晩秋の学び合い
5日(木)は校内研究会だった。
授業づくりネットワーク理事長の石川 晋先生に、1日いらしていただいた。
本当は、午前のこと午後のことを細かく綴りたい。
しかし、最近はブログを書く時間の確保と1日の体力の残量、睡魔との戦いに負けやすいという原因でなかなか書けない。(悔しい)
でも、とにかく書けるだけ書きたい。
それでは、
晋先生が子どもの前に立つと、初対面のはずの子どもが親しみをもって関わろうとする姿が生まれていた。
そして、そんな子どもたちに対する晋先生の対応がとても温かい雰囲気で温かい言葉がいくつもあった。
1時間目の6年生の授業のはじめ、本題の宮沢賢治の「やまなし」に入る前に、朝の縦割り班活動でリーダーや副リーダーとして頑張ってきた6年生に、縦割り班でのことを聞き、自然と振り返りの時間へ。
子どもたちは、縦割り班でのことを話し始める。
振り返りの時間は終わり、晋先生から
「話し足りないところもあれば、早く話が終わっちゃったところもあるね。」
とお話し、どうしたらより多くのことを話していけるか考えさせる。
子どもたちは、う〜ん・・・と考える。
「ここのグループはね、それぞれのエピソードを話してたよ。盛り上がってたね。ちょっとした出来事を詳しく話すと話が広がるね。じゃ〜、もう一回話してみようか。」
「したこと」を話していたグループが自分が「出会った出来事」「感じたこと」を語り始める。話が広がり、表情も和らいでいた。
2回目の縦割り班の振り返りは終わり、最後に晋先生から
「振り返りをすると、何か安心することもあるよね。こうやって話してみたり、聞いてみたりするって、大切なことなんですよ。やらされてやるんじゃなくて、自分のためにも振り返りできるといいですね。縦割り班から教室に戻ってきたら自分たちで振り返るとかね。」
とお話され、少しの間を開け、こう子どもたちを励ましてくださった。
「明日、いい仕事してきて下さい。」
思い切り頷く子。
あ〜、届いてるって感じだ。
この時点で、私にとって「やまなし」はもう良くなってきてしまった。(笑)満足だった。
「やまなし」では、宮沢賢治の伝記から読むか、物語から入るか、子どもたちがここでもまた自然に対話をスタートさせている。
その後、晋先生の範読。
そして、音読の読み合いが始まる。
タイムトライアル的に取り組ませていた。
午後の検討会で、このタイムトライアルについて議論になったのだが、晋先生ががその批判に対して、音読とか読みとかいう子どもが苦痛に感じやすいものだから楽しく取り組ませたということ、そのひとつとしてのアイディアを実践されたこと、音声情報だけでしか言語が認知できない子どもがデータとして多いこと、などのお答えに「やっぱり、そういったねらいがあったのですよね。」と思った。
クリティカル・シンキングは大切だと思うし、私も晋先生の授業をただ崇めているわけではない。それでも、「やまなし」のタイムトライアルでの音読からのスタートは、私は単純に「楽しい」ということに感激をした。検討会の中では、単元を通して考えた上で、あれは必要だったのかとか、やまなしじゃなくたっていいんじゃないかとかそんなことが議論された。確かにそうだし、その視点は必要。
でも、子どもたちの反応が明らかに変わった瞬間を見たことが私にとっての重要ポイントだった。タイムトライアルの音読に取り組む中、途中途中で作戦会議的な対話が行われる。その対話後の音読の声がはっきりとし、声量も上がっている。しかも、子ども同士が生き生きとした目で(マスクをしているから目しか見えないのだが)関わっている。「もっと声を出しなさい」「全然聞こえないよ」などの指示はしていないのに。
協同の中での対話が生む効果を感じたことが、私にとって何よりの収穫だった。情景や心情の読み取りとかは、あの時間内だけでは難しい。読み取りを深めるのは、「楽しさ」や「信頼」がベースにあってはじめて築かれていくのだと感じた。
校内研究後のアンケートに「早く音読させることや繰り返させることの質問に答えてもらえてない」といった意見があった。
いや、十分、晋先生話してたけどな〜。しかも、「◯◯だからです。」というお答え方ではなくて、結構さまざまな視点を示しながらお答えしていたけれど。
ま〜、難しいよね。理解の仕方、捉え方はさまざまだから。
1時間目のことだけで、こんなに書いてしまった。
そろそろまぶたが重い。。。
他にも、特別支援学級(ここでのご実践は、個人的に感動した。晋先生と子どもたちの関係がなんとも素敵すぎた。)、1年生、4年生の学級に入って授業をして下さった。
1年生の授業後、晋先生をエレベーターまで取り囲んでキャーキャーいう子どもたちを見て、私は人気アイドルのマネージャーのような気分だった。(笑)
午後は、職員の研修会。
Round Studyでの授業検討会だった。
本校職員は、ほとんどがはじめての体験。
かなり有意義だった。みなさん、話す話す。
あ〜やっぱり授業や子どもたちの動きがあるって、話が尽きないんだな〜って感じた。
それと同時に、この日のRound Studyが日常的になればいいな〜と感じた。
以前の校内研究から、一歩踏み出せた気がする。
晋先生の大きなお支えのおかげだ。
来年度に向けて、今から準備をしていこう。少しずつ、私たち教職員も子どもたちもよりよく変わっていけるために。
もっと書きたいけど、これで閉じよう。
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