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今週のkinologue【5/2-8】

いつものことと言えばそれまでだが、今年も連休はあっという間に過ぎ去った。月曜と金曜が平日という並びは仕事が溜まって良くないなぁと思ったのは私だけだろうか。地元は観光地なので3年ぶりにすさまじい人出だったが、なんだかそれもホッとする光景に映った。5月になるとバラの美しさに気づかされるが、いつになったらフェンスに白木香が這う庭が作れるのか。

数年ぶりにkinologueのHPをリニューアル。2020年に立ち上げた出版事業も今年から書店との取引が始まったので、書店向け情報も記載しなくてはあやしすぎる。それから、配給作品の配信をするkinologue onlineも今月から始動予定。これまでオンライン・イベントをするたびに「Amazonで見てから参加してくださいね」とか言わなくてはいけなかったのが本当に嫌だったので、活用できればと思っている。以前のサイトに載っていたワークショップの実施記録が全部飛んで消滅しまったことが大きな痛手だが(カケラを拾ってそのうちまとめなおすかもしれないけれど)、今後はnoteに書いて貼っていくことに。こうやって、HPは大いなるリンク集となっていく。
https://kinologue.com/

kinologueを始めて11年目。活動の広がりを感じるHPにはなっている。

毎週木曜日は非常勤からの切り替えで映画を観て帰ることが多いが、非常勤が休みの今週も『ナイト・オン・ザ・プラネット』を30年ぶりくらいに観た。少し前に『リアリティ・バイツ』を観直したときも思ったが、ウィノナ・ライダー、かわいいなぁ。こういう女優さんって最近いない気がする。舞台となっているロサンジェルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキのどこを見ても、80-90年代の都市は汚くて、いかがわしくて、怖いという側面があったことを思い出した。今はどこもきれいになりすぎて、均一化している。先日NHKで放映された「東京ブラックホール」でも扱っていたバブル期とこの映画の制作時は恐らく被っていて、映画を作ったのもJVC(日本ビクター)だし、ニューヨーク編に映るタイムズスクエアには日本企業の広告がズラリ。この映画は、2度と来ないであろう日本の金余りの時代の産物なんだなと、当然ながら劇場公開時には思いもしなかった感傷に浸った。ヘルシンキ編でタクシー後部に乗っていたのが『希望のかなた』のレストラン・オーナー、サカリ・クオスマネンだったことに初めて気づいた。当時、カウリスマキの映画は観ていたと思うが、ドライバーのマッティしか覚えていなかった。今、観ると、一瞬しか映らなくてもヘルシンキのどこだかわかる。30年後にそんな自分になるとは想像もつかなかった。昔、観た映画をまた観るのは本当に意味深い。映画は変わらないけど、自分は変わった。社会も変わった。映画は鏡となって、変化を語りかけてくる。

シネコヤも超満員。幅広い年齢層だった。


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