PLANETSvol.10刊行記念トークショーに行って


PLANETSvol.10刊行記念トークショーに行ってきました。


〈まとめ〉
インターネットはもともと自分で検索して情報を取得するものだったが、Twitterの台頭とともに情報取得の受動化が進んだ。書き手の安易な投稿増加による情報の品質悪化、読み手の短絡的かつエモーショナルな情報受容と攻撃的リプに対する警鐘を鳴らして、宇野さんは「遅いインターネット」を提唱している。
つまり、140文字のTwitterではなく中身のあるウェブマガジンを発行すること、また双方向のコミュニケーションとしてはクローズドなオンラインサロンを運営してウェブマガジンの作成を行なうことで、書き手と読み手の育成を行なうのである。

それに対して前田さんやけんすうさんはプラットフォームにおいても、仮想空間における関係性が匿名性を排除することでヘイトを排除しコンテンツの良質化を図ることができるとした。また乙武さんはTwitter内でしか居場所を持たない人への配慮を呼びかけた。箕輪さんは揺り戻しとして、攻撃的で分かりやすくノリのいいコンテンツではなく深いコンテンツ需要が来ると同調。

〈感想〉
みなさんのトークのテンポ感を聞いてると、この人たち本当にすごく普段からいろんなことを考えていて本気の人たちなんだなぁと尊敬。本などの媒体では伝わってこない肌感覚。行ってよかった。

まぁでも「遅いインターネット」が「速いインターネット」に取って変わることはなくて、遅いインターネットもいい、というくらいなのかと。だって宇野さん講演の後ふつうにツイートしてたし。ひとつの選択肢という意味では宇野さんの提案も全然ありだと思う。

宇野さんの提案していることの方向性はアグリーだけど、実現方法は他にもいろいろありそうだし、従来のプラットフォームでもけんすうさんの言うように実現できそう。けんすうさんは書き手と読み手の育成には、枠組みの規定(という表現でいいかびみょうだけど)によると言っていた。つまり、人間には能力の差はなく、あるのは行動の差であり、行動は後天的に変えていくことが可能であるということである。ネット上で美少女キャラを演じると、ヘイトをすることはなくなるというのはまさにその例である。これは私が、「敬語くまさん」のキャラをかぶっているのと全く同じ発想である。

私はTwitterのヘビーユーザーだけど、メインの垢はトレード垢で、トレードに関する即時性のある情報を一方向で受容したいという目的で利用している。この用途は「遅いインターネット」には代えられない。また時間のある時にはTwitter上から個人のトレードブログなどにとんで参考に見ている。この用途は「遅いインターネット」そのものなのかと。確かに個人のブログの記載内容は玉石混交であるが、Twitterの投稿内容を毎日見ているとその人が信頼できる本物のトレーダーさんなのかはわかる。なので個人的にはTwitterが双方向なオピニオンのプラットフォームの代表として挙げられていることに少し違和感があって。単純に私がオピニオンを主張するためのツールとして使っていないだけなのかもしれないけれど、Twitterの使い方ってそれがメインなのかな?Twitterは、誰をフォローする、どんな情報を入手するかを自由に選択でき、それによって一人一人見ているタイムラインがそれぞれ違っていて、いろんな可能性がある選択的プラットフォームだと思っている。私は一方的にフォローしたり、聞きたくないことをミュートしたりブロックしたりできるから、Twitterは快適な個室空間を作れて、自分にとって宝石に思える情報だけを拾えるからテレビとかより選択的ツールだと思うんだけど、どうだろう?
私はTwitterがすごく好きです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?