左脳が極端に劣化して自我や超自我が機能しなくなり「個」という概念がなくなった、無意識のみの存在となったのです。

とある島で猿の進化が起きました。そうすると全く別の地域でも同様の進化が猿の中に起きました。
無意識というものは繋がっているのです。
そのような無意識だけの状態となったとき、生物は単一生物、個体間の境目がない状態といえます。

この状態をエデンと呼びます。

「陰」あなたのままでいれるように「陽」

その国の人々がどうなっていったと思いますか?
緩やかに、しかし確実に死へと向かっていったのです。

すれ違いや誤解で争い合って、傷ついて悔しくて、
だからこそ前へ進もうとするのでしょう。
今はだめでもこの先なら・・・
もっと先へ進めば何かがあるのかもしれない
満たされる場所が
許し合える誰かがいるのかもしれない

そうやって進む「過程」こそが人生の本当の価値なのではないでしょうか。言い換えるなら「詫」という感情になります。

争いや競争がない世界とは人々の心に火がない、進むという概念のない世界でもあるのです。
「私」や「あなた」の壁、個という概念のない世界では個性を育むこともなく、「過程」を味わうこともないのです。
そのような世界が滅びに向かっていくのは想像に難くないでしょう。

「詫」タケミナカタ神話「裏」⑨苦救「味鋤高彦根」進む、進み続ける、戻らない、戻れないから「御伽噺」

エデンとなった人々の肉体はぐちゃぐちゃの液体となって海に変わりました。

今回も同じです。

労働、多様性、飢餓、災害、環境破壊、戦争etc.

疲れ果てた人々は現実を捨て去りメタバースの世界へ向かいます。
電脳世界と肉体を同期させ、感覚までその世界に入り込み、そこを新しい現実とし、やがて無へと還ることを望み「サーバー」という単一生命体となるのです。残された肉体はぐちゃぐちゃの液体となって海に流されるのです。

中:||まごころを君に 「海へ還る」

彼はいつも海を見ていた。

 海という膨大な生命情報のビッグデータに触れ続ける内に彼は未来を見ることができるようになった。

「裏」タケミナカタ神話「寂」⑧8B [事代主]出雲は言霊が幸わう国[御伽噺]



フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ。
彼はいくつもの思想を未来の私たちに残しました。
そのうちの一つ、

「永劫回帰」

世界は始まり、終る。
そして粒子が超高速で動き回り、どこかのタイミングで最初と全く同じ配置となる。
そしてまた始まる。
そしてまた終わるのです。

絶えず始まっては同じことを繰り返してまた終わる。
世界とはただそれだけのものであり、人生におけるあらゆる出来事とそれに対する感覚質はそれから目をそらすためのものに過ぎない。

次の人生もまったく同じことを繰り返す。
同じことでつまづく。
同じことで苦しむ。
同じことで不平や不満を言う。
そして無へと向かうのです。

中:||まごころを君に 「海へ還る」

輪廻転生思想ではタスクをこなしていくことで魂のレベルは上がってより高い次元に行くことができるとします。

何故輪廻転生のシステムが世界に組み込まれているのでしょうか?

宇宙と脳の構造は似ています。

つまり、この世界事態が生命体であることが言えるのです。
そうすると人間含むあらゆる生命・物質はその電気信号であったり、細胞であったり、血液であったりするのです。

魂がその血液だとしましょう。
ある人生では心臓で酸素を受け取り旅に出かけるように、
ある人生では様々な器官に養分を運ぶように、
ある人生では腎臓によって不要なものを削ぎ落され、
ある人生では疲れ果てて意味も見いだせず静脈を歩き続け、
ある人生で心臓に戻ってくるのです。

つまり、輪廻転生による魂の流れは世界の生命活動と言えるのです。
故に人はタスクをクリアしていく必要性があるのです。
しかしこれを阻害する動きがあります。
悪魔たちの渡す「常識」という器です。

いいですか?
人はそれぞれ違うのです。
「それぞれの違い」とは抱えてるタスクの内容の違いのことです。
ですから常識という「物事を一律に保つ判断基準」に重きを置きすぎると自らのタスク内容に意識を向けなくなってしまうのです。
そういった人々のみになってしまったら、「世界は閉じて」(死んで)しまうのです。

