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いわゆるアクティブ・ラーニングな授業

もうすぐ今年度も終わる。

社会で小笠原村のことを学習した。
私は、特に社会科を専門的にやっているわけではないのだが、社会科はおもしろい授業を組みやすいと勝手に捉えている。

今回、小笠原村の学習を進めるにあたり、私がよくやるようなワークショップ型、つまり活動中心型の授業をしようと考えていた。
いわゆるアクティブ・ラーニングと格好つけてもよいのかもしれない。
指導書は、一斉指導で教科書に示されているいくつかの問題を一つ一つ追っていくらしい。
(他のクラスの担任がそう話していた)

今回、社会科の小笠原村の授業を簡単に振り返りながら、ワークショップ型のような活動的な学びによる子どもたちの姿を記録として残そうと思う。
①教科書にある写真やグラフの資料を見ながら、子どもたちのつぶやきをとにかく拾う。
②「もっと調べてみたい」と思うことを箇条書きでノート書いてもらった。
③書いたものを発表してもらい、板書していく。
④そこから、共通点や注目度の高いものを話し合い、問題を4つにすることになった。
・小笠原村には、どのような固有種がいるのだろうか。
・小笠原村には、どのような農業や水産業があるのだろうか。
・小笠原村は、観光を盛り上げるためにどのようなことをしているのだろうか。
・小笠原村の自然はどのような特ちょうがあるのだろうか。また、村の人々は自然とどう関わっているのだろうか。
こんな感じで問題が立った。
ここで1時間目が終わった。

⑤4つの問題から、グループ内でどの専門にあたりたいか話し合い自分の専門を決める。(2つやりたいという子にも、とりあえず1つ終わって無理なければよしとした)

⑥自分の専門が決まったら、とにかく情報収集。子どもたちには、「分かっていることだと思うけど、他の人は、自分が専門のことは知らないわけだから、グループの人が自分の専門についてまとめたものを見て「なるほど〜」とか「実際に行ってみたい」なんて思ってもらえるように、頑張ってみようか。悩んだ時は、友達や先生に助けを求めてね。」と伝えた。
あんなにザワザワしていたのに、ピタッと静かになり、本や教科書、パソコンに向かい、ノートに美しさは関係なくひたすら自分にピンときたものをメモする子、パソコンで調べたことをドキュメントやスライドにメモする子(コピペではなく、出典が明らかにできて、引用として扱うことを伝えている)、とにかく個の時間が一気に始まった感じに、子どもが夢中になるエネルギーの凄さに驚いた。

⑦個の活動中に何人かの子が「なんか全然情報ないなぁ」、「どうやったらいい資料見つかるだろう」、「みんなめっちゃやってるけどどうしてそんな見つかるんだ?」ということをぼやく。
そこで私が「困ったね。どうしたい?」とたずねると、「同じ専門の人と交流したい。」という声。私「それならなんとか希望がもてそう?」とたずね、「今、やっていること、一旦止めてもらってもいい?ごめんね。◯◯さんが同じ専門の人と情報を交換したいって。どう?」と全体にたずねると、「それやりたい!」「いいねいいね」との声があがる。
私「じゃあ次回は専門家会議を開こうか。」
子ども「なんだその専門家会議って!楽しそう!」
ここで2時間目が終わった。

⑧専門家会議を開いた。予想を超えるほど、子どもたちはかなり前のめりにこの活動に取り組んでいた。どの子も真剣だ。「この子、こんな真剣に聞くんだなぁ」と、これまで見えてなかったよさを年度末に気づけた喜びと共に反省もあった。

⑨専門家会議後、再び個の時間へ。5分くらい経つと、グループ内で「それぞれの専門の状況どう?もうみんなでまとめていかない?」という流れがあちらこちらのグループで動き始めていた。

⑩まとめたものをまずはグループで読み合ってそれぞれの専門家の内容を知り、知識を広げた。また、他のグループの内容も見ながらまとめ方(伝え方)、調べた内容を見て感想を交流した。

こんな流れで学習を進めたわけだが、活動的な学びは子どもたちの真剣さがあふれ出るのだと改めて感じた。
私は、奈良女子大附属小の研究を細々と学んでいる。奈良の学習法の中に、『独自学習→相互学習→さらなる独自学習』を大切にしていて、中でも『独自学習』の大切さをあげている。
今回、奈良の学習法のコンセプトを取り入れながら、『個』の時間を大切にした。
そこからの相互の学びのエネルギーを見た時、奈良の学習法の有効性を少し感じることができた。

これからも学んだことを実践し、自分のものにしていきたい。

この記事は、なんと1ヶ月近くかかってしまった。
年度末はやはり忙しい。。。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございます!!
書き途中の連続で仕上げたので、わかりにくかったと思いますが、この私の単なる記録が何かの参考になれば幸いです。


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