voidピーナッツ
「温めお願いします。」店員が聞かないので、自ら積極的にお願いする。店員は客観的ににこやかだと判定されるであろう口角の角度を維持したまま、いかにも億劫そうな間を隠しきれずに、しかしさも隠しきったかのような態度をとりながら答えた。「かしこまりました。」思いのほか声が大きくなってしまった。実家にいるとき、「お前は変なタイミングで声がでかくなるな。」と指摘されて、それから異様に人としゃべるのが苦手になったことを思い出した。店員は僕の購入品の中から鳥のトマト煮込みと、ナスの揚げ浸しと、