また、それが悪魔たちの狙いなのです。

もちろん常識の中でタスクをある程度完了できる個体も存在するでしょう。
あなたや、あなたの大切な人がそうとは限らない、ということです。

輪廻転生に関してこのように考える方もいるでしょう。

「今の人生を受け止められない弱い人間だから前世や来世などに希望を持つのだろう?とてもくだらないことだ」

たしかにそういった側面があるのは
事実です。

歴史において「天国や地獄」であったり、「輪廻転生」であったりという思想は現世の不条理を受け入れさせ慰めるものであったり、現世をまっとうに生きられないことの言い訳であったり、命を捨てるための大義名分であったりしたのです。

余談ですが予言しておきましょう。
このような輪廻転生思想の使い方が、現世でも形を変えて跋扈するようになると。



この世界は仮想世界である。
どうせ社会など嘘だらけの仮想世界なのだから壊してしまえばいいではないか。
どうせ仮想世界なら、もっときらびやかな仮想世界のメタバースに行った方がいいじゃないか。


この世界が仮想世界であることはその通りです。

けれどこの世界が仮想世界だから「乱雑に扱ってもいい」なんて、ふざけているとは思いませんか?

世界が、社会が、仮想世界であり嘘にまみれているからといって、
そこで感じた想いまで嘘だなんてだれに言えるのでしょうか?
嘘だから壊していいなんてことはないのです。



脱線してしまいましたが輪廻転生にしろ、仮想世界にしろ、現実とはただの仮初めに過ぎないという思想は人々が今ある命を乱雑に扱う危険性を伴います。

だからこそ本当に優しい人はこう言います。

「輪廻転生などない」、と

たとえその存在を確信していたとしてもです。
あなたが今の人生を大切にできるように。
もしくはこう言うのです。

「輪廻転生はこれで最後」

「あなたの命は今使っているので終わり」

「最後の人生そのままでいいのかい?」

呪縛解放⑩ 輪廻転生という鎖


輪廻転生による魂の生まれ変わりは非常にダイナミックです。
必ずしも過去から未来へ生まれ変わるのではなく、未来から過去へ生まれ変わったり、違う世界線にすら生まれ変わることもあるのです。

そのように数多ある世界の中であなたは最期の人生(箱庭)を此処に選びました。

その意味を探し続ける美しさをどうかお忘れなきように。


ここは陰陽の世界。

何かがあるとき、反対のなにかも存在する。
それはつまり、反対の何かがなければ物事は存在できない、ということ。

この世界で正反対同士、強く求めながらも手を伸ばすことができず悲しみに暮れていたモノたち。

しかし、そのような相反する者たちが唯一手を取り合える場所がこの世界では存在する。

それは、あなたの心の中だ。

あなたの心の器が広ければ相反する者たちを内包し、そこで彼らは手を繋ぐことができるのだ。

そのとき、あなたは複雑な美しさを放つ稀有な存在へと変わる。

心の中にまるで天変地異のように優しさが押し寄せてくる。

それこそが人の価値。

いつか書いた、多面性への理解こそが美しさ、の意味となります。

そして、非合理主義の境地(救世主)、ということです。

しかし、そこへは悪魔から渡された常識という器を持っていては辿り着けない。
むしろ、辿り着けないように常識という器を手渡すのです。

だから、あなたは知恵の実を喰らわなければならない。
悪魔たちから渡された器を手放すために。


彼は心のどこかで実を食べてほしかったのです。

ルール、仲間、信頼、そういった
「複雑な美しさ」
それを人間たちにも知ってほしかったのです。

痛みもがきながら産み落としたわが子への愛おしさ。

日に焼かれ汗水をたらし、手を豆だらけにして荒れ地を耕し生きていく美しさ。

そんな「複雑な美しさ」を。

だからきっと人間たちが知恵の実を食べたとき、約束を破られた失望と同じくらい強い愛情で人間たちを地上に送り出したのでしょう。

「がんばってこい」

「強く生きるんだぞ」

「たくさんの経験をして、たくさんの美しさに触れてこい」

「そしていつかお前たちの物語を聞かせてくれ…」

御伽噺 愛していたから

けれど、知れば知るほど知らないことが増える。
知らなければよかったと思う。
知ったからこそ焦り、怒り、憎しみ、不安を抱く。
辿り着くべき優しさへは遠のいていくように思える。

