30 day book challenge 第6日
第6日です。今回のお題は「あなたを打ちのめした本」
もとの英語では"Book that broke your heart"なので、確かに打ちのめされてるし、それはネガティブな意味で打ちのめされて落ち込んだり悲しくなったり辛くなったり、ってことですよね。
う~む・・・
実はそういう本をあまり読まないようにしています。打ちのめされるとしばらく落ち込んじゃって浮上できないので。
だけど、これまで読んだたくさんの本の中からひとつ選べと言ったら、これかな。
訳は光文社古典文庫と創元SF文庫とハヤカワの3種類あって、わたしが読んだのはハヤカワ文庫。表紙は今と違っていたけど似たようなテイストの絵だったと思います。
物語は"overload"と呼ばれる地球外の存在が地球の各大都市の上空に居座る世界で始まります。地球人は戦争なんかしてる状況じゃなく、この存在に統治されるしかない、でもこの存在は地球を良い方向に向けようとしているようで……?
全体としてじわじわと打ちのめされ、鮮烈なラストでぶっ飛ばされた感じでした。不完全な私たちはもう進化できる余地はないのか、わたしでなくなることでしか続く道はないのか、人間ってなんだろう、と。
Wikiにも説明があるのでどうぞ。Wikiにこの本だけの項がある、ってのがすごいですね。NHKBSの「100分で名著」にも取り上げられたみたい。見損なっちゃったけど。そうそう、クラークは「2001年宇宙の旅」の原作者です。この映画を知ってる人もいるんじゃないかな。オープニング音楽が「ツァラトゥストラかく語りき」で、HALが出てくるやつ。
正直、この作家が好きなわけではありません。地球や人類がよく滅亡するイメージがね、あるんですよ(笑)。滅亡しなくても、これまでの自分たちが破壊され変わってしまう、といううっすらとした恐怖かな。人間って自分で気づいていなくても、根源的に変化を好まない生き物でしょ。
いま読めばぜんぜん違う印象を受けるかも、って思うのだけど、なかなか再読できないでいます。
さて、第1日から第6日までは、扉絵にまるこめ。さんのイラストを使わせていただきました。みんなのフォトギャラリーで一目惚れ。本から思いや感情やいろいろなものが飛び出してきそうです。ありがとうございました。
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