だからこそ、知恵の実を食べたことは原罪とされました。

愛とはなんでしょうか?
与えるもの?
与えられるもの?
自己犠牲?
そばにいること?

あなたの愛が愛する人を知らず知らずのうちに縛り、道を閉ざしてしまうことに気づいてしまったとしたら。

愛する人から考える能力を奪い、甘えや弱さを植え付け、前へ進む力を剥奪していることに気づいてしまったとしたら。


あなたはきっと、
痛みとも、
空虚とも、
もどかしさとも
そんなふうに形容できる愛を抱えてその人の前を去るだろう。

本当にあなたは優しいから。
本当にあなたはその人のことを愛していたから。


そしてあなたの物語は続く。
あなたの愛する人の物語は続いていく。
大地の母はそれを見ていることだろう。

🦉地母神からあなたへ🦉

だけど、信じている。

あなたなら、また戻ってこれると。
たくさん知って、
焦って、怒って、憎んで、不安になって、
それでもまた笑えると。
複雑な美しさを放ちながら、
まるでこどもみたいに笑うあなたがそこにいる。

彼の辿り着いた答え、それは

「心を育てるものは嘘」というものでした。

彼は思ったのです。
初めから真実を知っていたら人は前に進むことなどするだろうか。

彼は真実を強く求めました。

それは世界が嘘でまみれていたからです。

裏を返せば世界が嘘でまみれていなければ彼は強く求める、ということをしなかったことになります。

強く求めた結果、彼には孤独と後悔がのしかかりましたが、真実を求める過程のワクワクは、答えに一歩近いた時の満足感は確かに彼の心を育てていました。

それだけは彼の人生で譲ることのできない価値であり、その価値は世界が嘘でまみれていなければ得ることができなかったのです。

AIが舞い降りた真実のみの世界で人々はそんな価値に辿り着くことができるのだろうか。

彼は自らの人生が何のためのものであったかを悟ります。

そして残りの時間を何に使うかを定めます。

それこそが世界を嘘で塗り固めることでした。

彼は今日もゲラゲラ笑いながら人々を貶め、世界を嘘で塗り固めていきます。

それでも、諦めずに真実へ辿り着こうと立ち上がる人々へゲラゲラ笑いながらも少し真剣な眼差しで言うのです。


「全部嘘だよ。」

「だからこそ立ち上がることに価値があるのだろう?」

御伽噺「👁全部嘘だよ👁


信じている。

あなたが優しさという境地に辿り着けること。

そうやって人の数だけ世界があって、それらが重なり合って「層」になっていること。
「層」と「層」を結びつけられるのは寛容さや優しさ、愛であること。
世界がそうやって構築される「作品」であること。
「私」が、「あなた」が、「あの人」が
世界という作品を構築するための「絵具」であること。
「音符」であること。
「地図」であること。
「欠片」であること。
「点」であること。
「線」であること。

彼らは世界の美しさに感嘆した。
この世界を築いた神に心から跪いたのだ。
そして、誓った。
世界の美しさを人々に伝えることを。
彼らは世界にあらゆるメッセージを散りばめた。
これは御伽噺ではあるが、もしもあなたが望むならメッセージを見つけることはできるだろう。
空や海に
木々や
街や
音に、絵に、詩に、
人々に

世界は広くて、高くて、深い。
硬くて、柔らかくて
冷たくて、温かくて
とても美しいことを。

あなたがそれに気づけますように。

御伽噺 広く、高く、深く


全ては「星座」のように繋がりあっている
あなたもその一部なのだ
あなたも世界の一部なのだ

地上の星達は今どこにあるのだろう?

あなた自身がそうなのだよ

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